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土が僕を元気にしてくれる。【農と文#1】


働き方をはじめ「生き方」というものが改めて見直されている昨今。
しっかりと働きながらも時間を有意義に使いたいと思う方も増えてきたのではないでしょうか?

まさに僕もその一人。

「働く」となるとやはりビルが立ち並び車が行き交う都会が多い。
そんな中で生きていると自分がやりたい仕事だったとしてもなんだか生気を取られているなと感じてしまうこともあったりします。

そんな中、僕の元にとある仕事が舞い込んできました。
それは都会から少しばかり離れた大自然の中で働く農家さんたちの撮影。

目の前に広がる美しい自然とその中で生き生きと育っている野菜たち。
その野菜たちに愛を持って接している農家さんたち。

生き生きとしたケールが広がる景色

そんな景色と野菜への愛に心動かされ「こんな生活も素敵だな」と感じ始める自分がいました。

それから運命の計らいなのか、農に携わる撮影や取材が増え始め
僕の中で「農を営むこと」「野菜を食べるということ」が大きくなっていくことに。

元々料理をすることが好きな僕。
イタリア料理が大好きでよく家族にパスタやリゾットなんかを振る舞っているのですが最近では野菜の味を生かした和食なんかに手を出したりと、自分の中で「野菜」の存在が大きくなっていることを日常でも感じています。

いただいた大根菜を漬物にしてみました。甘辛くて、おにぎりにもってこい。

そしていつからだろうか。
「美味しい野菜を食べたい」から「自分が食べたい野菜を作ってみたい」という思いを持ち始めることに。

僕は思いを持ち始めるとすぐに言葉にしていくという癖があるらしく
会う人会う人に「野菜作りしてみたいな」なんて言葉を振り撒いていたようです。

やはり言葉にしていくと願いは叶うものなのですね。
「畑をかしてあげるよ」と心優しき方が僕の目の前に現れて
その言葉をいただいた3日後には鍬を持って枯れ草が敷き詰められた畑の上に立ってました。

僕の「農を営む生き方」が始まった瞬間です。

枯れ草の下には待ってましたと言わんばかりに輝く土たち。
そんな土たちを畑の持ち主が貸してくれた耕運機で耕していきました。
あたり一面に広がる土の匂いに感動したことを今でも覚えています。
これが生きてるということなんだなと、土たちから元気をもらう。

土たちが広がる景色を見ていると「あーこんな菜園にしたいな」「こんな野菜を育てるのはどうだろうか」と想像は膨らむばかり。僕の頭の中は緑、紫、赤、白、黄色でいっぱいに。

この畑に立つとワクワクが止まらない。

こんな土たちにあまり手を加えずも元気に野菜を育ててみたいという思いと、たくさんの野菜を育ててくださってる農家さんとは違い週末農家という都会で働きながらも野菜を育てる僕にできること。ということで自分が食べたい野菜をコツコツと有機という形で野菜たちを育て愛でていきたいなという思いです。

この「農と文」というエッセイでは農タイムズの「一人一農の未来」を考える場の一部として、僕が有機農栽培をやりながら週末農業の可能性や楽しみを僕なりの文と写真で発信できたらなと思っております。

僕の生き方が誰かの幸せにつながっていきますように願いを込めて。

【プロフィール】井上 食堂(いのうえ しょくどう)
農タイムズ編集部の一人。
福岡県出身。大学で映画を学び、映像クリエイター / フォトグラファーとして活動後、株式会社クリオグラフィーを立ち上げ数多くの企業、行政の映像写真の企画に携わる。「自分で食べたいものを作りたい」という思いで週末農家を始める。


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