すべてがFになる、で知られる森博嗣の本。
2019年の本。
自分は自室の整理が出来ない人間である。
常に散らかっている。
しかし、彼、森博嗣の著書で確か冷たい密室と博士たちの中で部屋が汚い登場人物の思想として——部屋が汚いのは頭の中が整理されているからである。どこに何かあるのかわかっていて、片付ける必要が無い——みたいな事が書いてあり、まるで自分のようだと感動した。
そんな彼が整理について書いた本なので、気になり読んだ次第。
これに関しては反論。京極夏彦なんかは創造的な仕事をしているが、彼の趣味は整理整頓。
ちょっと話が矮小化するが、自分が「推し活」を嫌いな理由が、まさにこれ。自身の知識や経験にならず消費だけが増大していく感じ。今でもオタクという言葉は使われるが、やはり定義が違うというか、自己満足の知識や経験の増大に行き着くか行き着かないか、この差は大きい様に思う。
以上。
初めて、読みながら気になる所があったら読むのをやめて書き出して、それから再び読み直す、という事をやってみた。
森博嗣は読点が多い。そして漢字が少ない。
読んでる内は良いけど、書き出す時に変換に気をつけなければならず、地味に苦労した。
森博嗣は自身で天邪鬼だと書いてる。
整理整頓も物体の話じゃなくて、どちらかと言えば思考に関する事が多かった。
すべてがFになる——から自分の読書人生は始まった。
その後、実は個人的に最高傑作だと思っているのは、喜嶋先生の静かな世界。
研究(人生の目標)に没頭するのがいかに難しいのか、そして尊いのか書かれていて、彼の哲学を感じられる。