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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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#ロック

【フリー・ソウル秘話】橋本徹×高橋晋一郎の30周年記念対談

 1994年の第一弾リリースから30周年を迎えた日本を代表するコンピレーション・シリーズ「フリー・ソウル」をご存知ですか。このコンピレーションは、70年代のソウル・ミュージックを中心にしながらも、ヒップホップやジャズ、ロック、シンガーソングライター、ブラジル音楽やラテン音楽、映画音楽など、あらゆる音楽ジャンルの垣根を越えて、グルーヴィー&メロウに時代の空気をとらえていく点が新しく、それまでのコンピレーションとは一線を画し、異例の大ヒットを記録しました。それは現在のサブスク音楽

ドゥーム/サイケデリック・ラップ

ロック~ハードコア~ノイズを飲み込んだ鬼ドープでヘヴィーウエイトなヒップホップを追求しているアメリカのDälekが5月10日にデビュー作『Negro Necro Nekros』の再発盤を発表する。1998年にCD/LPでリリースされた『Negro Necro Nekros』に6曲のボーナストラックが追加され、LPには12PGのブックレットが付いてくるという豪華仕様。現在、DälekのBandcampにて予約が開始している。 今作は90'sアンダーグラウンド・ヒップホップにお

Local Visions Presents "視覴的" at CIRCUS TOKYOレポート

4月13日(土)、東京のクラブ「CIRCUS TOKYO」で行われたイベント「Local Visions Presents "視覴的"」に行ってきました。そのレポートです。 執筆・編集:アボかど|写真提供:Local Visions 全国から多彩な面々が集まるLocal VisionsLocal Visionsは非常にユニークなレーベルだ。発起人のsute_acaは島根在住だが、先日もう一人の主催として新たに加わったTsudio Studioは神戸、共にプロデューサーユニ

¥100

interview Taylor Eigsti:『Daylight At Midnight』からグラミー受賞、『Plot Armor』まで

21世紀以降のジャズを振り返って、特に印象的なアルバムをリストアップしていくとしたらテイラー・アイグスティ『Daylight At Midnight』は必ず入るだろう。 ルーファス・ウェインライト、ニック・ドレイク、エリオット・スミス、イモジェン・ヒープ、コールドプレイ、ミュートマスのカヴァーを含むこのアルバムにはジャズがより自由になり、どんどんハイブリッドになっていった2010年代のムードが完ぺきに収められている。ブラッド・メルドーがレディオヘッドやニック・ドレイクをピア

¥300

anon records スタート記念! anon pressレコメンド音楽座談会

MON/KU「Long, Long, Long October」 KYLE MIKASA「Trash Metal Gabber」 メンバー紹介平大典(以下、平):今日は、anon recordsの開始を記念して、編集部メンバーで去年の音楽で印象に残ったものやレコメンドなどをざっくばらんに話せればと思います。まず、12月から始まったanon recordsについて、てーくさんから紹介をお願いします! てーく:てーくです。編集部内で音楽の話することが多くて、いつかのミーティ

ロックとヒップホップの蜜月の歴史は、サウンドパックでさらに加速する!?【サウンドパックとヒップホップ 第5回】

私が「サウンドパックとヒップホップ」と「極上ビートのレシピ」の連載を行っていたメディア「Soundmain Blog」のサービス終了に伴い、過去記事を転載します。こちらは2022年2月22日掲載の「サウンドパックとヒップホップ」の第5回です。 なお、この記事に登場する曲を中心にしたプレイリストも制作したので、あわせて是非。 ヒップホップ史におけるロックとの接近例をポスト・エモラップ時代のヒントに前回インタビューを行ったxngb2は、ロックバンドのTHE MAD CAPSU

¥100

勝手に10選〜ビートルズが愛したギター、ベース編〜

(前記) 人が楽器を手にするきっかけとはなんであろう。 聴いたことのない楽器、見たこともない楽器を自ら手にしようと能動的に思う事はまずあり得ない。 何だか理解せずに、悪く言えば押し付けがましく、親から、知人から勧められたままに受動的に楽器を手にする事はあるだろうが、そこに熱量というかパッションみたいな事を結果的に感じ取れ、継続できる事例はあるのだろうが、マイノリティであろう。 筆者は自ら宣言するのもおこがましいがギタリストである。 きっかけはチェッカーズだ。 これだ、と思

