のざわあらし

※2024年中は逆噴射小説大賞関係の投稿が続きます! 2021/6/23〜 感性が刺激された経験を綴ったエッセイ・趣味を語るテキスト等を、週1ペースでのんびり楽しく書いてます。アクション洋画・RPG等のコンテンツを中心に語ります。稀に創作系の文章も。時折カクヨムでも活動中です。

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※2024年中は逆噴射小説大賞関係の投稿が続きます! 2021/6/23〜 感性が刺激された経験を綴ったエッセイ・趣味を語るテキスト等を、週1ペースでのんびり楽しく書いてます。アクション洋画・RPG等のコンテンツを中心に語ります。稀に創作系の文章も。時折カクヨムでも活動中です。

マガジン

  • のざわの写真

    散歩や旅行で撮った写真を主軸にした記事です。一眼レフもiPhoneも。一部エッセイも含まれています。

  • のざわの読書感想文

    書籍系の記事です。更新頻度低めです。

  • のざわの小説

    のざわが投稿した娯楽系小説(主に短編)、そして振り返り記事をまとめました。逆噴射小説大賞などに参加しております。遅筆のため稀にしか投稿しておりません。

  • 「迦陵頻伽(かりょうびんが)の仔は西へ」シリーズ

    アジア紀行ファンタジー小説「迦陵頻伽の仔は西へ」シリーズです。 巨躯の遣唐使と有翼の少女、二人の旅は続く。 【不定期更新中】

  • のざわのエッセイ的文章

    メインコンテンツ。主に恥と感性と趣味にまつわるエッセイのような記事です。諸々のコンテンツ・カルチャー語りも含まれています。

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「JIRAIYA No.49」

 そり立つ壁に挑む48番の義足が爆散した。ジェット噴射の使用は定石だが、出力制御を失敗しては無意味だ。  義体の破損は即失格となる。コースの床が抜け、48番は1stステージ37人目の犠牲者となった。  控室のモニターを前に、選手たちは猛々しい歓声を上げた。最先端の全身義体さえ買える大金を得るのは、完走者唯一人。サドンデスの脅威は少ないに限るが、結局JIRAIYAは己と戦う競技だろう。彼らは理解しているのか? 「本家で見た顔だな」  喧騒から離れ屈伸していると、53番の伸縮

    • 待ちに待ったドラクエ3リメイクに夢中です……! とはいえ「迦陵頻伽の仔と旅人」の続きも「逆噴射小説大賞ライナーノーツ」もちゃんと書き続けています、今しばらくお待ちください……!

        • 「逆噴射小説大賞2024」 ピックアップ&感想文 ③

          ・はじめに 「逆噴射小説大賞」。娯楽小説の冒頭800文字(「続く」で終わる。800字で完結するショートショートではない)を競う、note上の大祭……!  さて、前回・前々回に引き続き。今回も「逆噴射小説大賞」(以下「逆噴射」)のピックアップ兼 感想記事となります。  今回挙げた以外にも大変素晴らしい作品が沢山投稿されておりますので、是非ともハッシュタグ「逆噴射小説大賞2024」、もしくは以下の投稿作品収集マガジンをご覧ください。  ・「関所破り二人」 (今日までの時点

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        「JIRAIYA No.49」

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          「逆噴射小説大賞2024」 ピックアップ&感想文 ②

          ・はじめに  「逆噴射小説大賞」。それはダイハードテイルズ様が主催するエンタメの祭典。物語の続きを読みたいと思わせる、最もエキサイティングな娯楽小説の冒頭800文字(「続く」で終わる。800字で完結するショートショートではない)を競う、過酷な荒野を征く者たちの熱き戦い……!  さて、本稿は前回(上記参照)に引き続き、「逆噴射小説大賞」(以下「逆噴射」)のピックアップ感想記事となります。のざわのフォロワーの皆様の中には創作畑でない方(コンテンツレビュー・エッセイ中心」の

          「逆噴射小説大賞2024」 ピックアップ&感想文 ②

          「逆噴射小説大賞2024」 ピックアップ&感想文 ①

          ・はじめに  「逆噴射小説大賞」。それはダイハードテイルズ様が主催するエンタメの祭典。「この続きを読みたいと思わせる、最もエキサイティングな娯楽小説(作品ジャンルは何でもあり)の冒頭800文字」を競う、過酷な荒野を征く者たちの熱き戦い……!  という訳で、今年も逆噴射小説大賞(以下「逆噴射」)の季節がやって参りました。  私 のざわあらしも2022年から逆噴射に参戦しており、 今年は「インドラの僕」と「JIRAIYA No.49」の二作品を投稿しております。お読みいた

          「逆噴射小説大賞2024」 ピックアップ&感想文 ①

          「インドラの僕(しもべ)」

           漆黒の雷雲は去り、瑠璃色に澄んだ空が広がる。  乾季のカトマンズを突如襲った局地的な落雷は、僅か十分間で千発を超えた。煉瓦造りの家々は崩れ、焦げた衣服を纏う人々が路上に伏す。千切れた電線の束から噴出した火花が、泥水に溺れ弾ける。  肌はおろか瞳さえ灼かれることなく、異邦人たちは平然と焦土を歩んでいた。 「良い撮れ高だ」  惨状を嬉々として写し続けるチャドの姿に、ギルは息を飲んだ。 「お前はどうだった?」  無邪気な声に促されるまま、ギルは撮り溜めた雷を見返した。寺院への直撃

          「インドラの僕(しもべ)」

          「迦陵頻伽の仔と旅人」(四)

