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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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2023年12月の記事一覧

【渋谷の歴史 vol.1「レコード屋の街、宇田川町の歴史:刑務所と音楽の交差する歴史」】

【渋谷の歴史 vol.1「レコード屋の街、宇田川町の歴史:刑務所と音楽の交差する歴史」】 *写真は「渋谷の記憶 写真で見る今と昔」から レコード屋を始めて約30年、渋谷に毎日来るようになっても約30年経ちました。 とは言え考えてみると渋谷の地元の繋がりも今までは非常に希薄でした。渋谷という土地に今まで助けられてきたのに何も貢献できていなかったと反省しておりました。 そして渋谷の歴史もほとんど知らなかったので良い機会だと思い色々と調べて見ました。 【宇田川町には刑務所

2023年 国内インディーズ 聴いてよかったアルバム/EP 10選

年間ベスト、一度書いてみたいな〜と思ってはいたものの、恥ずかしさや忙しさもあり毎年手をつけられていなかったのですが、今年の年末休みはそこそこ時間的にも余裕があるしせっかくだから書いてみよう、と思い立ち作成してみました。 海外については狭いジャンルばかり聴いてるし、私よりも詳しいリスナーが国内外にたくさんいるのであんまり書く必要はないかな〜と思い、国内インディーでのリリースという枠を設けて10枚選出してみました。特定のジャンルに絞るよりも適度に音楽性にバラつきができてよい塩梅に

J Dilla聖地巡礼地図(1):デトロイト編

イントロデトロイトは2020年時点で人口約439万人という米国中西部の大都市で、Jディラ出生の地である。ダン・チャナスによる評伝『Dilla Time』は、はじまりの場所としてのデトロイトをたいへん重視しており、同書はデトロイトの発展史に関する詳細な記述からはじまる(第2章)。  エミネムを筆頭に、D12、ビッグ・ショーン、ダニー・ブラウン、ティー・グリズリーら、いまや多くの著名ヒップホップアクトを輩出する街となったデトロイトだが、Jディラがキャリアを開始した1990年代

アンドレ3000 『New Blue Moon』解説 寡黙にして、雄弁な

Hiphop 50に際し、ラッパーの年の重ね方に想いを巡らせたらアンドレ3000の奇襲に遭いました。 まず、2023年の音楽状況。昨年の大物のリリース・ラッシュから一転、新作フィーバーはなかったものの、これ、ちょっと新しいな、という萌芽を感じさせる良い作品がプチプチ生まれた年でした。私はといえば、秋口までヒップホップ50周年関連の原稿が続いて忙しく、なんだか緊張していました。いきおい、90〜00年代の名作を聴き返す時間が長かった。 それは、自分の半生と、ゴールデン・エラに活

2023年スタッフが選ぶベストレコード

こんにちは、Face Records note編集部です。 ことしもたくさんの出来事がありました。あっという間に過ぎ去った1年。ついこのあいだ桜の花びら舞う暖かい春だったと、汗がにじむ暑い夏だったと思っていたのに。当店スタッフも泣き笑い、色々ありました。でも、いつも私たちを楽しませてくれたのは音楽でありレコードでした。いやあ、音楽ってホントいいですよね。探れば探るほどその深みを知る。底なしの魅力に夢中になります。 さて、当店で業務に励むスタッフもやはりレコードや音楽が大好

山本大地の韓国音楽2023総括

今年の韓国大衆音楽シーンを総括し、アルバムのリストも発表したいと思います。 総括文 韓国大衆音楽シーンにとって、例年以上に多くの変化を経験した一年でした。と同時に、多くのジャンルはいま過渡期にあるでしょう。 NewJeansが全ての主役だったK-POP まずK-POPでは、言うまでもなくNewJeansが変化の主役であり原動力でした。「Ditto」のヒットによりDrake、Lil Uzi Vertを超え、もはやジャージークラブ、Bモア・サウンドを流行らせたアイコンのよ

[2024.1] 決定! ブラジルディスク大賞2023

本誌とJ-WAVEの長寿番組「サウージ!サウダージ・・」が共同主催、28回目を迎えたブラジル音楽の年間アルバム・ベスト10「2023年ブラジル・ディスク大賞」。総数3,064通(前年比+131)の一般投票、関係者投票のベスト10が決定しました。投票にご参加くださった皆様、ありがとうございました。 関係者投票は21名の選者が各10作品を選出し、1位を10点、以下1点刻みで10位を1点と計算した。 関係者投票の順位は参考にとどめ、選者ごとのベスト10を通じ、ブラジル音楽に対す

