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疲れを爆破で吹き飛ばす



 疲れが溜まっている。精神的なものではなく、肉体的な疲労が。
 今年の夏は旅行や種々のイベント・待ち望んでいた大作映画の公開等の楽しい体験もあり、昨年よりも遥かに充実した日々を送れていると思う。その一方で、気候に身体が付いて行けていないのがもどかしい。
 気温が20℃前半代だった春の日々と比べると、身体・思考のパフォーマンスが2〜3割落ちている自覚がある。エアコンを存分に効かせた部屋であっても集中力が切れ、ついつい怠惰な道へ迷い込んでしまうのだ。読書(大量に購入した小説)やゲーム(ゼルダの伝説ティアキン)、そして執筆。楽しみたい物事は数え切れないほどあり、時間が足りないくらいなのに。



 このように集中力や意欲が保たない時は、ついYoutubeを眺めてしまいがちになる。
 その際に俺が頻繁に観ているのは、ドラマ「大激闘マッドポリス'80」(1980年放映)のオープニングである。内容は以下の動画(0:00〜2:00)をご参照あれ。


〈あらすじ〉

 1980年代、日本の暴力団は幾多の内部抗争と政治との黒い癒着の末、全国統一を成し遂げ、さらに海外のマフィアと手を結び日本全土を制覇する巨大な犯罪組織を形成した。「ジャパンマフィア」の誕生である。

 警察庁はこの巨大組織の壊滅を目的とし、選りすぐりの精鋭部隊を編成し、ジャパンマフィアに戦いを挑んだ。この部隊の唯一の目的はジャパンマフィアの壊滅であった。恐れを知らぬ彼らの行動を、組織は「MP」すなわち「マッドポリス」、命知らずの警官と呼んで恐れおののいた。

「大激闘マッドポリス'80」冒頭ナレーション


※各スクリーンショットは「第1話」公式動画より引用。

 上記に引用したあらすじとスクリーンショットだけでも、異様な熱気が伝わるだろうか。
 まず動画以前の問題だが、「ジャパンマフィア」「マッドポリス」といった作中用語がパワフルかつマッチョ、そしてストレート過ぎる。完全にてらいがないネーミングセンス……。素敵ではないか。
 OPテーマの景気の良さも素晴らしい。「ルパン3世のテーマ」で有名な作曲家:大野雄二氏が手掛けたそうで、陽性のエネルギーをひしひしと感じる。
 極め付けはアクションシーン。景気のいい爆破で人も車も派手に吹き飛び(自主的にジャンプしているように見える敵がいるが、ここは見て見ぬふりをしよう……)、訓練に明け暮れる警察マッドポリス達は殺意を剥き出しにしている。悪党に対する銃撃を一切躊躇っていない。ドラマのキャッチフレーズ「10秒に一発撃ち、一分にひとりの犯人が死ぬ」Wikipedia談)は伊達ではないようだ。



「ありえない!」「リアリティが無い!」「ここまで日本の治安が悪いわけがないだろ!」と一笑に付すのは簡単だ。だが、そんな一言で片付けられないエネルギー、そして絵面の説得力が、このオープニングには備わっている。
 そしてこの底抜けの明るさが、夏場の疲れを吹き飛ばしてくれるように思えてならないのだ。



 ここまで述べておいて大変恐縮だが、先述の通り俺は本作のオープニングだけを繰り返し観ており、本編は未見となっている。いや、もちろん気になってはいるのだが……。
 疲れが取れ、溜めに溜まった書籍やゲーム等を楽しみ尽くした頃、マッドポリス達の激闘を改めて楽しませてもらうことにしよう。

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