           声の主の意思を察するオトの耳に、良嗣は幾度となく救われてきた。犛牛の市価を誤魔化そうとした悪賢い豪商の目論見も、遭難した哀れな商隊を装った野盗たちの正体も、全てその助力なくしては看破できなかった。だからこそ、良嗣はオトの不自然な振る舞いを決して見過ごさなかった。  ドルジェが探し求める双子の兄は、恐らく既に命を落としている。成れの果てと思わしき骸に遭遇している以上は、真実を伝えて導くことが筋だ。だが、オトはそれを有耶無耶にして拒もうとした。理由はドルジェが言葉の内に秘めた意

          「迦陵頻伽の仔と旅人」(四)

          「ダイヤモンドの代償」

           世界が滅亡する様を目の当たりにしているようだった。  正午過ぎの太陽は暗雲で遮断されていた。全てを押し流すかのような暴風雨も吹き荒れる。そして暴力的な勢いで鋭い落雷が地表に降り注ぐ。  東京二十三区を爆撃している雨の量は一時間に百ミリを超す勢いらしい。気象庁は不要不急の外出自粛を呼び掛けた。公共交通機関は尽く運行を取り止めている。  観測史上に残る日曜日は俺が待ち侘びていた運命の日だった。
  一本の木さえも生えていない近所の公園の中心で服と靴を脱ぎ捨てる。唯一残った白い

          「ダイヤモンドの代償」

          執筆用に新幹線のシートが欲しいよ #呑みながら書きました 後夜祭

          いつもはテーマあを決めてそこそこ慎重に書いているのですがm、今回は制限時間を設けて、その中で無軌道に書いていきたいと思っています。飲み物は麦茶です。ようやく麦茶離れできそうな涼しさが訪れましたが、それはそれとして麦茶は飲み続ける。制限時間は30分です。「涼しいさ 涼しさ」の辺りで謨^っと ぼーっとして2分ほど無駄にしました。残り25ふん分ちょい。 驚異的な遅筆さをどうにかしたい、と最近悩んでいます。休日夜、まとまった時間ができたからいっちょ色々書いたるか、と思っていても、気

          執筆用に新幹線のシートが欲しいよ #呑みながら書きました 後夜祭

          「迦陵頻伽の仔と旅人」(三)

           父を殺めた双子の兄を探している──。  ドルジェの口から吐蕃語で滔々と述べられた旅の目的は、オトの口伝えを介して日本語に訳され、良嗣の元へと伝えられた。  三人を照らしていた太陽はいつしか西の果てへと去り、深い闇が高原を包み隠していた。清らかな雪解け水を湛えた翡翠色の湖も、西の彼方に聳え立つ白き山脈も、全てが夜に飲み込まれていく。天に散りばめられた燦々たる星月は、良嗣とオト、二人の視界に欠片も映っていない。全ての瞳はドルジェが懐から取り出した小刀に囚われたままだった。 「

          「迦陵頻伽の仔と旅人」(三)

          噴水のある書店「須原屋」で買い物をした

          「埼玉県に、噴水が設置された書店があるらしい」  そのような噂を耳にしてから早数ヶ月。去る8月中旬、ひと夏の思い出として訪れた「須原屋」の地下1階からは、本当に水が湧き出していた。  埼玉県さいたま市浦和区にある「須原屋」は、地下1階から地上4階、総じて5階にもなる立派な大型書店だ。WEBサイトによると、何と創業は明治9年(1876)。140年以上も昔から浦和の人々に愛されているらしい。 「須原屋」は一見すると単なる大きめの書店……といったところだが、特筆すべきは冒頭でも

          噴水のある書店「須原屋」で買い物をした

          【ネタバレ無】きっと、彼女たちにとっては大きな一歩「きみの色」

          ○「きみの色」が持つ魅力  オールタイムベスト映画の一つ「リズと青い鳥」の関係者が手掛ける完全新作「きみの色」が、遂に公開された。  脚本家:吉田玲子の最新作であり、更にはMr.Children(以下ミスチル)が書き下ろし主題歌を提供したという、自分の「ふたつの好き」が重なった奇跡的な本作は、事前の予想と画風通りに丁寧で繊細な映画だった。  映像面の素晴らしさは言うまでもない。本筋と無関係で動かす必要のないモブキャラでさえ生き生きと動き回るどころか、ほぼ全てのシーン

          【ネタバレ無】きっと、彼女たちにとっては大きな一歩「きみの色」

          「迦陵頻伽の仔と旅人」(二)

           西の彼方に沈み行く夕陽は、高原の空と水面を暖かな橙色に染めている。  湖畔の傍らに組まれた天幕の外で、旅人たちは焚火を囲んで食事と会話を交わしていた。行き倒れから救われたドルジェは、せめてもの礼にと携行食の大麦粉で二人の恩人をもてなした。厚意に応えた良嗣は交易用の茶葉を荷解きし、煮出してドルジェに振る舞った。飢えと乾きが満たされていくうちに、延々と頭を下げてばかりいたドルジェも平静を取り戻し、少しずつ自身の素性を語り出した。 「えぇと、鍛金師……?」 「金物を造る職人です

          「迦陵頻伽の仔と旅人」(二)

          タイで「生グァバ」を食べました

          「どの食べ物が一番好きですか?」  非常に戸惑う質問だ。和洋中その他諸々、どんな料理にもそれぞれ好きな食べ物がある。一番なんて決められない。エンガワの寿司も家系ラーメンも厚めの牛タンも西湖(和久傳の蓮根菓子)も、あれもこれも好きで──と事細かに喋っていたら、きっと相手をウンザリさせてしまうだろう。  その一方で。 「どの飲み物が一番好きですか?」  と問われたら、間髪入れずにグァバジュースを挙げると決めている。 「何だそれ?」「どんな味なの?」疑問に思われる方は決して少なく

          タイで「生グァバ」を食べました