脳卒中再発リスクは50%!?《予防方法とは》
お疲れ様です。はらリハです。
本日は…
「脳卒中後の再発リスクを減らす方法」について詳しく解説します。
※ この記事は11月末には有料に変更予定です。
結論
脳卒中は脳血管の病気の為…
『血管の健康状態を保つ』
ことが最も重要になります。
脳卒中は、何の前触れもなく突然起こる病気のため、事前に予防をするのは難しいですが、上記でも述べているように、脳卒中は脳の血管の病気の為、その前段階で予防することは可能です。
そのことを踏まえて、「脳卒中後の再発リスクを減らす方法」を説明していきます。
はじめに
厚生労働省では…
と報告があります。
この結果から分かるように脳卒中は「再発しやすい病気」と言えます。
なぜ、再発リスクが高いのかというと…
脳卒中を一度起こした方は、脳卒中を起こす下地となる生活習慣(飲酒、喫煙、食生活など)や病気(糖尿病、高血圧、心臓病など)などを持っているためです。
これらが基に「動脈硬化」と呼ばれる血管が固くなり、弾力性が失われた状態になることで、血管が詰まったり、血管が破れることが起きます。
つまり、根本的な問題は「生活習慣病」の原因である…
☑︎ 偏った食事
☑︎ 過度な飲酒
☑︎ 喫煙
☑︎ 運動不足
☑︎ 睡眠不足
☑︎ ストレス …
を解決することが、脳卒中再発のリスクの軽減に繋がります。
この問題に対して、一つずつ対策を説明していきます。
1.食事を管理しよう
生活習慣の乱れは、脳梗塞の原因である「動脈硬化」を促進させます。
動脈硬化を引き起こす要因にもなる食事は「コレステロールの高い食品」です。
卵やバター、魚卵、牛肉など、過剰に摂取しないように気を付けるほか、塩分の多い食事は減らしましょう。
塩分が高いと、血中の塩分濃度が高まり、高血圧となります。
また、生活習慣病の殆どが「肥満」に該当します。
肥満は体脂肪が過剰に蓄積した状態を指し、食べ過ぎや運動不足、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると起こります。
脳卒中後は「活動量が減り→体重が増え→増えたことでさらに活動量が減る」など、体重が増え続ける負の連鎖に陥ることが多いです。
ここを踏まえて、食事の管理のポイントを以下、紹介します。
◉ 最適な体重を保つ
医師に最適な体重を確認することが望ましいですが、一般的な最適な体重基準は存在するため、その体重をベースに目標値を決めることが大切です。
※ 最適な体重は、以下のサイトで簡単に計算してくれます。
再発予防だけでなく、トレーニング時にも影響を与えます。
体重が重ければ重いほど、力を必要とし、運動の度に余計な重量を動かすために筋力を使うのは、トレーニングの効率性を阻害します。
また、不必要な脂肪も、血管内に影響を与え、血管内の血流に脂肪が充満すると、心臓は他の血管を余計に活用しなければならず、血液を運ぶ上で負担が掛かって来ます。
最適な体重を目指して、食事の管理を行いましょう。
◉ 質の良い炭水化物を選ぼう
炭水化物は2種類あります。
▶︎ 悪い炭水化物 : 加工
▶︎ 良い炭水化物 : 非加工
☑︎ 加工
加工した炭水化物には、白米、ポテチ、白パン、白砂糖、キャンディー、ソーダなどがあります。
これらは、血糖値を急激に高めます。
血糖のコントロールは膵臓で行われる為、そこから分泌されるインスリンが血糖値を下げます。
しかし、何度も何度も食事の際に糖類を摂取すると血糖値が乱高下し、低血糖症状が出現します。
これにより、膵臓は弱り、糖尿病リスクや症状が悪化する恐れがあります。
☑︎ 非加工
非加工の炭水化物には、穀物、食パン、玄米、フルーツ全般があります。
これらは、ゆっくりとした炭水化物の消化を誘導してくれる為、結果的に穏やかに血糖値を上昇させてくれます。
このように、ゆっくりとした血糖値の上昇は体にとって有益で、より良い吸収/貯蓄/活用に繋がります。
◉ 塩分を控えめにする
塩分の摂り過ぎは血圧を上げる大きな原因です。
高血圧を予防するためには「1日の塩分摂取量を6g未満に抑える」ことが推奨されています。
ただ、日本人の平均摂取量は11〜12gであり、ほとんどの方が普段の半分ほどに減らす必要があります。
