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2024年12月に読んだマンガの記録
今年ももう終わりますね。12月に読んだマンガをまとめていきます。
⚠️以下ネタバレあり(特に配慮なし)
⚠️Amazonリンクはアフィリエイトリンクではありません
今月の10冊
【新】羊が金の星をとぶ / 有間しのぶ(小学館)
親から虐待を受け育ち、現在はポールダンサーとして生きる女性・小鳥遊しえる。彼女と小学生の頃に出会った短い時間を共有した野川ときわ。少女時代の僅かな時間を共有した二人は社会人になり再会、意気投合し一緒に暮らすことに。
傷み挫折し連帯していく二人の女性の20年間を、9.11やコロナ禍といった時事を取り入れつつ描く読切連作シスターフッド。断片的な構成で時間軸は前後しながらも、二人の世界は読者の世界と地続きで、時に無力感に苛まれながらもどうしようもなく続いていく。明日を生きていく元気を貰いました。
ななどなどなど 4 / 宇崎うそ(芳文社)
2年半年ぶりの超待望の最新刊。お泊まり会、冬のマラソン大会、雪遊び、バレンタイン、萌るるの出会い、進級、体育祭と盛りだくさん。ブランクを感じさせないノリで楽しませてもらいました。
一つだけ言いたいのは、障害物競走の回のサービスカットカットってマジ?どういうこと?本誌買えってこと?なぁ?おい高山萌。
【新】父を怒らせたい 1 / おかくーこ(小学館)
何かにつけて怒鳴り散らす毒親の父が癌になった。人生に意味を見出せない娘・よえ子は、その原因を過去の父に求めたくて、父のことが知りたくて、戸惑いながらも衰弱していく父の「怒り」を引き出そうと模索する。
父から見た自分は何者だったのか。自分にとって父は何者だったのか。父娘がその答えを確かめ合う術はもうほとんど残されていなくて、唯一のコミュケーションだった「怒り」が頼みの綱となる。
面白い視点の家族再生物語だった。センシティブな内容だけど、コミカルで読みやすく見開きも効果的◎ 続きも楽しみです。作者の方の実体験が元に作られてるっぽいのかな?
【新】フロウ・ブルーで待ってる 1 / 江田糸図(講談社)
何をやっても結果を出せてしまう天才・幾間余波は、ライバルの存在を求めて退屈な毎日を送っていた。そんな彼の前に転校生の野球少年・百合元ゲンジが現れ、物語は動き出す。
『ダイヤモンドの功罪』の存在しない分岐ルートのような天才少年たちの青春スポ根モノといった感じ。キャラデザは結構ショタショタしています(主人公は小学4年生からスタート)。
個人的にはベタやトーンの拘り、キャラクターの詳細な設定が自分好みだったのでかなり期待しています。リトル時代をじっくり描けるように続いてほしい。
【新】犬火の兄弟 / 吉田真百合(KADOKAWA)
山犬が「山神」として統べる光嶽山で育てられた少年・ノジは、母であった現山神の死後、次期山神として選ばれるも、「人間」という異分子として他の動物たちから命を狙われ、山を追い出される。
心身共に深い傷を負ったノジの心は復讐の炎に包まれ、故郷への報復を誓う。ノジに絶対の信頼を寄せる弟の山犬・イノは元の平和な日々を夢見て兄に同行するが…「居場所」を求める山犬の兄弟の、悲しき愛の物語。
犬の地球侵略を描いた『ライカの星』の吉田真百合先生の新作。橙色の目を惹く装丁と「犬」を扱った作風は一貫していていいですね。シンプルだけど考えさせられる読み応えのある一冊でした。
100年の経 2 / 赤井千歳(小学館)
100年のコールドスリープから目覚めた小説家・櫓は、生成AIによる執筆が当たり前となった世界で、あくまで自分の手でそれらを凌駕する小説を創り出すことを目指す。
残酷にも大衆が求めているものはただ「面白い作品」であって、その中身の作り方への拘りは作家側のエゴでしかない。「人間vsAI」という構図から「作家という生き物」の視点、さらには主人公とヒロイン、担当編集による三角関係といった多重構造になってきて大変読み応えがあります。
【新】ムシムスメ 1 / 安芸勘谷(集英社)
人を喰らう巫蟲が蔓延る山の奥で母親と暮らす少女・夕蓮は、退屈な毎日から人里への憧れを抱いていた。そんなある日、巫蟲討伐任務でやって来た巫子・眞白と出会う。眞白は夕蓮の母親が強大な巫蟲であり、夕蓮が人間と巫蟲の間に生まれた子だと見抜き…。人か蟲か、蟲娘の和風冒険バトルファンタジー開幕。
夕蓮のキャラクターが王道ながら好きです。一般常識が欠落した野生児が己に眠る力をコントロールする、というところまでが物語としての第一目標ですね。眞白の人物像・過去とも絡み合って良い緊張感が生まれていました。巫蟲の造形も割とガチ寄り。
作者の安芸勘谷先生ご自身がnoteを投稿されていて、ハイキャリアから絵描き・漫画家に転身されて3年で単行本発売という凄いことをさらっとやっていらっしゃる方のようです。
スキップとローファー 11 / 高松美咲(講談社)
修学旅行編で皆が浮かれる中、美津未と志摩くんと二人で会う約束をする。氏家くんや八坂さんのエピソードも挟みながら迎える最終日の夜。美津未への憧れや尊敬の念を纏った恋心の正体を自覚しながらどうしても自分の幼い傷跡ばかりが目が付く志摩くん。弱さも自分の一部だと認めてほしい。文化祭で解決するだろうか。
TVアニメの2期制作も決定して、ますます目が離せない青春群像劇。今回は江頭ミカの役回りも良かった。またミカちゃん回やってくれてもいいほどに良かった。
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— TVアニメ『スキップとローファー』公式@第2期制作決定🌸 (@skip_and_loafer) December 20, 2024
TVアニメ「スキップとローファー」
㊗第2期制作決定㊗
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「スキップとローファー」第2期制作決定🎉🎊
制作はhttps://t.co/PIPwDCj9nQが担当します!
