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#ファッション 記事まとめ

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ファッションデザイナーやブランド、サービスについての考察、コラムなどをまとめていきます。 無料部分でも十分記事が読める有料記事、読み物として面白い宣伝記事は、入れていきます。
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#エッセイ

花々と星々を縫いとめる|お母さまのウェディングドレスのリメイク

春に手がけたウェディングドレスの物語です。 わたしは神戸でウェディングドレスのリメイクとお仕立ての仕事をしています。最近では、遠方からのお問い合わせも増えてきました。 今回ご連絡をいただいたのは、広島にお住まいの花嫁さま。どんなドレスに出会えるのだろうとワクワクしながら、神戸から広島へドレスをお迎えに行きました。花嫁さまとドレスに会うための、しあわせな日帰り旅です。 お母さまのウェディングドレスこちらが花嫁さまからお預かりしたドレスです。 ドレスは花嫁さまのおばあさま

ロリータ・リテラシーのすすめ

ネット上をはじめロリータファッションを愛する人、また着てみたい人のあいだで、たびたび勃発する議論がある。 「何がロリータファッションで、何がロリータファッションでないのか」 という論点だ。 結論から言うと私は、 「このブランドがロリータファッションで、このブランドはロリータではない」 という基準は、もはや機能していないんじゃないかなと考えている。 ロリータ(ファッション)と呼ぶかどうかの基準は、時代や環境によって変わると思うのだけど、今の時点では、 「ブランド単位」ではな

ミニマリストの洋服事情

ミニマリスト修行を始めて、100着以上の服を手放した。 古着が大好きでたくさんの服を集めていた。 そんなわたしが、ひょんなことからミニマリストになった。服が少なくなったからこそ、より一層ファッションが楽しめるようになった。 今持っている服は、オールシーズンで34着だ。 トップス/22着、ボトムス/7着、ワンピース/2着、アウター/3着。そのほか、パジャマ/3セット、スーツ/1セット、喪服/1セットで全て。部屋着は持っていない。 でも、全然不便ではない。 服を手放してよかっ

3年間スウェットばかり着ていた私が、服選びを楽しめるようになった理由

年明け、今年やりたいことを手帳に書き出した。そのうちの一つに 「自分の好きな服を着られるようになる」と書いた。 2度の育休とフルリモートワークで家から出る機会が減り、加えてやんちゃな男の子2人を育てていると服装を選んでいる余裕などなく、1週間毎日スウェットで過ごすことも。あえておしゃれにスウェットを選んでいるわけではなく、ただ「楽だから」「汚れてもガンガン洗えるから」という理由で選んでいた。 クローゼットの中を見ても、ときめかない服ばかり並んでいる。 だが、年末の入院期間中

3D骨格診断・姿勢診断で自分の身体の”リアル”を見てきた

こんにちは、もちゃです☺ 先日、投稿させて頂いた2023年の運動に関しての私の”決意表明”がなんと! ♯運動記録という応募の中で、特に”スキ”を頂いたとの通知がきて、ちょっとルンルンしています♪ お読みいただいた方、ありがとうございました!(^^♪ ちなみに、その記事がこちらです!まだご覧頂いていない方はぜひ! 一緒にボディメイクを頑張ってくれる同志を募集しています!笑 ではでは! 少し前置きが長くなってしまいましたが、今日はタイトルにもあるとおり、先日受けてきた「3D骨

ハタチの君と、創業100年・神戸の老舗洋服店へスーツを仕立てに。

けっして安いものではない。でもよい買い物だったと思う。 ハタチの息子の、成人式のスーツを神戸の老舗洋服店(テーラー)に仕立てに行った。 スーツを仕立てるということ成人式のためとはいえ、どうせお金を出して買うのなら、ずっと着られるものがいいなと思った。オーダーでつくってサイズが変わったらもったいない、と思われるかもしれないが、ちゃんとした紳士服は「お直しすること」を前提に作られているので、直しながら長く着ることができる。そう考えるとかえってコスパが良いし、サステナブルでもあ

少ない服でも気分の上がるクローゼットを作るコツ

4月からじっくり家を探していたのだけど、ようやく希望の部屋を見つけました。 条件も申し分ない部屋!と思っていたら、ひとつだけ難点が…。 それはクローゼットが小さいということ。 だけどほかの部分は本当に気に入っていたので、これを機に洋服を処分しようと決意…!引っ越し前にかなり整理しました。 せっかくだから気分の上がるクローゼットにしたい! そう思っていろいろ試行錯誤した道のりを書いていこうと思います。

