小さな先住民
今後は庭の手入れもしていかなくてはならない。
私自身、今まであまり植物に触れる機会がなかったので何をして良いやらさっぱりである。
その筋に詳しい助っ人が庭の手入れを進めてくれている。ありがたい。
みるみると草が刈られて、ほんの一部だが玄関周りがちょっとした和食料亭の入口のような雰囲気になっている。
敷地内には木が何本か元々生えており、手入れしていくのは骨が折れそうだ。
大家さんに木を切ってはいけないか確認してみたが、どうやらそれはダメらしい。
大変だ。
死なない程度に剪定するしかあるまい。
庭のことは助っ人に任せて、私は家の中の作業へ移行した。
まだ水道が通っていないので、拭き掃除をするために家から水を運んで来ている。
玄関にバケツを置いて、そこへ持って来た水を注いで雑巾を洗うことにした。
ふと玄関先にあった塵取りの上に乗っているものを視界の端にとらえた。
かめ、、、?
小さいミシシッピアカミミガメの姿があった
しかもミイラ化している、、
どうやら助っ人が庭の手入れをしている際に見つけたらしい。
近くに水溜りがあるのでそこからここまで歩いて来たのか、用水路を通って来たのか。
見事に天日干しされてカリカリになっている。
いつからこの家にいたのかは分からないが、小さな先住者が天国へ旅立っていた。
これは事故物件というのでは、、笑
外には猫のフンがあり、どうやらどなたかのおトイレにもなっている様子。
猫よけってあんまり考えたことなかったけど、庭が臭くならないためには対策を講じなければなるまい。
その日の掃除や手入れを終えた私と助っ人は帰路に着くため車に乗り込んだ。
(現在はまだ住んでおらず、準備期間なのだ)
庭で狩った草はゴミ袋2袋分になり、なかなかの量だ。
まだここの地域でのゴミ捨てが分からないので一旦家に持ち帰って捨てていた。
私が運転する車内で助っ人が今日の成果を話し始めた。
どうやら庭木にシャクトリムシ的な虫の集合体を見つけたらしく、それは100匹くらいに及ぶのではないかということだった。
しかもそれを枝ごと切って、ゴミ袋に詰めたらしい。
え、今後ろにいるの、、それ、、。
チラッとゴミ袋を見ると、中に3匹くらい見える。
まぁ、このくらいなら、、
スーパーでトイレに行って、ふと後ろの席のドアと開けた際に、衝撃だった。
視界に集合体が見えてしまい、何とも言えない気持ちに、、うぅぅぅ
言葉にもしたくない。
即刻ゴミ袋を下ろしたい。
だが触りたくはない。
急いで家に帰って、助っ人にゴミ袋を下ろすように要請した。
えー、
出てきてる。袋から出てるよー
乗ってる、、袋の上に乗っちゃってるよー
しんどい。
パッとみた感じ車内には残っていなさそうだ。
はー、疲れた。