なぜ、中脘穴から始まるのか。
こんにちは、hanaこと玻名城です。
今回はこれまで私が書いた記事を少し振り返っていきたいと思います。
以前、経穴の順番や肺経の流注について考察してみた記事を振り返ります。
過去の私の書いた記事では「中府穴」「雲門穴」から経穴、肺経が始まり、その理由について解剖学的に考察してみました。
ただ、HAMTの過去の記事で経穴の始まりは「中府穴」「雲門穴」では無いとあり、矛盾してはいけないので、一緒に再考していけたらと思います。
肺経の流注は中脘から
HAMTの過去の記事である「あなたの知らない経絡の世界~肺経の巻~」から分かるように東洋医学の文献では、手の太陰肺経の始まりは、中脘穴です。
では、中府穴、雲門穴では無く、中脘穴が始まりとなった可能性を考えていきたいと思います。
様々ありますが、中脘穴を解剖学と肺経の始まりという点から考えると「横隔膜」が想像できます。
厳密には「中脘穴」は横隔膜の下にありますが、中焦を大きな括りで腹圧と捉えると腹腔と胸郭の境目である「横隔膜」に目を向けることは当然のように感じます。
横隔膜の支配神経は横隔神経(C4)です。
横隔神経は頚神経であるC4から出ています。横隔膜と頚部のつながりは横隔神経にありますので中脘から始まり頚部(咽頭)まで上る流注は理解しやすいかもしれません。
横隔神経が頚部に始まるのにも関わらず、腹部近くまで下った理由は発生学から考察できます。
生物は鰓呼吸の時代から、進化の過程で肺が膨らみ、肺呼吸へと移り変わります。その頃の横隔膜は、頚部付近に存在しました。
この進化の過程、肺の膨らみに合わせて横隔膜は、現在の位置まで押し下げられることとなります。
結果、頚神経、横隔神経(C4)の支配のまま横隔膜は腹部まで押し下げられたので、横隔神経が腹部近くまで下ることになります。
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