ライトショート小説「未来のあなたへ 過去の私より」case6
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これをどう使うか、使わないかは自分次第。これを力と思うか救いと思うか。それは自分で決めていい。
完璧に手筈を整えたつもりでも、思い通りにならない事の方が多い。終わりと始まりはきっかけに過ぎない。
彼女に出会ったのは30年前。まだ彼女が自分の足で地上を歩いていた頃だ。その頃の私は未来科学と医学を学ぶ苦学生だった。人類の未来に貢献する人間になるんだと、辛い毎日でもなんだかんだ楽しく過ごしていたように思う。
街路樹が赤と黄色に衣替え