BEST ALBUMS OF 2023

リホです。 2023年リリースのアルバム(EP含む)から年間ベストを選んでいきます。毎年同様で、16作品順不同とさせていただきます。 Janelle Monáe - The Age of Pleasure近年は俳優業もめざましい、Janelle Monáeによる4枚目のアルバム。自身、パンセクシャルを公表している彼女は、以前から「愛」やセクシャリティに関連した楽曲を多数リリースしています。今作はアフロビート、レゲエ、カリビアン的な要素も織り交ぜながら、一層多様化した音楽性

2023年ベストアルバム10選+α

毎年恒例のベストアルバム(AOTY = Album Of The Year)ですが、最初に断っておくと、今回はアルバムだけでなく、EPやシングルも含めて10枚選んでいます。厳密にはベストアルバムとは言えないのですが、アルバムを通して聴く機会が激減しているので、2023年にリリースされた10作品と、特別な思い入れのある2作品を加えた合計12作品(12曲)をご紹介します。 *** (01)Nacho Casado - El Sonido Vibrante de Nacho C

¥100

和レゲエ数珠繋ぎ-第38回-

アーティスト名 松竹谷清 曲名 THE CHRISTMAS SONG 発売年 2018年 今年最後の更新です。まさかの和レゲエ・クリスマス特集。季節にあやかって進めましょう。 今回は数曲紹介します。 まずは80年代を代表するレゲエ・バンドTomatosのボーカル / ギター・松竹谷清が歌う日本語カバー曲。2018年に7インチでリリースされました。原曲はナット・キング・コールが歌ったことで広く知られたクリスマスソングです。 ※残念ながら楽曲がYouTubeには無く…しかしレ

2023 BEST ALBUM 50

また早くもこのベスト企画の季節がやってまいりました。2023年は振り返ってみると、コロナ前に戻ったようなくらい来日公演が盛んで、どれに行こうかと迷ってしまうほど最高で贅沢な年だったなと感じました。 それでは今年も個人的な2023年のベストアルバムを50枚を選んでみました。 また新人のEP作品を集めた今後期待の新人アーティストをまとめた記事も出す予定なのでお楽しみに〜。 50. Ryan Hall 『POSTTEENANGST』 49. Sword ll 『Spirit W

2023年年間ベストアルバム

2023年の年間ベストアルバムを25枚選びました。アルバムとしましたがミックステープも入れています。全ての作品の個別レビューを書いてあるので、そちらもご覧ください。それぞれの作品から一曲ずつ収録したプレイリストも制作したので、あわせて是非。 25. Brandee Younger「Brand New Life」NYのハープ奏者。 ヒップホップ的ニュアンスもたびたび導入したグルーヴで、スピリチュアルなハープが堪能できるジャズ作品です。プロデュースはMakaya McCrav

¥100

はじめての演歌・歌謡曲 楽しみ方ガイド

演歌を聴くとワクワクするし、なんだか元気をもらえる。 自分の中でそれはJ-POPやクラシックを聞くときと同じ感覚なのだが、同年代になじみがないからこそ"不思議な感性"として捉えられることが多い。 ふと、オペラやクラシックの初心者向けガイドはあるのに演歌・歌謡曲のガイドはないことに気がつく。 今年の私のSpotifyまとめは1位が洋楽ポップス、 決して演歌ひとすじではないが、自分の楽しみ方や感覚をシェアすることで世間にうっすらある"演歌のハードル"のようなものを下げることが

2023年ベストアルバム10選 #AOTY2023

 色んなことがあった2023年もいよいよおしまいですね。音楽業界は、国内外問わずかなり多くの悲しいお別れがあったような気がします。でも、どんな時でも音楽がそばに居てくれる。改めてそう思った1年でした。  ちなみに、今年の上半期ベストはこんな感じです。  年・月ごとに選んだ好きなアルバム記事をまとめたマガジンは以下の通りです。あわせてどうぞお楽しみください。  それでは、12/8までに聴いた634枚から選んだ、2023年ベストアルバムをご紹介します。 ※以下、順不同。コメ