彼らは世界にはなればなれに立っている。を読んでみた
ドラマ「相棒」等の脚本も手がけるこの本の著者、太田 愛といえば巨大企業の隠蔽体質や、この国の司法の闇、国家によるメディア統制、権力への忖度の危険性等をテーマにした著書の印象が強く、前情報を入れずに手にしたこの本もそういったテーマかな?と思いながら読み始めました。
読むこと数ページ
「ん?どこか遠い国をモデルにしたファンタジーっぽい物語になっていくのかな?」
「時代設定もかなり前のようだな」‥
途中で気づきます。この物語は私たちへの警告です。
差別をすることで自尊心をどうにか保っている多くの人々
差別されていることがデフォルトの人生を送る人々
「異端は悪である」と刷り込む初等教育
政治への無関心が生み出していく悲劇。
これはかつての日本の姿ではないか!
いや、歴史が繰り返されるとすれば今まさにそこへ向かっているのではないか!
かの国との同盟関係は今のままでいいのか!
読み進めるにつれそう思わされます。
この本は著者から日本人へのメッセージなのかもしれません。
‥久しぶりに修司と相馬、そして鑓水が繰り広げる物語を読み返したくなりました。