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tomotaka2018
ヴィオラ母さん。を読んでみた
テルマエロマエの原作者、ヤマザキマリさん。
何度かラジオ番組にゲスト出演したときのトークが小気味良くて興味を抱き、自身のことを描いたエッセイを読んで感じたのは
「シャープな破天荒さを持つ女性」
かなと‥
そのマリを育てた母の人となりや、人生を綴った本著、母のそして、人間の強さや慈愛を描いているのですが、それだけでは‥
北海道で演奏家を生業にして、娘2人を女手ひとつで育てる姿を描いているのですが、この母‥
化粧っ気がなく、顔を洗うのも石鹸ひとつ
その石鹸を切らしたときは洗濯石鹸で顔を洗う
子供の弁当に、食パンにマーガリンと砂糖を塗っただけのものを入れる
これに異を唱えると
「戦後の究極のぜいたく品じゃないか!」
と一括。
舐めていた飴を落とし、土まみれの飴を再び口の中へ
「どんな味だった?」
と尋ねる娘に一言
「山味」
‥逞しさあふれる破天荒っぷりの数々が綴られています。
ただ、シングルマザーで子供を育てるのが今以上に困難な時代。
そんな中でも子供や、周りの人への深い愛情が描かれており、時には涙を滲ませながらページを捲る場面も。
そして、読み終わった時にはなんか元気になれる本著。
「私のご先祖さまも、たくましく命を繋いできたのかな」
と先人に想いを馳せながら本を閉じました。