高松美咲先生のお祝いイラストも到着🌼#スキロー pic.twitter.com/4Hxcd80AM1
ありす、宇宙までも 2 / 売野機子(小学館)
犬星の助言で宇宙飛行士選抜ワークショップに参加するありす。数々の課題や他の参加者との関係から焦りを感じるスタートとなったが、その不安を吹き飛ばす犬星の存在と、他でもない彼女自身のポテンシャルが、道を切り拓いていく。
「不自由を感じたことがある人ほど、宇宙では自由になれる」
違和感を感じ続けてきたありすが目指す宇宙への道は、 一人ではもちろん、二人だけでも進めない。多くの人たちと関わりながら、不自由を感じながら、一歩ずつ歩みを進めていくしかない。ありすと犬星の信頼関係が、それぞれ相手がいない時に効いて来るのが良い。
【新】かみあそび!~カードゲーマー少女の日常~1 / 文月いつか・森もりん(講談社)
一般人の女子高生・嵐山風花は、間違って入ってしまったカドショ(カードショップ)で同じクラスの陰キャ女子・火継焔と出会い、彼女が人生を捧げるカードゲーム「アルケミック・バーサス(略称「アルバサ」通称「AV」)に誘われる。夢中になれるものがなかった風花だったが、次第にカードゲームの世界にのめり込んでいくことに。
(みんなバカみたいに胸がデカい)女子高生の姿をしたキャラクターがカードでマウントを取り合うなんとも惨めで賑やかな日常コメディ。遊戯王とかの知識なら多少持ち合わせているので読みやすかったです。同じ趣味の友達がいる毎日は、楽しい。
新規&完結
【新】モノクロのふたり 1 / 松本陽介(集英社)
絵描きになりたかったサラリーマン・不動と漫画家になりたかったOL・若葉。夢を諦めた二人の会社員が出会い、再び筆を手に取る復活のまんが道。
大好きな『その淑女は偶像になる』の松本陽介先生の新作。今回はだいぶ頭身が高くなりつつも、鬼気迫る一枚絵の迫力は健在(ちょっと投身高すぎて違和感ある)です。
若葉がキャラクターを、不動が背景を、と分業体制で勝機を見出していく二人は、応募した漫画賞で憧れの先生の目に留まり、原作指導もしてもらえることになり…!?という1巻の引きでした。結構強引な運び方ではある。
【新】あさってのニュース / 北村みなみ(筑摩書房)
北村みなみ先生の新作。「AI」「メタバース」「気候変動」「自動運転」「昆虫食」といった実際に見聞きしたことのあるテクノロジートピックをニュース仕立てで描くショートショートSF。
遠くない未来に実現し得る(一部はもう既にスタンダードになりつつある)事象が詰め込まれていてワクワクしながら読めました。ただ、想像していたものが実際に目の前に差し迫って来ていると思うと、なんだか怖くもあります。
【新】ハツコイノツギ 1 / 志村貴子(講談社)
志村先生の過去作『こいいじ』に登場した俊・千佳の夫婦にフォーカスしたスピンオフ。一目惚れして結婚した相手には初恋の幼馴染がいて…というお互い「初恋の次」の相手として夫婦になっていく物語。
『こいいじ』時代のシーン再編もあって面白かった。「婿入り」「歳の差」と諸事情のある二人の関係を外野が口出してくる場面がちょくちょく挟まるんだけど、もう「うるせえうるせえうるせえ」と思いながらなんか泣けてきてしまった。二人で遠くの街にでも引っ越してほしい。
【新】たあいないのうりょく 1 / 高田雀(竹書房)
「目覚ましの直前に目が覚める能力」を持つ主人公・元木福は、会社が倒産して無職になってしまい、「相手のお腹を空かせる能力」を持つ妹・麦が務めるスーパーで心機一転働くことに。そこで働く従業員たちも他愛もない能力を持つ個性豊かな面々で…。前作『しょうもないのうりょく』の世界観を引き継ぐもう一つの「異能」お仕事コメディ。
前作は「異能など実はなかったのだった!」エンドでしたが、今回は仕切り直してまた別に人間たちの日々が描かれます。地味に最強な能力者たちが潜んでいますが、基本のユル~いテンションは健在。
