人の死を経験した人しか分からない感情


人間が1番恐怖を抱いているのは死ではなかろうか。


身近な人が死んだ、もしくは死ぬとわかったあたりから死ぬまでを目撃した人しか分からない、罪悪感というか虚無感というか、そういう気持ちってあるよねって話。



人生のどこかで、かならず誰しもが通る道だと思う。



1番身近なのは親なのかな?
だとすると、だいたい寿命で死ぬとしたら、50〜60歳くらいで親の死を迎えることになる。



それぐらいの年齢の人でやっと乗り越えられるかな?くらいのしんどさあるよね



私語りになり申し訳ないが、私が26歳の時に父は自殺した。



父はうつ病でしばらく仕事を休んでいて、元気な時は趣味の音楽鑑賞やライブに行ったりして暮らしていた。



ちょうどその頃母方の父(私から見て祖父)もガンで死にかけていて、母はその看病と称して、家出した。


そのタイミングで一人暮らししていた私は職場の転勤があり実家に戻り、実家では父と私の二人暮らしとなった。



1人では何もできない父。母が出て行ったことを理解できず精神不安定になる父。私は当時付き合っていた彼氏の家に半同棲しており、週の半分しか実家には帰らなかった。



そんな生活が1ヶ月。


夜仕事から帰り、朝起きて、やけに物静かな家に違和感を覚え、普段は開けない父の部屋をそっと覗いたら、父は死んでいた。



26歳で、仕事もバリバリ頑張ってて、彼氏とも楽しく過ごしていて、父のことまで気に掛けられなかった自分を今でも後悔しているし、あの時もっとこうしていればといういろんな思いもぐちゃぐちゃになって、いつも嫌なタイミングで襲ってくる。



あー、なんで毎日実家に帰らなかったんだろう。


なんで父と一緒にもっとライブ行ってあげられなかったんだろう。


父の話もっと聞いてあげられてたら。



母は「最後しんどいところを全部あなたに背負わせてしまった」と言ってきたけど、あんたが家出してなかったら死ななかったまであるからな。


言わんかったけどさ。



本当にあの時はしんどかったね。
父の死から2ヶ月後に祖父も死に、その1年後に祖母も死に、その間で大叔母も死に。


その数年間は死に毒された日々だった。



虚無感。なんなんだろうな。もっとやれることあったという気持ちが1番強いのかな。



祖父祖母あたりは、正直寿命だし、割り切れる部分もあるけど、父に関しては間違いなく助けられた命だった。



自分のことばかりで、周りが見えていなかったことに関して、自分に腹が立つしやり切れないし、悔しいし。



ふと思い出して考えてしまう。



身近な人が死んでいくのを見たことがある人は、みんなこんな気持ちと戦いながら生きてるのかな



父が死んでからは、間違いなく人生に対する捉え方が変わった。



そういう意味で、人の死を経験したことがある人とない人では、生きるという意味というか覚悟が違うよねって話でした。


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実は今日は父の命日。(正確に言うと遺体発見日であり、命日は年明け)
年の瀬に何を思って死んでいったのか。私は5年経っても、この日を忘れられない。年末年始って、わくわくというかソワソワというか、そういう感覚が今まであったけれど、あなたが死んでからは落ち込むこと、考え込むことが増えたかな。唯一良かったのは、あなたがコロナ化で死ななかったので、ちゃんと火葬されるところを見守れたことなのかな。まぁ最後顔見てないけどさ。見れなかったよ、無理だよ。涙すら出なかった。放心状態だった。何も考えられなかった。こんなに人ってあっさり逝けるのかと思ったね。あっさりではなかったんだろうけどさ。冬になると見えるオリオン座を眺めながらいつも思い出すよ。きっとあなたは心が綺麗だったから、星になってキラキラ輝いているかなって。これは躁状態の時に思ったことだけど、首を吊って死んだ人間は天国に行くと思うのよね。絵を想像してほしいの。空から紐が垂れてるでしょ。天に登って行ってるというか、引っ張られてるというか。だから天国にいて。どうか天国では幸せに穏やかに過ごしていてほしい。



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