シェア
高山 遥
2022年5月6日 20:32
春の朝、ベランダで深夜のワンルーム。開け放たれた窓から入ってくるそよ風が、息も詰まる静けさを和らげてくれる。ソファにもたれている女。虚空を見つめている。風を感じているのだ。女 ……。「がちゃ」という音。男が帰ってきたらしい。男 ただいまー。女 ……。どたどたという足音をたてて男が部屋へ。男 あれ。女 あ、お帰り。男 健吾は?(ビニール袋を渡して
2020年5月9日 13:20
作・高山 遥/登場人物:4人/時間:約5分【1】永沢、渡辺、谷は同じ寮の同じ部屋に住んでいる。3月末のある日、午前中。永沢はその日の夕方に退寮するため、荷物をまとめている。渡辺は外出している。谷は歯磨きをしている。が、やがて口をゆすぎ永沢 なんかあんの今日谷 え?永沢 早いじゃん、起きるの。谷 だって永沢さん朝からごそごそうるさいんスもん。永沢 いやお前に
2020年6月5日 16:53
【短編戯曲】作・高山遥/登場人物:5人/時間:約5分【場所】 地方 図書館のエントランス【人物】 ・ムネト ・マユミ ・サキ ・白川 ・図書館の職員(司書)場所は図書館のエントランス。カフェのようなおしゃれな感じ。大きい窓がある。同じ高校に通うマユミとサキが勉強している。マユミ いやだからさ、分母も分子もn二乗で割ればいいの。サキ