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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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#コラム

Denzel Curry来日。その音楽に込められたヒップホップ愛を見る

11月21日(木)に来日公演を行うフロリダのラッパー、Denzel Curryについて書きました。 来日公演を行うDenzel Curryのキャリアを振り返るフロリダのラッパー、Denzel Curryが11月21日(木)に来日公演を行う。会場は東京都目黒区の「恵比寿ザ・ガーデン・ホール」。ライブ一週間前の15日には、7月に発表したアルバムのアップデート版「KING OF THE MISCHIEVOUS SOUTH」のリリースが予定されている。世界的に見てもかなり早い段階で

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追悼Rich Homie Quan シーンに大きな影響を与えた「New Atlanta」の一角

先日訃報が届いたアトランタのラッパー、Rich Homie Quanについて書きました。記事で触れたRich Homie Quanの曲と客演曲でプレイリストも制作したので、あわせて是非。個人的にもかなり好きで思い入れのあるラッパーでした。ご冥福をお祈りします。 Rich Homie Quanの功績を再考するヒップホップはまたしても偉人を一人失った。9月6日、アトランタのラッパーのRich Homie Quanが亡くなったのだ。この突然の訃報はヒップホップリスナーに衝撃を与え

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ニュージャズ(new jazz)は現代のニュージャックスウィング?

ヒップホップのサブジャンル、「ニュージャズ(new jazz)」について書きました。記事で触れた曲を中心に収録したプレイリストも制作したので、あわせて是非。 ニュー・ミュージック・バイ・ニュー・ピープル昨年頃からヒップホップシーンで、「ニュージャズ(new jazz)」と呼ばれるサブジャンルが話題となっている。これは1990年代に盛り上がったエレクトロニカなどと隣接する「ニュージャズ(Nu Jazz)」とは全くの別物で、いわゆるSoundCloudラップのシーンで発展したト

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バンドたちはなぜメシを食うアーティスト写真やMVを撮るのか

MONO NO AWAREの新曲「同釜」、そのミュージックビデオは“メシを食うこと”を中心に据えた作品だった。和中洋と次元を移ろいながらメシを食う。最後に演奏シーンがあり、そして高笑いする玉置周啓(Vo/Gt)もいる。異様なビデオだ。 このようにメシを食うミュージックビデオや、もしくはメシを食うジャケットのアートワーク、そしてメシを食うアーティスト写真などはバンドにおいては思いつく限りでもかなりある。これはどんな意味があるのだろう、と考えたくなった。 そこで上のツイートを

いま熱いR&Bアーティストは? #rnbloversclub #RBLClub

R&Bを盛り上げる活動を行う集団「R&B Lovers Club」に参加しました。私のほか、R&Bシンガーのaimiさん、音楽ブログ「Respective」を運営するCookieさん、文筆家のつやちゃんさん、ダンサー/DJ/ライターのYacheemiさんの5人が初期メンバーです。 以下、つやちゃんさんによるステートメントです。 R&B Lovers ClubはR&Bが好きな人なら誰でも名乗っていい、「R&Bが好きだ」と思った瞬間に加入が決まるものです。そのため集団と呼ぶこ

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ロックとヒップホップの蜜月の歴史は、サウンドパックでさらに加速する!?【サウンドパックとヒップホップ 第5回】

私が「サウンドパックとヒップホップ」と「極上ビートのレシピ」の連載を行っていたメディア「Soundmain Blog」のサービス終了に伴い、過去記事を転載します。こちらは2022年2月22日掲載の「サウンドパックとヒップホップ」の第5回です。 なお、この記事に登場する曲を中心にしたプレイリストも制作したので、あわせて是非。 ヒップホップ史におけるロックとの接近例をポスト・エモラップ時代のヒントに前回インタビューを行ったxngb2は、ロックバンドのTHE MAD CAPSU

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2023年の刺激的な曲を集めたプレイリストを作りました

2023年はオルタナティヴヒップホップを熱心に聴いていたのですが、年間ベストアルバムを選んでみたらあまり入りませんでした。 しかし、現行ベイやNyege Nyege Tapes関連作などにユニークなビートが多かったり、MIKE DEANのアルバムが非ヒップホップ的なものであったり、刺激的な良曲を多く見つけることができました。そこで今回は2023年の刺激的な曲を集めたプレイリストを作りました。 全25曲です。大雑把に言うとオルタナティヴヒップホップ→エレクトロニック・ミュー

