あらたな今へ

☆photopos-3806（2025.2.10.)

今を生きるとき
生きられている世界が
わたしの世界のすべて

かつても
やがても
神話や歴史
預言さえも
すべては今として
生きられている

蠅取り壺のなかも
生きられた世界
蠅取り壺を出たと思うのもまた
そこで生きられた世界である

わたしは
世界の外には出られないでいる
できるのは
世界としてあらわれている今を
深め広げること

ときに
世界の外
今という時間の外から
奇跡のように射しこむ
そんな光がある

洞窟の比喩で語られる
その外からの光

光をただの幻とするか
永遠のイデアとするか
そこで世界は分岐する

生きられている世界が
みずからを超えながら
あたらたな光を受け
今を照らしてゆけますように

＊愛媛県・古岩屋にて