味噌汁に入れる量や、醤油の代わりにポン酢や香辛料を使うなど、なるべく塩分を控える工夫を心がけましょう。
◉ 悪玉コレステロールを避けよう
悪玉脂肪は加工炭水化物の中でも、硬化脂肪を含む加工食品に多く含まれています。
例えば、フライドポテト、パイ、チップス、クッキー、マフィン、ドーナツ、ファーストフードなどに含まれています。
これら悪玉脂肪を含む食品は、硬化植物油/部分硬化植物油、ショートニング(バター/ラードなど)として食品パッケージに記載されています。
※ 最適な悪玉コレステロールの値は、以下のサイトで簡単に計算してくれます。
◉ 予防に最適な栄養素と食べ物
脳卒中や心疾患など、循環器疾患のリスクが最も低くなる最適の血圧は120/80mmHg未満とされています。
血圧を下げる効果のある栄養素や食べ物を選び、脳卒中が再発しにくい血圧を目指しましょう。
☑︎ DHAとEPA
これらの成分は、血液をサラサラにするほか、悪玉コレステロールの値を下げる働きがあります。
これにより、脳の血管を詰まらせる血栓の予防や中性脂肪を減らすことが可能です。
DHAとEPSは、鯖(サバ)や秋刀魚(さんま)など、青魚に多く含まれています。
☑︎ ビタミンC
ビタミンCには、抗酸化作用と呼ばれる「脳の酸化ストレスを抑える」機能があり、動脈硬化が原因で起こる脳卒中を予防できます。
※ 報告ではビタミンCを1日500mg摂取することで血圧が3.84mmHgも下がると言われている。
ビタミンCは、ピーマンやキウイ、イチゴ、レモンの他にじゃがいもやキャベツにも多く含まれています。
☑︎ 食物繊維
食物繊維はコレステロールを下げる働きや、体内にあるコレストロールを排出させることができます。
きのこや海藻、根菜類を積極的に摂りましょう。
☑︎ 葉酸
ホモシステインが高い数値だと、動脈へのダメージが心配されます。
そのため、ホモシステインを減少させる作用がある働きのある葉酸を摂ることも大切です。
ほうれん草やブロッコリー、枝豆、納豆など摂取しましょう。
2.アルコールは適量に
適度なアルコール摂取は健康に有効な効果をもたらすこともありますが、アルコールは「300〜449g/週」以上飲むと血圧を急速に上昇させ、脳卒中の発症リスクが高まります。
1日のお酒の適量を知りましょう。
3.タバコはやめよう
タバコには、5300種類の化学物質が含まれています。
それらにより、以下のことが置きます。
☑︎ 血圧上昇
特にタバコに含まれているニコチンは、血管収縮(血圧上昇)を引き起こし、心筋梗塞/脳梗塞/末梢動脈閉塞症など、疾患発症リスクを高めます。
☑︎ 動脈硬化
また、タバコに含まれる化学物質が血管内部を傷つけながら循環し、動脈硬化の促進させます。
☑︎ 血栓の形成
タバコを吸うことで軽度の一酸化炭素中毒状態から慢性的な酸素欠如になり、足りない酸素量を補うために大量の血液を生成させ、血液が固まりやすい状態にします。
つまり『血管収縮が起こり、血液濃度も上がるため、血管内部は血栓が詰まりやすくなり、また血管の柔軟性が乏しくなっているため、血管が破れやすい状態になる』ことを指します。
タバコはやめましょう。
4.有酸素運動を取り組もう
有酸素運動は、体脂肪の中でも「内臓脂肪」の減少が期待できます。
内臓脂肪から「アディポサイトカイン」という炎症物質が分泌され、高血糖、脂肪異常、高血圧、動脈硬化を進行させます。
それに対し、有酸素運動を行うことで、体脂肪をエネルギー源として燃焼することができます。
自身の基準となる体重に必要な運動量を知り、運動に取り組みましょう。
5.良質な睡眠を取ろう
質の良い睡眠は、機能回復も含めて、様々な効果をもたらしますが、質の悪い睡眠は再発リスクを高める恐れがあります。
特に、脳卒中患者は「睡眠時無呼吸症候群や不眠症」を合併しているケースが多く、以下のリスクが伴います。
☑︎ 睡眠時無呼吸症候群
夜間の頻回な呼吸停止によって…
・低酸素血症と交感神経の緊張(血管収縮)
・酸化ストレスや炎症
・代謝異常 など
生活習慣病の準備が進み、高血圧、心不全はもちろん、脳卒中の発症リスクが高まります。
☑︎ 慢性不眠症
・交感神経の緊張(血管収縮)
