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【読書】「得する人」無能唱元(著)
人間が、喜びや悲しみを味わっているというのは、この「わたし」なのですが、これが悩みや苦しみとなったとき、その苦しみが案外「わたし」が自家製造したものであることに、殆どの人が気がついていないのです。すなわち、その苦しみには実体がなく、「わたし」の作りあげた「幻想」にすぎないことが非常に多いのであります。そして、人々はもがき苦しみ、その不幸感のなかから脱しようと、さまざま工夫を試みるのですが、これがどうもうまくいかないのです。なぜうまくいかないかというと、それは「わたし」という、その苦しみを味わっている実体に目をむけないからです。そして、その苦しみの本質を理解しようとしないからです。
誰もが持っている潜在意識(阿頼耶識)を呼び起こし、堂々たる人生を、事業家であれば、思うがままの経営を、幸せな一生を、喜びを、健康を、繁栄の「術」を指導する日本で唯ひとりの師。
このシリーズも既にほとんどを読み終えてしまった。少しさびしい気もするが、とにかく面白くて学びにもなる。
人間とは、無数の幻想を抱く存在。
我慢や忍耐によってそれを抑制するのではなく、むしろ幻想の中で生きる。無論幻想を幻想と悟った上でのことではあるが。
著者の勧める生き方はなかなか容易ではない。だが、明るく笑って暮らすためには身につけておくべき姿勢といえる。修練を積み、「わたし」が作りあげた幻想の一つ一つを見つめていくことで、随分と生きやすくなる人も多いだろう。
残すところ、あと1冊。