¥500

なぜ婚礼衣裳は白なのか? 「ジャパニーズ・ウェディング展」をみて考えた

奈良県立美術館で6月19日まで開催中の「ジャパニーズ・ウェディング 日本の婚礼衣裳展」へ行ってきた。 この「ジャパニーズ・ウェディング展」は、江戸時代から昭和初期にかけての婚礼文化を、婚礼衣裳を中心に紹介する特別展である。 わたしはウェディングドレスの制作とリメイクをなりわいとしているが、ウェディングドレスのことは知っていても、日本の婚礼衣裳のことについては案外知らないことが多い。最近英会話をはじめたこともあり、自国の文化、特に仕事に関わる婚礼文化のことは知っておきたいな

ドレスは学問に貢献できるか?

わたしの活動が、なんと論文に掲載されました。 ドレスの仕事をしながら通信制大学に通うわたしですが、「論述」は大の苦手。このnote上でも、たびたびそのできなさっぷりを披露してきました。そんなわたしが、なんと論文デビューです。といっても、自分で書いたのではありません。 なんと、わたしのドレス活動が、学生さんの卒業論文に掲載されたのです。論文タイトルは「ウェディングドレスから見るファッションの消費文化」です。 掲載された論文の内容について読みたい方は、目次から「ウェディング

チョコレートは着るものです。

数年前のある日「わたし、ウィリー・ウォンカになりたいんです」という女性から、衣装づくりの依頼を受けました。(わたしの本業は、オーダーで衣装やウェディングドレスをつくるドレス作家です) ウィリー・ウォンカとは、ジョニーデップ演じる「チャーリーとチョコレート工場」の工場長。これがまあエキセントリックで不気味なチョコレート工場で、ダークファンタジー好きにはたまりません。 この映画のイメージで、チョコレートの衣装をつくってほしいそうです。しかも、板チョコをまるごと、そのまま着たよ

普通のサラリーマンが、世界でアパレルブランドを立ち上げる夢を叶えるまで。"フィリピンで1番有名な日本人"Fumiyaインタビュー前編

「思い続けて、話し続けて、行動し続けること」 “フィリピンで1番有名な日本人”と言われるFumiya。彼に「夢を叶えるために必要なことは?」と聞いたら、即答で返ってきた言葉です。 その言葉には、彼自身が夢を叶えてきた道のりでの苦労や喜びがぎゅっと詰まっていました。 どんな行動をし、どんなことを考え、今のFumiyaが形成されるようになったのか。 いつも自信満々で行動し続けられるのはなぜなのか。 前編の本記事では、Fumiyaが歩んできた軌跡をお届けします。 人がやらなさ

循環するファッションを考える

*カバー写真は2017年、ブルックリンミュージアムで行われた”GeorgiaO’keeffe Living Modearn”にて筆者撮影。メンテナンスしながら大事に着られていた事がわかるブラウス。 困った着物に呆然とする 私は途方に暮れた。箪笥に詰まった母親の着物を見た時に…。 かつて着付けを習い、歳を取ったら着物で過ごすのだ!という野望は五十肩により帯が結べなくなり挫折した。何よりこの着物は私のサイズではない。(母親は小柄だった)  例え帯が結べたとしても着られないのだ。

ジェンダーレスなファッションは、ぼくをどこまでも自由にする

本当のことを言うと、女にも男にも見られたくない。判別のつかない身体がほしい。でもぼくの身長は残念ながら150そこそこしかないし、他人はまずまちがいなくぼくを女だと認識する。そのことにときどきどうしようもなくやるせなくなったりもするけれど、30年近く生きてきて流石に折り合いの付け方くらい覚えた。ぼくだっていつまでも青いままではないのだ。ある意味では、それは哀しいことなのかもしれないけれど。 だからできるだけ、マニッシュとフェミニンをまぜこぜにする。洋服はほとんど古着のメンズ服

これからも、Tシャツに心を塗る。

タンスの中身の8.5割が、Tシャツだ。その中の6割が白Tシャツだ。それくらい私は長年、Tシャツに信頼を寄せている。 私はバンドが好きで、バンド好きは、Tシャツをすこぶる買ってしまうのだ。 バンド好きの方なら共感いただけるだろう。(多分) なぜか。 まず1つ目、好きなバンドのツアーでは、「〇〇ツアー2021」などと書いた、ツアーでしか買えない限定Tシャツを買ってしまいがちだ。バックプリントにツアーの詳細がずらりと並んでいるのが一般的。 買った瞬間着替え、ライブに参戦。