学校で仕事が出来るようになるまでの道のり③

どうも。うぇい。でございます。

自分の備忘録として残している、高校魅力化コーディネーターとしてのお仕事で何をしてきたか、ってお話。
のんびりペースで第3弾でございます。

前回は、1年目で取り組んでいる中で、現場の先生から「一番ありがたいことは何もしないことだから」なんて言われたりなんかして、「管理職と現場の先生方で全然温度差というか情報伝達量が違う」ってことが分かったり、「私のような人間が入ることを良しと思わない人がいるんだ」ってことが分かったりした、ってお話をさせてもらいました。大体2学期ごろのお話やね。

今回は、そういうのが分かって、じゃあどうしたん?ってお話をしようかと思います。

あ、でも、コレ学校によって全然体制が異なるので、あくまでもこういう学校もあるんだ、って感じで読んでもらえるとありがたいです。

やれることをするしかない。

「一番ありがたいことは何もしないことです」
そう言われて、はいそうですか、なんて言って大人しくなんてするわけもなく。
てか、こちらとしても町としてもうちとしてもミッションがあるので、何もしないなんて単なる税金泥棒になるわけで。(※地域おこし協力隊で、うちは与謝野町からお給料をいただいている。もっと言うと国の補助金でもある)

とはいえ、ケンカしに来たわけでもないし、何ならこちらの想いとしては「生徒はもちろんのこと先生にとっても業務負荷の軽減につながる何かが出来れば」
って思いはあるわけです。

先生にも色んなパターンがいるわけで、今回は何をしたら嫌がるのか、っていうのが分かったいい事例だったのよね。

今回の場合、「想定外のことを報告もなしに現場に卸されるのが困る」ってことだったので、そうしないように心がけて、引き続きやれそうなことからやっていってた。

学校の構図を知るべし

基本的に、組織で動くってなるとトップの意思決定が大事で、トップの許可なしに何かするのは基本的にご法度。
何かあったときに誰が責任取るの?って話で、トップとか管理職が責任とらないといけないわけだから。

うちって学校にはいるんだけど、学校内の人間ではないので、基本的に職員会議とかにも出れないし、何かを進めていくっていうところにおいても、そこのルートって確立されてなくて。
要は、相談相手や報告相手がいるようでいなくて、物事を進めていくのに、一人で勝手にやってる、って感じなのよね。だから現場の先生としては「なんかやってるんだろうけど、何やってるの?」状態で😓

うち「町役場から派遣された人」って位置づけだから、うちがやることって”町としての提案”をやることになるのね。もちろん学校が「こうしてほしい」っていうのにも対応しながら、なんだけど。
でも、提案はあくまでも「学校」に対してさせてもらうから、基本的に提案相手は管理職(校長、副校長、事務長)になるのね。
そして、そこでGOが出たら、管理職から現場に通達がいく、っていうそういうルートになっておりまして。

こういう指示命令系統なんだな、って把握するのはすぐに理解できたんだけど、ここからが完全に詰めの甘かったところ。

【管理職➡現場】のルートをアテにしきってはいけない

これ、大分誤解を招きそうだから、先に補足しておくと、「伝言ゲームあるある」が発生していた、っていうことで、管理職の方々があかんとか現場の方々があかん、とかそういう話ではありません。

学校の組織形態って、管理職と一般職に分かれていて、その一般職はさらに分掌と呼ばれる、小さな課に分かれているのね。学年部、教務部、学年指導部…っていう感じで。分掌に関しては学校によって設定数も作っている分掌の種類も違う。

そして、当然ながら、分掌毎の責任者として、部長と呼ばれる方々がいます。(部長といっても一般職)

管理職➡現場の指示命令系統は、もうちょっと内訳を細かく言うと、
管理職➡部長➡各分掌の先生方
という流れになっている。これはどんな組織でも呼び名は違えど組織形態は大体同じだと思う。

これを踏まえて、うちが何かする時の提案ルートってこんな感じになる。

「町からの提案」➡管理職➡(管理職内でOKが出たら)部長➡③一般職の先生方

そして、高校魅力化って、そもそも概念が抽象的過ぎて町➡①の時点ですでにコミュニケーションエラー(伝えたいことが伝わり切っていない)が起こる。

そして、その伝わり切ってない状態で背景も何もわからない②の部長の先生方に話が伝わる。

言っていることはわかっても、具体的にどうなるかの絵が描けない。でも管理職がGO出してるからやるしかない、やるもんなんだ、って感じで捉えられ②⇒③で一般職の先生方に話がいく

そりゃ、伝わらんわ!!!!

って話よ。
そこに、あんまりいいと思ってない感情が上乗せされようもんなら、そもそもの情報がいかなかったり、曲解されて伝わったりするわけです。

誰が悪いって話でなくて、そういう構図になっているっていうことに早々に気づけなかったうちが悪いわけで^^;

町の担当者さんとか、管理職を全面的に信用しすぎて、「伝わってるでしょ」っていう甘さから、自分の動きを最小限にとどめていたことが最大の問題点なわけよ。

きちんと一人一人に情報を伝える

と、いうことが見えてからは、結構丁寧に動くように心がけた。

管理職に許可もらう➡管理職が部長に伝達する➡改めて自分で部長の先生方に一言お声がけしてOKいただく➡現場の先生たちへ

それでも大きく事が変わることはなかったんだけど、自分が気づいたことでやれることは全部しようと思って動くようにした。

とはいえ、先生方と直接話し合う時間を設けてもらえないことが多くて、本当に一言二言お声がけするレベルでしかできなくて、こちらの真意とか意図とか全然伝えきれなかったなぁ…って感じではあったんだけどね。

でも、管理職であっても部長であってもそうじゃない先生であっても、自分から伝えられることが出来るのであれば、楽しようとせずに、一言一言直接声掛けしていこう、って思って動くようになった。

2年目は1年目に比べて相当色んなことをさせてもらっているんだけど、1年目のこの心がけが少なからず活きている気はするのよね。

ICT環境が整っていたとしても、血の通った交流を

いや、本当、トップダウンの情報伝達をあてに仕切ってはいけない。

そして、メールとかメッセンジャーとかでやり取りが出来る環境にあったとしても、うちみたいなよそ者はその仕組みは活用しながらも、血の通った対面でのやり取りを大事にセナあかん、っていうことはめっちゃ感じる。

人間関係を築いていくには、やっぱり接触回数増やすことなんだよねぇ。
後は自己主張をし過ぎない、ということ(笑)

や、時と場合によるねんけど、自己主張するのは相手から信用を得てから。

っていう、ものすごい些細なことなんだけど、直接伝えるってことは大事にしていることの1つ。

ということで今回はここまで。

これって高校魅力化に限らない話だよねー。

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長谷川夕起/社会教育士&探究学習コーディネーター・元高校魅力化コーディネーター@京都府
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