「あしあと」を「道」にしよう②
これまで歩んで来た道を振り返る
ワークについて、前回の記事で書きました。
「あしあと」を「道」にしよう。|かりん (note.com)
今回は知人にお願いしてワークを
いっしょにやってみました。
お話を簡単にお伺いしながら、
こんなシートを作り、
さらに詳しく語ってもらいました。
まずは前編のシートです。
Aさんは高校を卒業後就職。
事務員として働くことになりました。
当時はまだ家にパソコンがない家庭も
多く、Aさんもパソコンは未経験。
「ゆっくり覚えて行けばいいから」
と上司からは言われましたが、
職場で事務室にひとりになる
時間も多く、エラーメッセージが
表示されるたびに不安になります。
緊張でなかなか操作は覚えられず、
年の近い人も居ないので休憩時間も
孤立感は増すばかり。
(このお仕事は向いてない・・・)
Aさんは退職を決めました。
そして、ちょうど高校時代の友人が、
「うちの会社で募集をかけてるよ」
と教えてくれて再就職出来ました。
次の職場は大きく、友人だけでなく
同じ年頃の人がたくさん働いていて、
お昼休みや行き帰りに一緒に過ごすのが
楽しみでした。
そしてしばらく時間は過ぎ、
Aさんに新しい変化が起きます。
この会社では機械を使う作業があり、
事故を目の当たりにした時、
キャリアアップして危険のない仕事に
就こうと考え始めます。
(自分には学歴がないから資格を取ろう)
仕事に役立つ資格を調べる中で、
ある資格に目が留まりました。
経済的な理由から働きながら取得したい。
でも近くに学校はありません。
どうしようかと考えていた頃、
知人がある会社を紹介してくれました。
その会社からすぐのところに、Aさんが
取りたい資格が目指せる学校がありました。
次に後編のシートです。
転職したAさんは、仕事が終わると
そのまま学校に行き、授業を受けて帰宅。
そんな生活を数カ月続け、受験。
みごと一発で念願の資格を取得。
資格を活かせる職場を探し、転職。
ここまで順調に進んでいたAさんに、
試練が待っていました。
Aさんは気持ちを切り替えます。
(今度は楽しく働ける職場に行きたい!)
ある日、偶然見かけた求人広告に
Aさんは電話をかけます。
応募条件は大卒でしたが、面接の
機会を得ます。そして、見事採用。
新しい職場は優しい先輩がいて、
丁寧に仕事を教えてもらえました。
経験を積み、認められ、
新人教育も任されるようになっていきます。
Aさんは、この資格は自分に向いていた、
自分の力を活かせる仕事だと感じたそうです。
いったい、なんの資格だったのでしょうか。
仕事を始めてからそのことに気づき、
自分でも驚いたといいます。
キャリアの理論家クランボルツさんは、
こんな風に言っています。
Aさんのお話の中でも印象に残ったのは、
”働く=大変”というイメージから”楽しい”
というイメージに変わった。
というご自身の「働く上での価値観」や、
応募条件を満たしていなくても、
気になった求人はどんどん飛び込んで行け、
会ってもらえたらなんとかなる。
(資格取得を)なんとなくやってみよう
と思った。
という「好奇心」「楽観性」「冒険心」でした。
素敵なお話をありがとうございました。
シートを書いて整理してみるだけでも
発見がありますが、人間は質問される
ことで「答えを考える」そうです。
自分だけではうまく書けない、
思い出せないという時や、
客観的な視点が欲しい時には、
キャリアコンサルタントに相談して
みるのも良いかもしれません。
新しい発見や気づきがありますように!