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【ご報告】シェア型書店を始めました🎉

初めましての方は、初めまして。普段は会社員として働きながら、noteに短編小説を書いたり、ZINEを作って時々イベントに出店したりしながら暮らしています。初めてnoteに文章を書いたのは、2019年3月21日のこと。それから気がつけば、もう5年が経とうとしています。

最初に投稿した文章をここに載せます。(当時は何もなく将来も全く見えない私でした。それでも「いいね」がひとつつくたび、勇気をもらえていたのを覚えています。)

当時、21歳だった私は、浪人して入った大学を退学せざるを得なくなり、エンジニアのインターンとして勤めていたTRUNK株式会社のオフィスに帰るお金もなく、そこで寝泊まりさせていただく日々を送っていました。将来のことを考えながら、自分の気持ちを少しずつ言葉にしていったのを、今でも鮮明に覚えています。

振り返ってみると、当時泊めていただいていた代表の西元さんには、いくら感謝しても足りません。あの時期に多くの方と関わる機会を得たことで、自分の考え方や物事の捉え方が大きく変わったのだと思います。その経験が今の私に繋がっていると実感します。

2018年12月14日(忘年会)TRUNKオフィスにて

その後、人と人とのつながりに導かれ、自身も自己と向き合いながら、エンジニアからWEBライター、WEB編集者、コミュニケーションデザイナー、そしてAI SaaS事業のカスタマーサクセスへと、ITの分野でキャリアを積んできました。その中で出会った多くの方々とは今でも良い関係が続いており、あの頃の自分が想像もできなかったような道を歩んでいます。

仕事をはじめ、SNSやオフラインイベントを通じて、多くの方々と出会いながら、私は文章を書くことで世界を捉えようと努力してきました。その過程で得た経験や学びは、今の私を支える大切な糧となっています。

特に印象的だったのは、昨年の文学フリマへの出店です。20代前半の頃に書き溜めていた文章を短編小説としてまとめ、本として出版しました。本を通じて人と関わり、直接感想をいただける機会はとても新鮮で、「こういう形で繋がれるのって楽しいな」と感じました。この体験が、私にとって新たな一歩となり、創作やそれを通して人と繋がることの暖かさを感じました。

2023年11月11日(文学フリマ)会場にて

20代後半に差し掛かるにつれ、「これからの時間を何に使いたいのか?」と、自分自身に問いかけるようになりました。この問いを考えるきっかけとなったのは、私が敬愛する村上春樹が三十歳を迎えるときに小説を書き始めたという話です。そのエピソードが、どこか背中を押してくれるような感覚を与えてくれたのだと思います。今、この先の人生をどう紡いでいくか、自分の中で少しずつ形にしているところです。

この問いに対して、はっきりとした答えは出ないのかもしれません。でも、歩みを進めながら少しずつ見つけていくものなのだろうと思います。ただ一つ、明確に感じているのは、「何かを遺して去ることができればいい」という想いです。その手段の一つとして、本の街になりつつある高円寺でシェア型書店を始めました。本を介して街と繋がりたい、そんな気持ちからのスタートでした。

なぜ本なのか、なぜウェブではないのか──その理由については、いずれ改めて書きたいと思っています。ただ今は、文章や写真といった表現を続け、それらを作品として残していく。そして本屋を含めた形で街と繋がりながら生きること。それがきっと楽しい未来になるのではないかと思い描いています。そんな繋がりが広がり深まっていくことを心から楽しみにしています。

これからもZINEやnoteで短編小説を発表し続けていきたいと思っています。それに加えて、本屋の長屋で定期的にイベントを開催するのも面白そうだなと考えています。高円寺にお越しの際は、ぜひ「本屋の長屋」にも足を運んでみてください。本を通じた新しい出会いや繋がりが広がる場所にしていけたらと思っています。

本屋の屋号は「ろじうら文庫」と名付けました。この名前には、以下の思いを込めています。

「ろじうら文庫」という名前には、ちょっとした物語が隠れています。人々が忙しなく行き交う街のメインストリートから、ふと足を踏み入れる狭い路地裏。その先に小さな灯りがともる店がある。そこは、本と出会うための静かな場所。大声を張り上げるでもなく、ただそこにあるという存在感で、誰かをそっと迎え入れるような場所でありたい。

名前を決めるとき、私は「祈り」のような気持ちを込めました。ただ本を売るだけの場所ではなく、どこかで誰かが必要とする本をそっと差し出す場でありたいと。日常の喧騒を忘れ、言葉がゆっくりと心に染み渡る時間が生まれるように。そんな本屋でありたいと思ったのです。だからこそ、「ろじうら文庫」という名前がぴったりだと思いました。

この店は路地裏のように、少し控えめで目立たないかもしれません。でも、そこで出会う本が、ふとした瞬間にあなたの心の奥深くに何かを残してくれる、そんな場所を目指しています。

ろじうら文庫の由来

P.S. 最後に、実際に本を置いている「本屋の長屋」のページと、私自身の連絡先URLを記載しております。興味を持ってくださった方はぜひ覗いてみてください。どんな形でも繋がるきっかけになれたら嬉しいです。



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Sho Kasama|【短編小説を作ってます / 2024.11.17 シェア型書店OPEN】
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