【ルックバック感想・後編】あなたは何のために描くのか
こんにちは、眸(ヒトミ)です。
この記事は劇場アニメ「ルックバック」の感想記事の後編となります。
取り上げているものが異なるのでこの記事だけでも問題ないです。
前編記事はこちら
ルックバック考察
さて、女の子がマンガ家を目指す「ルックバック」に興味を持った理由は「自身も創作者である」からです。この作品は「創作者はなんのために描くのか」を問うているように感じました。
私が絵を描き始めたきっかけは5歳くらいの頃、描いた絵を父が褒めてくれたからです。それから小学生の時に描いた漫画を先生が笑ってくれたり、班に分かれて作る学級新聞みたいなやつには必ず四コマを描くような、完全に藤野ちゃんタイプでした。他にも絵が上手い子はいましたが「マンガ」に特化した人間は私くらいだったかな……
藤野ちゃんタイプは「人に見せる」ことが絵を描く原動力なんです。私も線ぐちゃぐちゃのラフでもXにアップするからな。
対して京本ちゃんは「もっと絵が上手くなりたいから」と藤野ちゃんの手を離れ、美大に進学して精進することを選びました。
藤野ちゃんタイプの私には「たくさんの人に見てもらえるチャンスを振ってまで探求するとは何事か」と思ってしまったのですが、過去にも京本ちゃんのように「自分が納得できないから(同人)原稿を落とす」ようなタイプの人はいました。
同人は自己責任なのでいいのですが、マンガ制作の専門学校時代、課題が提出期限に間に合わない子がいて、講師がどういうわけか「(提出期限に間に合ってない)この子よりクオリティが低い作品には期限に間に合っていても点数を付けられない」と言い出し、数人で抗議したことがあります。
よっぽどのクオリティが認められていない限り、〆切や納期に間に合わせられない奴は失格だと思います。それは今でもそう。いや、社会人やってる今のほうが強く実感している。って話は今はいいか……
とにかく京本ちゃんタイプは自己完結型というか、上手くなることに他者の反応や意見はあまり必要としていないようです。
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ふと考えたけど、「自分の作品に似ている。アイデアを盗まれた」と怒鳴り込んできた(自称)創作者はどういう心理で行動に移ってしまったのでしょうか。
単に「あの人はビョーキでしょ」と片付けてしまうのは『臭い物に蓋をする』行為に近く、数年前に実際に起きてしまった「京アニ放火殺人事件」しかり、風化させてしまってはこういう人がまた出てきてしまうのではないかと思います。
マンガはデザインか、芸術か
藤野ちゃんタイプの私は、「マンガは読む人がいてこそ」だと考えています。
「初めて手に取った人にも面白いと感じるか」「説明が不足したり、独りよがりでないか」を考えることがマンガを作る上で一番苦しく、楽しいところだと思います。
反対に、難解な作品もこの世には数多くありますよね。(決して読者を置いてきぼりにしているわけではなく……!!)
個人的にはしりあがり寿先生の『真夜中の弥次さん喜多さん』が「結局なんなんだよ」と読んでて宇宙に放り出された気分になるんですが、好きな作品の1つです。
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あなたはなぜ描くのか
藤野ちゃんか京本ちゃんか。あなたはどちらのタイプでしょうか?
あなたはなぜ絵を描いていますか?
それではこの辺で。
#夏に観たい映画
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