【新】太郎とTARO / 大白小蟹(リイド社)
『うみべのストーブ』の大白小蟹先生がご自身の学生時代の修了制作を再編集したオールカラーサイレント(セリフなし)コミック。『桃太郎』をベースとした「対立」や「戦争」を想起させる物語を「太郎」と「TARO」の双方から描く2冊セットの上製本(定価5,000円)というかなり攻めた売り方をしています。
太郎側から読むか、TARO側から読むか、横に並べて左右同時に読むか、読み手の過去の経験や想い、読み方によって様々な解釈ができる不思議な寓話、でした。
【新】イエスタデイ・ワンス・モア / はやしわか(小学館)
カーラジオから聞こえてきた曲が思い出させる15年前の記憶。孤独だった学生時代に唯一心を通わせた女の子との日々。些細なすれ違いが分かつ二人の未来。あの頃を振り返る描き下ろし表題作【イエスタデイ・ワンス・モア】。ほか、亡くなった妻の趣味だった園芸をやってみる夫と孫を描く【サウダージの庭】、戦禍の中でもがく瞽女の少女を描く、ちばてつや賞準大賞【しかたなしの極楽】の2作収録。
前作短編集『変声』が大好きだったけど、今回はもう一押し欲しい感じは正直ありました。でもはやしわか先生のこの物悲しさ漂う優しい読み味は大好き。
【新】奸臣スムバト 1 / トマトスープ(新書館)
13世紀半ばのユーラシア大陸。猛威を振るうモンゴル帝国の進軍により、窮地に追いやられたジョージア王国の田舎貴族・オルベリアン家はモンゴルへの寝返りを画策。オルベリアン家の次男・スムバトの人生を描く新たな叙事詩の幕が上がる。
『ダンピアの美味しい冒険』『天幕のジャードゥーガル』のトマトスープ先生の新作。ジャードゥーガルと同時連載な上に連載版から大幅加筆修正しているとのことで、凄まじいバイタリティ。ちなみに「奸臣」とは「邪悪な家臣・悪巧みをする家来」という意味。
【新】百瀬アキラの初恋破綻中。 1 / 晴川シンタ(小学館)
ド田舎の高校に通う鈍感主人公・久我山はじめと、彼のことが好きだけど不器用すぎるヒロイン・百瀬アキラによるドタバタ両想いすれ違いラブコメ。
サンデー連載の新ラブコメですが、なかなかに前途多難。まず主人公の言動がかなりストレスで読むに堪えず、ヒロインも健気で可愛いけど、コミュニケーション能力の欠如が甚だしく、関係の構築が現状不可能。2巻は…どうしよう…って感じです。
【新】幼馴染をえらべない! 1 / 風呂川ツカサ(スクウェア・エニックス)
大好きだったけど離れ離れになってしまった幼馴染のカレンに再会した主人公のユウ。願い続けた悲願の再会も束の間、なんとカレンが二人いた。
「めんどくさがり」のお嬢様カレンと「楽観」のギャルカレン。ユウの願いが強すぎたあまりカレンの内なる側面が分裂してしまったという。どのカレンも俺の愛したカレンだと全員幸せにする宣言をするユウ前途多難な恋路の行方や如何に。
最近は真の意味での「負けヒロイン」を作らない「全員救う」というスタイルも一つの型として確立されてきたな、と思いますがどうでしょう。でも一人目が「めんどくさがり」なのは珍しいかも。
【完】秋葉原はユーサネイジアの夢を見るか? 3 / 春野ユキト(講談社)
自殺幇助を繰り返す女性とその彼女に惹かれる男性の物語完結巻。ハッピーな終わり方はもちろんないだろうと思っていたけど、やはり悲しい結末だった。表紙の鶴子さんの笑顔が眩しくて、寂しい。
最後駆け足になってしまったものの、連載お疲れ様でした。
【完】生き残った6人によると 7 / 山本和音(KADOKAWA)
ゾンビが闊歩する千葉を舞台に恋愛する男女を描くサバイバルラブコメ、堂々の完結。
リゾートホテルでの恋愛ゲーム編でどうなるかと思っていたし、ラストバトルの相手が槙でええんかとも思ったけど、バトルが主題ではないのでまぁええのか。
