【感想】SAND LAND
先日、映画SAND LANDを見てきたので紹介と感想を残しておきます。
間違いなくこの夏見るべき作品だと思います。
Dr.スランプ、ドラゴンボールでお馴染みの鳥山明が2000年に短期連載した漫画が原作のアニメ映画です。ドラゴンボール以降に数本連載された短編のうちの1本です。
連載当時は10歳でジャンプが入手困難地域に住んでたこともありリアルタイムで読んだ記憶はないです。町内にコンビニなんてないし、ジャンプは酒屋に数冊入荷する程度、子供たちはある程度住んでる。
火曜になれば売り切れて立ち読みも出来ない。そんな土地でした。
ジャンプラや電子版が無い時代の田舎ではあるあるだったと思います。
リアルタイムでは読めませんでしたが高校生の時に1度読んだ記憶があります。とは言え15年近く前になるのであまり覚えて無かったですね。
スタッフ
監督は神風動画の横嶋俊久、音楽はジョジョの奇妙な冒険やサイコパスの菅野祐悟、音響監督はガルパンでお馴染み岩浪美和となってます。
鳥山作品で映画と言えば近年も数年に一度公開されているドラゴンボールがあり、東映アニメーション制作、東映配給のタッグで昨年も公開されました。
しかし本作は制作がサンライズ×神風動画×ANIMAの3社、配給は東宝となり、今まで鳥山作品とは違う座組での作品になってます。
サンライズ
バンダイナムコフィルムワークスの1ブランドとなった。ガンダムシリーズやラブライブシリーズでお馴染み。
神風動画
ジョジョの奇妙な冒険シリーズのOPで話題になり、TVアニメポプテピピックの制作。劇場長編としてはニンジャバットマンに続き今回が2作目となる。
ANIMA
ANIMAはアニメ会社と言うかはCG制作会社っぽです。正直そこまで知らなかったです。
サンライズとはラブライブのダンスシーン、神風動画とはニンジャバットマンの背景などでそれぞれ協業している。また竜とそばかすの姫やすずめの戸締りなどにも参加している。
東宝
説明不要の邦画配給の1強と言っても良い会社。
劇場版 呪術廻戦 0、すずめの戸締まり、名探偵コナン黒鉄の魚影と100億越えを連発する化物配給会社。
ここ一年に限れば東映もかなり良いが、No.1は東宝で揺るがないと思う。
キャスト
主演の田村さん以外40代越えのおじさんたちで構成された豪華キャスト陣。(こばたけさんは年齢非公開)
メインキャストに女性がいるものの少年(2500歳)役なのでほとんど女性が出てくることがない。原作から20年以上たっているがある意味では新しい作品と言える。
感想
シンプルに面白かったです。
夏休みに1本だけ見るとしたらこれを勧めたい。
この20年の間にマッドマックス怒りのデスロードという作品が出てきたのでストーリーの大筋はかなり既視感のある。
ざっくり言うと荒廃した砂漠で水を牛耳った王国&軍と敵対、水探しのロードムービーになっている。
よく言われる行って帰ってくる話だけなのにクソ面白いってやつですね。
行くまででの村での会話や、ベルゼたちの初登場を夜にしたことでラオの人の良さ、魔物たちの怖さを第一印象で上手く見せたのはとても良かった。
ピッチ人とのシーンもですが人間関係や描写も上手く原作より表せてたと思う。
戦車戦
原作では14話中、飛行タンク戦1話、対戦車戦2~3話と比率としてかなり戦車戦が多い。何なら最後を持っていくのも戦車なので戦車が主役と言っても過言ではない本作。
映画では後者のアレ将軍との対戦車戦は上手くディテールアップされた見事なものになっていた。
4対1の数的不利、レーダーや長距離砲搭載の武装的不利な状況を地形や経験を活かして戦う。知り合って数日のベルゼやシーフの魔物としての能力、操縦能力を瞬時に把握し、信じて指揮するなどラオが伝説と言われるだけの意味は原作以上に感じ取れる。
原作の決着は結構あっさり目だったのでアレ将軍が投降に至るまでの描写は見事とだった。
あとチャフですね。なんといってもチャフですね…レーダーに金属片が写っていくシーンはテンション上がったな。コードギアスで地盤ぶっ壊す時みたいなレーダー最高だった。
ちょっと話が逸れるがSYNDUALITY Noir(名前を出しておきたいだけ、シンデュをよろしくお願いします)と同じくバンダイナムコフィルムワークスとゲームス、スピリッツが上手く連携して立体物の製品化、ゲーム化が決まっているのは今後の展開にも期待できる。
たぶんどっちも買いますね。映画見て購買意欲が搔き立てられない訳がない。ゲームでは戦車以外にあの二足歩行メカにも乗れるようで…最高
虫人間戦
原作で虫人間は1人しか出てこなくてベルゼとタイマンするんですが本作では複数体存在し、1対多のアクションになっていてアクションはかなり多めです。
スピード感ありますが攻撃の大体がビンタというか平手撃ちが多いのでそこはベルゼの可愛さがあっていいですね。腹を一回刺される以外は残忍さのようなのが無いので子供が見るのにも良い。
ゼウ戦の決着は映画の大勝利ですね。改変のレベルとしては結構なものですが個人的にはかなり納得でした。謎にバカでかい母艦も出てくるし好きですね。わかりやすいラスボス設定でもあるし、サンライズっぽいと言うかガンダムっぽい。中の人はカミーユだけど…
まとめ
感想の通り概ね満足です。
スイマーズとの過去の因縁とかあるともう少し見ごたえあったように思います。
SAND LAND!完全版が発売されてるのでオススメです!!!
本編の他にキャラクターの原案ラフスケッチ、鳥山明インタビュー、未掲載になったページなどが載ってます。
1週目の興行成績が出てあまりヒットしてないとのことです。マジで結構勿体ないですよ……広大な砂漠、爆音の戦車戦、モンスターとロボの鳥山ワールド。映画館で見るべき作品なのは間違いないです。
あとで配信で見て後悔すんなよ!!!映画館行って!!!!
カジカやネコマジンの映像化もお願いします。