チバユウスケ著:『EVE OF DESTRUCTION』<ROOTS編>を特別公開

 ソウ・スウィート・パブリッシングは、2022年9月にチバユウスケ(The Birthday)の著書である『EVE OF DESTRUCTION』(イヴ・オブ・デストラクション)を刊行しました。  この本は、日本屈指のロック・ボーカリストであるチバユウスケさんが自身の音楽人生において欠かすことのできない重要なレコードの数々をさまざまなエピソードとともに紹介した書籍です。所有する貴重なアナログ・レコード・コレクションの写真と共に、チバさんが自身の言葉で“音楽愛”を掘り下げており

The Beatles 全曲解説 Vol. 214 ~Now And Then

シングル『Now And Then / Love Me Do』A面。 4人全員の共作で、リードボーカルはジョンが務めます。 21世紀初にして最後の新曲!激動の60年を生き抜いた、すべての愛と魂へ贈るレクイエム "Now And Then"最初の発表から約5ヶ月、多くのファンが首を長くして待ち焦がれていたことでしょう。 日本時間11月2日午後11時、ビートルズの21世紀最初にして最後の新曲 "Now And Then" が発表となりました。 初めて聴いた直後、私は個人のイン

大学からベースを始めてメジャーデビュー!? ロック&ポップスコース・島本道太郎先生に訊く、音楽キャリアの重ね方

洗足学園音楽大学の魅力の一つは、多様なバックグラウンドやキャリアを持っている教員が多数在籍していることです。本シリーズでは、魅力ある教員の多彩なキャリアをインタビュー形式でお伝えしていきます。 大学を出たらサラリーマンになるつもりだった──島本先生は大阪市立大学法学部をご卒業されています。入学のきっかけを伺いたいです。 僕はいわゆるサラリーマン家庭の中で育ったので、大学を出たらサラリーマンになるつもりでした。 当時は奈良に住んでいたのですが、その頃は受験戦争の真っ只中で

書籍紹介『東欧グルーヴ・ディスクガイド』(音源付き)

 この度、DU BOOKSから初の自著『東欧グルーヴ・ディスクガイド 革命前夜の音を求めて』を刊行することとなりました。多くの反響をいただいた一方、「東欧グルーヴ」って何?という方や、新しい情報あるの?という既に知り尽くしているマニアの方もいるかと思います。  今回、本を買おうか迷っている方のために、内容を紹介すべく記事を書いてみました。 商品ページはこちら。 ちなみに、ディスクユニオンの店舗かオンラインで購入すると、 特典のMIX CDと別冊ディスクガイドがもらえます。

【ライブ感想文】ELLEGARDEN「Get it Get it Go! SUMMER PARTY 2023」@北海きたえーる 2023.7.8(土)

 こんばんは。シリアスファイターです。  今回はELLEGARDEN(以下、エルレ)のアリーナツアー、北海道公演のライブ感想文です。 (以下の文章は7月11日頃に書き終えていたものです。  今回のライブツアーは、「初めてエルレガーデンのライブを生で見る人」のことも大いに意識して臨んでいることが、途中のMCから感じ取れたため、ツアー終了まで完全に一端に触れてほしくないという意味も込めて、ツアー終了のこのタイミングで挙げました。)  私の主観でまとめたライブの模様ですので、

2020年代のアメリカン・シューゲイザー新世代と国内シーンの諸相

はじめに本記事は、2022年12月に音楽情報サイトSTEREOGUMに掲載された記事 The New Wave Of American Shoegazeや、シーン内で活躍する各アーティストのインタビューを手引きとしつつ、筆者の音楽鑑賞履歴を元に、先行記事に記載されていない側面や日本国内の状況に関する情報を付け加えたものです。 本記事で紹介するアーティストや作品には、すでに国内の個人ブログやECサイトで日本語による紹介がなされているものも多くありますが、それらを単体で紹介し

80年代洋楽名盤ベスト10(私選)

'80年代に発表された洋楽アルバムの中から、お気に入りの10枚を選んでみました。 ※マイルール。各アーティストにつき選べるのは1枚 10.『Zero Set』Moebius-Plank-Neumeier('83)クラスターのディーター・メビウス、コニー・プランク(エンジニア)、グル・グルのマニ・ノイマイヤーによるアルバム。ジャーマン・ロックの名盤のみならず、電子音楽の金字塔とも言える作品になっている。 '90年代に突如、イギリスのクラブチャートでトップ10入りした逸話も持つ