【神田カレースタンプラリー(44)】ベンガル料理 TORKARI 神保町本店

2024年12月26日 07:48

2024年12月下旬

いよいよ今週末で神田カレー街食べ歩きスタンプラリーが終わる。
週3勤務派遣の私が神田に来るのは期間中あと2回。
どのお店でスタンプをもらうべきか。

年末で急に忙しくなってしまったので、これまで以上に職場からの距離は重要だ。
昼休み時間内に余裕を持って帰って来たい。
そうなると、圏内の店はもう大体行き尽くしてしまっている。

本心が言った。
あと2回のチャンス、本当に行ってみたいお店に行かないでどうする。
アレ使ったら行けるじゃん。

昼、正確にはチャイムがまだ鳴り終わっていなかったが、私はオフィスを飛び出した。
職場の最寄りのドコモシェアバイクのポートには自転車がたくさん停まっていた。
一番出しやすそうな1台に目星をつける。
アプリで確認し、その1台が貸し出し可能かつ充電も満タンなのを確認。パンクも大丈夫そう。
暗証番号を入力してロックを解除する。
ロングコートを車輪に巻き込まないよう注意しつつ、靖国通りに向かって漕ぎ出した。

向かうのは「ベンガル料理 TORKARI 神保町本店」。
こちらも初めてガイドブックを開いた日からずっと行ってみたかったお店だ。
距離的にランチで行って帰って来るのは厳しいと諦めてしまっていたが、自転車なら余裕だろう。

神保町はカラリと晴れ渡り、冬の冷たい空気に太陽の光がぶつかってキラキラしている。サングラスが欲しい。
歩道には昼食を求める人の波。
私はそれを横目に、車道の端っこを気をつけながらスイスイ進む。
なんと気持ちの良い自転車日和。
歩いたら15分近くかかるところ、スタートしてからわずか5分で目的地に辿り着いた。
お店から少し離れたところに自転車を停めても邪魔にならなそうなスポットを発見したので、しばしそこに置かせてもらうことにした。

これは未来の自分のために備忘目的で書いておくが、ドコモシェアバイクを返却せずに一時駐輪する場合はボタン操作はせずただ後ろの車輪付近についているリングロックを施錠するだけでよい。
これがわからなくていろんなボタンを押しまくった挙句Googleの力まで借りてしまった。情けない。せっかく10分も巻いたのに。
気を取り直してお店へ。

念願のトルカリ。
店内は空いていて、店員さんに歓迎され中に入る。
案内されたのは高めの椅子のカウンター席。
メニューを開く。

今日はもう、一番食べたいやついこう。
せっかく来たかったお店に自転車まで乗って来たんだもん。
「ドス・ミシャリー・セット」(1750円)いっちゃおう。
セットのドリンクは烏龍茶かラッシーから選べるそうなので、もちろんラッシーをお願いした。

品数圧巻のプレートは盛り付けが大変そうだが、ラッシー到着から5分ほどで提供された。
カウンターの奥行きジャストの大きな銀のプレートにはパレットのようにいろいろな色が乗っている。
思わず「わあ」と言った私がどれほど間抜けな顔をしていたのか分からないが、店員さんが「チョット、イイデスカ？」と控えめに確認を取ってから簡単な説明をしてくれた。

手前に並んだ今日の「バジ」(ベンガル地方の炒め物)は左からオクラ、インゲン、ほうれん草。
その上がサラダ。

サラダの左の赤いペーストが、魚の「ボルタ」。
「辛いです」と強調された。
サラダの右の赤いソースも「辛いです」。
気をつけるのはこの2つ。

ビリヤニはマトンのビリヤニ。
隣にプレーンなバスマティライスも山盛りになっている。
お椀に入っているのは豆の「ダールスープ」と鶏肉の「チキンカリー」。
デザートの説明は無かったが多分タピオカ。
お兄さん、丁寧にありがとう！
いただきます。

何枚か写真を撮ったあとは夢中で食べる。
次々に食べ慣れない味をインプットするので、脳は突然の非日常体験にさぞ驚いていることだろう。
辛いと注意された魚の「ボルタ」は特に印象的な味だった。
ベンガル語で「潰す、マッシュする」という意味の「ブルタ」に由来するらしい「ボルタ」。
つまり魚を潰した料理ということなのだろうか。なんの魚か、どんな状態の魚かはさっぱりわからない。
ナンプラー的な風味の、激辛スパイス和え。
ちょっと酒盗にも似ているような。
(発酵しているのか？)
これがライスにも合うし、「バジ」の味変にも最高。(ライスは飲み物のように消えていった。)
サラダといっしょにもちもちのポロタで巻いて食べても美味。
確かに辛いが、それよりも旨みが圧倒的に勝る。

「ダールスープ」は慈愛に満ちた優しいお味。
「チキンカリー」は酸っぱいパターンかと思いきやそうではなく、案外食べ慣れたスープカレーっぽいお味。美味しい。

ちなみに店名の「トルカリ」はベンガル語で「カレー」を意味するらしい。
なんとストレートな店名。
どのあたりの国の、なんの料理を出す店か一発で分かる。

4分割されたポロタ、2ピース諦めようかなというほどの満腹だったが、意地で食べ切った。
デザートのタピオカは、まさかのシナモン風味。ココナッツミルクとシナモン？
別腹でペロリ。
ミルク感の強いラッシーも一気に飲み干して完食。