あと、途中離脱した人たちが意外と生存していてズッコケた。でも入江とビーストがくっついただけでも花丸です。リリはこの国を背負って立つ女になれ。
【完】マリッジグレー 6~7 / 轍平(集英社)
6巻時点でもうええでしょうと思っていたけど、7巻で完結とのことでまとめて読了。憙乃が自分の過去(芋っぽい風貌だった学生時代に直継に一目惚れしたこと)を明かして犬を飼い始めてハッピーエンド。めでたしめでたし。
…憙乃がほんまエロかったな(本音)
【完】【推しの子】16 / 赤坂アカ・横槍メンゴ(集英社)
完結巻。正直、2巻くらいから惰性で読んでいた()ので、今さら結末に言及する気もありませんが、まぁ読み返すことはないかな…って感じです。
【完】まちの本屋の御書山さん 3 / いずみせら(KADOKAWA)
アルバイトの堅物大学生・不破が見る「本屋さん」の世界。元書店員の作者が描くお仕事コメディ完結巻。
(業務内容は)地味かもしれない。(経営は)厳しいかもしれない。それでもやっぱり世の中に本屋さんがあってほしいから、これからも地道に自分のできる範囲内で応援していこうと思います。
続刊&既刊
アオのハコ 18 / 三浦糀(集英社)
アニメも大絶賛放送中の『アオのハコ』18巻は針生先輩たちの引退と久しぶりの海がメイン。
猪股父に大喜と千夏先輩の関係が勘付かれるシーンは肝が冷えた。あと水着があまりいやらしくないだよなこの作品は。(但し千夏先輩は除く)(正ヒロインバフ)
逃げ上手の若君 18 / 松井優征(集英社)
尊氏の執事・高師直の前に苦戦を強いられる時行と顕家たち。体制を立て直し、堺の地にて「石津の戦い」に臨む。
史実的に悲しい展開が待っているので、時行と顕家の義兄弟の関係性が泣ける。逃げて、立ち向かって、失っていく人生。つらい。雫の正体や時行と吹雪の再戦も霞むほどに顕家の死亡フラグが大きく靡いている。
チェンソーマン 19 / 藤本タツキ(集英社)
性欲と食欲の狭間で迷走するデンジは、回転寿司屋でナユタ(の生首)と再会する。怒りと絶望が混ざり合い、黒いチェンソーマンに変身するデンジ。老いの悪魔と対峙する政府の意図とは無関係に、世界を「消し去る」チェンソーの轟音が響き渡る。
ゴーストフィクサーズ 3 / 田中靖規(集英社)
幽閉されているはずの【帰郷学派】斑鳩を「外で見た」という最果の言葉で一向は彼が身柄を拘束されている「石牢」へと向かう。外界から断絶された部屋の中からこちら側を察知し、宣戦布告されるが、斑鳩という人物は何をどこまで考えているのか。
校正官としての仕事も通常通り続いていく。突如、街に出現した「夜」への潜入調査に臨むひふみと最果に助っ人として加勢したのは【吸血鬼】の荊木兄妹。妹の夏霖はひふみの元相棒で彼に好意を抱いているよう(忘れがちだがひふみは男性である)。
放課後ひみつクラブ 7 / 福島鉄平(集英社)
ジャンプ+の方では先日完結してしまった学校の秘密探求コメディ。ニセ蟻ヶ崎、ニセ猫田の回好き。
逃げろ松本 2 / オクスツネハル(集英社)
尾形のおっさんとのスプリントバトルに勝利した松本は、実家のある伊豆(伊東)へと突入。そこで待ち受けていた次なるゲームは、崖っぷち(?)アイドルとそのファンの群れから逃げ抜き伊東を脱出せよ、というものだった。逃げろ松本!
松本が身体能力お化けなので基本的にパワープレー。敵も味方も何でもアリ。一方、秘密裏に真犯人を追う松本の大学同期・黒川は、大学時代の自転車部に目星を付ける。真実への手がかりか犯人の罠か。
ショーハショーテン! 9 / 浅倉秋成・小畑健(集英社)
Wボケで観客の笑いを掻っ攫った【ライジン】が最高得点を叩き出したのち【芝犬世界一周】のコンビ愛が描かれるも、わずかに及ばず。残すは畦道と太陽の【天頂片道切符】と昨年王者【絶唱サンドバッグ】のみ。笑いの神はどのコンビに微笑むのか…!