・糖質コルチコイド(血糖上昇)
・睡眠時間の短縮
・うつ状態による活動性の低下 など
多くの生活習慣病のリスクを高めるほか、入眠困難、中途覚醒、早期覚醒など不眠症者は、良眠している方と比較して、糖尿病リスクを1.5〜2倍になると報告されています。
これらを踏まえて、良質な睡眠を手に入れるために、寝室の環境整備を実施しましょう。
◉ 良質な睡眠を手に入れるアイデア
以下に、睡眠の質を高めるアイデアを載せます。
☑︎ 室温の調節
春と秋は22〜23℃、夏は26〜29℃、冬は16〜19℃の室温が最も熟睡しやすいと報告があります。
☑︎ 就寝3時間前には夕食を済ませる
食後にすぐに睡眠を取ると、身体は消化活動を優先するため、内臓の休息する時間が短くなったり、眠りが浅くなる、疲れが残る原因になります。
なので、就寝時には消化活動が終わっていることが望ましいです。
☑︎ 温かい飲み物
温かい飲み物は、内臓から体温上昇を促し、体温が下がり始める時に自然な眠気が起きるため、睡眠前のリズムを作るのに役立ちます。
※ 白湯や生姜湯、カモミールティーが望ましい
☑︎ リラックスできる音楽
ヒーリングミュージックと呼ばれる、副交感神経が優位になる音楽はリラックス効果が期待できます。
※ 川や海、水のせせらぎ、クラシック音楽など、リラックスできる音楽を選択しましょう。
☑︎ 寝る前のスマホ操作は控える
スマホから出るブルーライトは眠気を発生させる「メラトニン」の分泌を抑えるため、就寝1時間前はスマホの使用は控えましょう。
☑︎ ベッドの位置
ベッドが壁から10cm以上、離して設置しましょう(通気性の確保)。
☑︎ 色合い
寝具は落ち着いた色合いで清潔なものを選びましょう。
☑︎ 照明
照明はフラットライトのみで、目に直接光が入らないようにしましょう。
☑︎ マットや枕の見直し
実際にマットや枕の転売店に出向き、専門家に自分に適した寝具を選定してもらいましょう。
☑︎ 香りでリラックス
快眠にはラベンダーが良いそうです。
6.血圧を管理しよう(血圧/脈拍/血糖値)
脳卒中の最大の危険因子は「高血圧」なので、日頃から血圧をチェックし、自分自身の血圧を把握しましょう。
ここでのポイントは「いつも同じ状態/同じ方法で測定/測定を続ける」です。
測定したものは記録し、診察時に主治医に見せると、より適切な治療が受けられます。
7.脳卒中発症チェック(FAST)
ここでは、脳卒中を「迅速に/容易に/効率的に判断する方法」をFASTを通して覚えましょう。
「FAST」は、脳卒中の典型的な3つの症状の頭文字とT=Timeを組み合わせたものです。
◉ Face(フェイス)
Faceは、顔の歪みがないかを確認するものです。顔に歪みがあると、笑顔の時に片側の口角が下がってしまうことがあります。
また、口角からよだれが垂れたり、片側から食べ物が落ちたり、こぼれたりすることもあります。
◉ Arm(アーム)
Armでは、片腕に麻痺がないかを確認します。両腕を胸の高さで伸ばし、手の平を上にして床と水平になるようにキープできるか確認します。片腕が下がってしまうときは、麻痺のサインです。 箸や茶碗を急に持てなくなったときも、要注意です。
◉ Speech(スピーチ)
Speechでは、言葉に障害がないかをチェックします。普段通りにしゃべることができているかの確認です。
うまく言葉が出てこなかったり、違った回答をしたときや、ろれつに問題があるときは、言語障害の可能性があります。
◉ Time(タイム)
最後は、Timeです。Face、Arm、Speechのチェックで1つでも症状があれば、脳梗塞が疑われます。救急車を頼んですぐに病院に行きましょう。
発症からどの程度経過しているかで治療法が異なります。症状に気づいた時間を確認しておくことが大事です。
終わりに
脳卒中再発リスクは上記の内容を行えば80%は予防できます。
少しでも正しい知識と方法を知って頂ければ幸いです。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
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