美しい和菓子の図鑑 (青木 直己)
(注:本稿は、2021年に初投稿したものの再録です。)
いつもの図書館の新着書リストの中で目にとまりました。
本書の著者青木直己さんは和菓子の老舗虎屋に入社し、虎屋文庫研究主幹として和菓子の歴史と文化に関する調査・研究に従事してきた方です。
まず、冒頭の「和菓子の楽しみ」と銘打った前書きで、和菓子の歴史を簡単にこうまとめています。
神社仏閣のお膝元で生まれた門前菓子、信仰の旅の流行に伴う街道の名物菓子、茶の湯の隆盛の中で洗練された茶会の菓子等々、様々な源が今の和菓子に連なっています。
そういった多彩な和菓子は、今はその地を訪れなくても「全国の銘菓」として百貨店でもとめることができます。
たとえば、「大福」といってもかなりの種類のものが手に入ります。有名どころでは、東京で言えば “岡埜栄泉” や “松島屋”、京都では “出町ふたば” 等々。
大福は江戸時代に今のような姿に至ったそうです。
本書では、「季節」「人生の節目」「神仏との関わり」など様々な切り口で日本全国の和菓子が紹介されています。
この歳になってくると、生クリームたっぷりのショートケーキはもちろん、チーズケーキやムース系のデザートでもかなりHeavyになってきました。
“和菓子” が気になり始めたのは必然ですね。
美しい和菓子の図鑑 青木 直己 (二見書房)