個人的には【芝犬世界一周】の方がネタも過去も良かっただけに惜しい気持ち。【ライジン】のスタイルは寧ろちょっと苦手な部類だった。年末といえばM-1も盛り上がる時期ですが、マンガで読むお笑いもまた一興です。
光が死んだ夏 6 / モクモクれん(KADOKAWA)
謎の男・田中の口から光に成り変わったナニカの正体は「ノウヌキ様」ではないことが告げられる。ヒカルの存在に知らず知らず救いを求めていたよしきは自己嫌悪に陥りながらも今の関係を手放せないと腹をくくる。そんな二人の成長を待たずして村とあの世を繋ぐ「穴」は拡大を続ていた。
正直あまり楽しめないまま読んでいるこのマン2023受賞作はなんかちょっと話に動きが出てきた感じ。これ結構まだまだ続くよなぁ。
だれでも抱けるキミが好き 5 / 武田スーパー(講談社)
自身の抑え切れない性欲のせいで幼馴染のアキトを泣かせてしまったと悔いるゴトーはアガワさんと距離を置こうとする。しかしアガワさんもアキトさえも誘惑してくる。それぞれの価値観が鬩ぎ合い、淫らな欲求に溺れていく青春エロ物語。ゴトー、お前が決めろ。
妄想先生 6 / ゆずチリ(新潮社)
バレンタインで急接近した音無さんと高杉くんは晴れてカップルに。めでたしめでたし。
しょーもないエロコメ要素とゆずチリ先生の描く絶妙にかわいいキャラクターが見事にマッチしていて丁度良く頭からっぽにできるマンガ。こういう作品も世の中には必要。ちなみに表紙の娘は学生時代の桃子先生。
ブレス 6 / 園山ゆきの(講談社)
成人式の前撮り撮影アシスタントを引き受けたアイア。メイクされる側が「求めるもの」を汲み取る力の重要性と、メイクにはそれを叶える力があることを知った彼は、ライバルたちが集うU21へと臨む。
メイクは”願い”であり、”祝福”。華々しいファッションとしての一助になるだけでなくて、もっと小さな自己表現の出発点に寄り添えるのもメイク。技術だけでなく、そういった視点もアイアの糧となっていく。良い。
おひとりさまホテル 5 / まろ・マキヒロチ(新潮社)
北海道、会津若松、韓国、徳島と今回も各地の魅力的なホテルを描きながら登場人物たちの人生観が描かれる。北海道のアイヌホテル面白そう。おひとりさまホテルライフを謳歌する中島さんは会社を辞めて独立するようです。
自分が貧乏性すぎて、読んでいて「お金」の面にばかり思考がいってしまって本当によくない。宿に泊まることそのものに重きを置く「ホカンス」は魅力的だけど、そうは言っても交通費もかかるし、ご飯も贅沢に食べるし、あれもこれも…って考えちゃう。もっと純粋に楽しみたいという気持ちはずっとあります。
しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~ 8 / 左藤真通・富士屋カツヒト・清水陽平(白泉社)
ファンによるプロ野球選手への誹謗中傷編。応援したいという本心がありながらも誹謗中傷を書き込み、謝罪の場で説教を垂れ、サインをねだるという矛盾した行為の数々が当人の中で同居している。
我々日本人は、日本語でコミュニケーションしていると思い込んでいるだけで、実際は理解し合っているという幻想の上で手探りで接しているに過ぎない。
被害に遭った選手は金銭トレードで他球団へ移籍するという「変化」を手に入れ、自分の居場所を見つけるが、加害者側のおっさんは、自分だけの世界で自分だけの人生を変わらず歩んでいく。世の中には本当にいろんな人がいる。
映像研には手を出すな! 9 / 大童澄瞳(小学館)
次なるアニメ制作のロケハンとして芝浜学園の地下に広がる魔窟を探検。こんな複雑怪奇で無法地帯な学校あったら絶対楽しいよな、とワクワクしながら毎巻読んでいます。またアニメ化してくれてもいいのよ。
南緯六〇度線の約束 2 / うめ(小沢高広・妹尾朝子)(小学館)
リキという重要人物の行方を探るタロとジロとタチアナ。イヌたちの集落で無事出会えるも追手との戦闘が勃発。犬狼兵と呼ばれる囚人を利用した強化獣人の戦闘員を導入する政府。「妹に会いたい」という兄弟の健気な想いの裏で軍事的な緊張感が高まっていく。
2巻も熱くて面白かった。こう気持ち良く「読まされている」感覚がやっぱり上手いなと思います。獣化するシーンとか、読んでいるこっちまで胸の奥から込み上げてくる情動があります。
舞妓さんちのまかないさん 28 / 小山愛子(小学館)
京都に健太の家族とキヨのばあちゃんがやってくる。キヨすみれ健太はあれこれ計画するも、結局は普段の姿を見てもらうのが一番のおもてなしで。キヨの台所にばあちゃんが入る見開きは感極まった。ばあちゃん長生きしてくれ…
もうずっと良い作品だけど、ずっと変わらず良すぎて「28巻」という数字に驚く。
ドラゴン養ってください 3 / 牧瀬初雲・東裏友希(小学館)
映画監督になるという夢のため、サークルで制作したショートフィルムを賞へ応募する村上。一方、平常運転なイルセラの元へ、修行の成果を確かめるべく、腹違いの弟・ザラークがやってきた。イルセラの平穏や如何に。
