【読書】「ことばの教養」外山 滋比古(著)
心を伝える言葉が少なくなった。
知識や情報を伝えるものばかりが溢れている。
それぞれが我流の言葉を使い、コミュニケーションを取ろうとするのだから、相手とギクシャクするのもいたし方ない。つまり、言葉の素養が低下しているのである。
これはなにも、語彙力の問題だけではないだろう。
相手を理解しようとする、あるいは自分の想いを伝えようとする心が徐々に失われているのではないか。
わたしたちの言語生活の基本は、読む・書く・聞く・話す。
そこには言葉があり、また、形には表れないコトバがある。
コトバを受け取るには、心を開くしかない。
心が寂しいと、互いがわかりあうのは難しい。