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オリジナル盤とリイシューで音が変わる事がある -Dig up the memory- vol.6

自分が学生の頃、とりあえずオーセンティックなJAZZを聴くなら入りとしてBLUE NOTEレーベルを聴くイメージがあり、BLUE NOTEの名盤復刻?的なCDを買ったりしていた。 その時、HANK MOBLEYのこのアルバムを良く聴いていた。 このアルバムは温かさや、題名の通りSOULのテイストを感じ、好きで良く聴いていた。 自分がレコード屋で働くようになり、自分が働いていた店では特にJAZZのレコードに力を入れていたため、多くのJAZZのレコードがあった。 このアルバムも

ヒップホップ史における15人の名「シンガー」

音楽誌「別冊ele-king ヒップホップ誕生50周年記念号」に寄稿しました。名盤100枚を紹介するディスクガイド部分で12枚のレビューを担当しているほか、「50年分の私の偏愛アルバム/シングル」のコーナーで3枚の作品を紹介しています。 今回の私の裏テーマとして、「名盤を聴くだけではわからないことも伝える」というものがありました。そのためDJのカルチャーやある時代に局地的に起こったムーブメント、リスナーの感覚の変化などにも触れています。 その試みの一つに、とある作品のレビ

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Oneohtrix Point Neverとヒップホップ

Oneohtrix Point Neverとヒップホップの接点や影響について書きました。記事で触れた曲を中心に収録したプレイリストも制作したので、あわせて是非。 Oneohtrix Point Neverのループ感現行エレクトロニック・ミュージックシーン屈指の人気アーティスト、Oneohtrix Point Never(以下OPN)が新たなアルバム「Again」を先日リリースした。近年はThe WeekndやSoccer Mommyなど歌モノ作品のプロデュースでも活躍するO

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モダンなトラップとルイジアナのヒップホップ

ルイジアナのヒップホップのモダンなトラップに繋がる部分について書きました。記事で触れた曲を中心に収録したプレイリストも制作したので、あわせて是非。 モダンなトラップのルーツ候補モダンなトラップのルーツといえば、メンフィスのラップグループのThree 6 Mafiaであるというのが一般的である。手数の多い808を用いたビートには確かに共通するものがあるし、ラップ面でもLord Infamousを筆頭とした三連フロウの使用にMigos的なスタイルの原型を発見できる。2010年以

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マンブルラップとは何か

近年のヒップホップでよく使われる言葉「マンブルラップ」について書きました。記事で触れた曲を中心に収録したプレイリストも制作したので、あわせて是非。 マンブルラップへの悪感情今年のヒップホップにおける話題作の一つに、Lil Uzi Vertのアルバム「Pink Tape」が挙げられる。2010年代半ば頃にDJ Drama周辺から登場して頭角を現していったLil Uzi Vertは、フィリー出身ながらThe RootsやState Propertyといったブーンバップ寄りのスタ

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ヒップホップ史から零れ落ちやすい名曲50選

音楽誌「ミュージック・マガジン」2023年9月号のヒップホップ特集に寄稿しました。注目のトピックを紹介する「ヒップホップ、51年目の現在地」のコーナーで書いています。 今回の特集のような歴史の振り返りは私もこれまで何らかのテーマを設けてたびたび取り組んできましたが、どうしても触れづらい名曲・名作というものがあると思います。少なくとも私の場合は、歴史の話をする際にはシーンへの影響力や何らかの象徴、アーティストのブレイクのきっかけや代表的な曲・作品のような、単純な「良さ」以外の

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ジューク(Jook)と共に過ごす夏

ヒップホップのサブジャンル、ジューク(Jook)について書きました。記事に登場する曲やその他のジュークを収録したプレイリストも制作したので、あわせて是非。 夏にぴったりなジューク夏に聴きたいヒップホップのサブジャンルといえば、あなたは何を思い浮かべるだろうか? ブリブリのベースや例の高音シンセが心地良いGファンクはもちろん定番だ。これさえあれば日本の景色もカリフォルニアに変わる。近年盛んなスタイルならプラグもクールダウンするのにちょうどいい。クーラーの効いた部屋でKnxwl

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