村上とイルセラの信頼関係がじわじわと構築されていく中で、魅力的なサブキャラとの交流も活発に描かれて楽しい。輪が広がっていく感じがあります。
J⇔M ジェイエム 4 / 大武政夫(KADOKAWA)
頭を打ちつけ中身が入れ替わってしまった殺し屋の純一(J)と小学生の恵(M)だったが、恵(J)と女殺し屋のマリー(M)も頭を打ちつけ中身が入れ替わってしまうという最悪の展開に。
これもしかして「J⇔M」が繰り返されていくのか…?この状況下で一番しんどいのが恵の身体(主に母親からの異常な圧力)ってのがまた狂ってて好き。
[整理]純一(恵)、恵(マリー)、マリー(純一)
恋せよまやかし天使ども 4 / 卯月ココ(講談社)
完璧を演じる美男美女の両片想いラブコメも早いものでもう4巻。
おとぎが無敵すぎる。恋している自分を好きになれている状態は読んでいる側からしてもすごく気持ちが良くていいですね。二神くんもこれまたすごく良い奴なんだけど、二人の間に入り込む余地はなさそう。
推しが武道館いってくれたら死ぬ 11 / 平尾アウリ(徳間書店)
絶対的センターだったれおが卒業し、舞菜と空音がWセンターとなった新生「ChamJam」を変わらない熱量で推すえりぴよと基。地道に活動を続けていていくメンバーを陰ながら支えるオタクを描く熱い推し活マンガ。
バズがバズを呼び、次第に”見つかっていく”Chamの前に微かに見えた武道館への道。推しが最高の舞台に立つその時、いやその先の時まで推し続ける覚悟を持ったオタク・えりぴよの勇姿を見よ。れお推しだったくまささんが再登場(れおの引退と共にChamから離れていた)シーンで少し泣いた。
銀のくに 2 / はやしわか(小学館)
新潟の田舎に暮らす女子高生・風花の家に、従兄妹の賢心とゆき枝がやってくる、望郷と再生の家族物語。
雪が音を吸い込むように淡々と描かれる情景と、それと対照的な賢心の不安定な心情。もう戻らないであろう父を待つゆき枝を家族みんなが大事に大事に想っている。誰も悪くない。
スーパーベイビー 6 / 丸顔めめ(芳文社)
町田で暮らすギャルと地味男子の幸せいっぱいの幸福ラブコメ。同棲を始めた玉緒とらくぴ。お互いの夢を気にかけながら二人で人生を歩いていく様が微笑ましくて和みます。
らくぴの実家が結構闇深いけど、巻末ではらくぴ母と玉緒が邂逅。どんな展開になっていくのかな。
ババンババンバンバンパイア 9 / 奥嶋ひろまさ(秋田書店)
バカバッカバンパイアコメディ(褒め言葉)9巻。李仁くんの誕生日会にクリスマスに初詣にバレンタインデー。冬のイベント盛り沢山の中、吸血鬼・森蘭丸は至上の獲物である李仁の「童貞」を守り抜くことはできるのか。
実写映画化、アニメ化とメディアミックスも絶好調。李仁くんやっと16歳になったし、あと2年のサイクルが続くと思うとちょっと鼻血出そうになる。長ぇよ!
死後出版 3 / 田中現兎(少年画報社)
著者の死後にのみ作品を出すという出版社“死後出版”。そこに勤める編集者・栞田のもとにやってくるのは、作家たちの様々な想いがこもった作品ばかり。小説のために人を殺し死刑囚となった小説家に惹かれ、自殺願望を持つ少女に栞田がかける言葉とは…。
本は人を”救うこと”も”惑わすこと”もある。ただ読み手にずっと語りかける存在であるということ。「どんな悲劇も幸福を追いかけた先にあるからこそ悲劇たり得る」というフレーズが心に残った。
うめともものふつうの暮らし 9 / 藤沢カミヤ(竹書房)
雨にも負けず、マシュマロチョコサンドを食べ、天の川に想いを馳せながら牛乳寒天を作り、縁日に繰り出し、トランプで遊び、歌を歌い、早起きしてモーニングへ行き、歯磨き粉で失敗し、ハロウィンでラーメンを作り、蚤の市でお気に入りの一品を見つける。普通で幸せでかけがえのない毎日。
今回のコラボゲストは『ぼのぼの』のいがらしみきお先生。すごい。明日が今日よりも良い日でありますように、という願いが込められている(ような)素敵な作品です。
盤上のオリオン 4 / 新川直司(講談社)
破竹の勢いで神奈川大会で優勝した月は、山形での全国大会でも優勝しアマ女王へと一気に登り詰める。そんな彼女の前に現れたのは奨励会員にして「女性棋士」に最も近いと目される佳純碧三段。お互いに意識しまくる二人は当然(非公式の)一局を指す流れに。
夕飛の影が薄くなりがちだけど、今回も面白かった。でも多分ほぼW主人公ものだし全然いい。至高を目指すには共に歩む”伴走者”が必要。だがそれが”味方”とは限らない。切磋琢磨して高め合っていってほしい。
The JOJO Lands 5 / 荒木飛呂彦(集英社)
ハウラー社に接触し返り討ちに遭ったジョディオたちは、負傷したウサギの治療のために病院へと向かう。ルルちゃんのスタンド『バグズ・グルーヴ』により体内からジワジワと攻撃を受けながら、もう一人のスタンド使い、ボビー・ジーンの『グローリー・デイズ』からの弾丸攻撃にも翻弄される。
パープルヘイズっぽい蝕む系のスタンドとピストルズっぽい銃撃スタンドと対峙した病院での攻防が決着まで収録。やっぱり9部ってちょっと5部っぽいテイストだから個人的にとてもとっつきやすい。溶岩の「決まり事」による物語の運びも面白い。次巻以降の「取り立て編」も楽しみです。
ウマ娘 シンデレラグレイ 17 / 久住太陽・杉浦理史ほか(集英社)
有マ記念で敗北を喫したオグリキャップの元へ遂に北原がやって来る。17巻目にしてようやく中央の舞台でタッグを組んだ二人が最初に出走するG1レースは「安田記念」。芦毛の怪物の伝説が再び動き出す。
北原再登場がオグリキャップのバ生にどう絡んでくるのか。来年4月からのアニメの放送開始まで勢い衰えないままやって来られたのは良かったと思う。
ちなみに本棚整理に伴い、この巻から電子版に移行しました。
尾守つみきと奇日常。 4 / 森下みゆ(小学館)
文化祭編にて美術部の最繰さん(クモの虫人)が登場。クモの糸をアートとして発表し有名になった彼女は「幻人」という色眼鏡で見られることを嫌がっている様子。
私はあなたと違う。あなたと私も違う。金子みすゞじゃないけど、つまりそういうことです。だんだんキャラクターたちが自主的に動き出してきたというか、なんか作品全体の「わざとらしさ」みたいなものが消えてきた感じがして良い。
恋より青く 1~3 / 深海紺(集英社)
バレー部を辞め、時間を持て余していた高峯は、ある日電車で落とした本を取り違えたことをきっかけに他校の生徒・咲倉との交流が始まり、毎日に少しずつ楽しみが増えていく。
『春とみどり』の作者の方だったんですね。丁寧な心理描写が好きでした。まだ何とも言えない関係性だけど、これからどう発展していくんだろう。友人たちもみんな優しすぎるくらい優しい世界。
つらねこ 3 / 熊倉俊隆(KADOKAWA)
自分の住む町に”縛られた”少女・知里が外の世界へと出る抜け道は「ネドコ」という不思議な空間。3巻では知里に「ネドコ」などの世界の理を教えてくれた六尺先生の悲しい過去と、「ネドコ」に暮らす謎の少女・イチマの正体が描かれます。
悲しいエピソードだったけど、作品全体の解像度が上がる良い巻だったし、なにより今回も知里が可愛かった。
どくだみの花咲くころ 2 / 城戸志保(講談社)
夏休み。癇癪持ちの信楽くんの創り出す作品にすっかり魅入られてしまった清水くんはあくまで彼に悟られないように制作活動のサポートを買って出る。予測不能や信楽くんの行動に振り回されながらも、さらに奥深くへとの「作品」にのめり込んでいくのだった。
信楽、清水、小鹿田、唐津、壺屋、笠間、砥部、登場人物みんな「焼き物」の名前から取っていることを知り「セ、センス…ッ!」ってなった。各マンガ賞でも上位ランクインでこれからも要注目です。
イズミと竜の図鑑 2 / 凪水そう(KADOKAWA)
恐ろしくきめ細やかに創り込まれた世界を舞台に、『竜の図鑑』改訂する記者と獣人の取材冒険譚第2巻。竜によるお告げで政治が決まるエルフの国・イールイエを訪れたイズミたちは、下町の酒場でお忍びの巫女と出会う。
各国を巡りながら「竜」の情報を集めていく物語になるのかと思いきや、イールイエでの試練に同行するというかなり壮大なものになりそうな予感。頼もしい相方のアルフはこの世界でも珍しい「魔術師職の獣人」ということですが、険しいクエストになることでしょう…
百合にはさまる男は死ねばいい!? 7 / 蓬餅(LINE Digital Frontier)
今回は「百合にはさまる男」たちが大活躍。音大の体験レッスンで片桐が出会った吹奏楽にストイックな他校のトランペッター・世良は、二人で打倒相川を持ちかける。一方、相川の年下彼氏・日向は、何もかもが中途半端になってしまっている相川に対して別れを切り出すのだった…
いや男共が助演男優賞授与級の活躍で思わず泣かされてしまった。二人とも死ぬな!!(死なない)
※次巻以降は電子版のみの発売らしく、1巻から電子派の自分は無問題ですが、なんだか申し訳ない気持ちです。
渡り鳥とカタツムリ 4 / 高津マコト(ワニブックス)
つぐみさんとの能登旅を終え、九州への異動辞令に絶望する雲平は、強引について来た友人の安田と車中泊男旅へ出発!…かと思いきや、未成年猫耳女子との出会いで、思いがけない旅路に。約3年ぶりの新刊となったロマンの詰まった車中泊旅コミック。
途中で終わっちゃったのかと思っていたらまさかのアニメ化決定でビックリ。でも確かにアニメ映えしそう。新キャラの小町ちゃんかわいい。
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— 渡り鳥とカタツムリ【公式】🐥TVアニメ化決定!🐌 (@wata_kata) July 10, 2024
#渡り鳥とカタツムリ 🐥🐌
連載再開 & TVアニメ化決定!!
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高津マコト著『渡り鳥とカタツムリ』
本日より連載再開です
そして大ニュース‼️
アニメ化決定です!
気になる続報をお待ちください!
最新話はこちらhttps://t.co/NZuGQtgguL pic.twitter.com/gP6aOu0eCS
クリスマスプレゼントなんていらない / 売野機子(幻冬舎コミックス)
今月の売野機子作品(ありすを除く)。クリスマスに読みました。素敵なタイトルの一冊ですが、表題の作品は表紙とカバー裏だけのショートショートショートです。
収録作だとやっぱり【おれが美しいと思うもののために】がタイトルも中身も好きだった。おれが美しいと思う作品をこれからも読んでいきたい。
バーサス 1 / ONE・あずま京太郎・bose(講談社)
天敵“魔族”の侵攻により滅亡の危機に瀕していた人類は、絶対的な存在である大魔王と47体の魔王に対抗すべく47人の勇者を選び出し対抗しようとしていた。しかし想像を絶する戦力差により勇者は次々と命を落とす。
勇者の一人・ハロゥもまた自身の無力さを痛感していたが、秘密裏に動いていた魔道士である兄・ゼイビィが「別世界の人類を丸ごと召喚する」ことに成功する。しかし、彼らの世界もまた暴走した”AIロボット”という天敵によって同じく滅亡の危機に瀕していた。さらに繋がった世界は一つだけではなく…「天敵に勝つことは絶対に不可能」
ONE先生原作の新たな異世界転生絶望ファンタジー。”魔族”、”ロボット”、”パラサイト”、”巨人族”、”大怪獣”、”宇宙人”、”大自然”、”新人類”、”神”、”呪い”、”ゲーム”、”人間”、”世界樹”、それぞれの世界の「天敵」を前にして人類の決死の抵抗は果たして身を結ぶのか。想像以上に面白かったです。
今日はまだフツーになれない / U-temo(一迅社)
かわいいものを愛するフリーターの高橋と、マイペースな漫画家の山下。高校生活の終盤、就職も進学も志望しなかった二人は自分なりの「フツー」をゆっくり気負わず探しながら生きていく物語。
「百合」と言えば言えるけど、もっと自分”だけ”の感覚を撫でるような読み味でとても好きでした。自分探しに大いに悩むということもなく、それなりに生きつつ、いくつかの決断をしながら、フツーの人生に辿り着いていく。
おけべち日記01 / おけべち(BASE)
すっかり虜になったおけべちさんの初コミティア出店時の新刊を通販で買いました。SNSの日記まんがに加え、描き下ろし部分が思った以上に「真面目」な内容で面白かった(嫌味とかでは全くない)です。
人間って別にほとんど何も考えなくても生きていけるけど、少し立ち止まったり腰を下ろしたりしてじっくり考えてみる時間があった方が絶対に楽しい。そういう生き方をされているんだなと思いました。
panpanya作品集「そぞろ各地探訪」(1月と7月)
初商業作『足摺り水族館』以来となる「1月と7月」から刊行されたpanpanya先生最新作にして異色作。「1月と7月」誌にて連載されていた全6回の「1月か7月」連載分に加え、過去の6冊分の個人制作「旅の本」を合本した至極の一冊。もう「マンガ」の枠に収まるものではない究極の装丁で、持っているだけで幸せになれます。
後記
そんか感じの12月でした。
今月は師走らしくなかなかにプライベートが忙しくて最後駆け足で読んでしまったけど、なんとか読み切れて良かったです。その中でも一番!となると難しいのですが、今の気分的に『羊が金の星をとぶ』をチョイス。
人生いろいろありますが、やっぱり生きていくしかないので。今年一年頑張った自分に、来年一年もしぶとく生き抜いていきたい自分に、エールを送ってくれるような一冊でした。
毎年恒例のベスト記事も書いてます。よければこちらもどうぞ。
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それでは良いお年を。