ひとりじめ(浅田 美代子)
(注:本稿は、2022年に初投稿したものの再録です。)
笑福亭鶴瓶さんのラジオ番組に浅田美代子さんが出演されていて、この本が話題になっていました。
樹木希林さんとの思い出を中心に、浅田さんの若い頃からのエピソードもふんだんに盛り込まれた内容ですが、ともかく浅田さんのとても素直で純朴な人柄そのままに “爽やかテイスト” のエッセイです。
早速、本書で私の関心を惹いたところをいくつか書き留めておきましょう。
まずは、樹木希林さんの「整形」談義。
浅田さんは、ときに、樹木さんとTVのワイドショーを見ながら、登場する女優さんの整形をネタに話し込んだそうです。フランクなお付き合いの深かった浅田さんならではの “情報” ですね。
樹木さん流の “役者論” の一端です。
もうひとつ、「何で私には役のオファーが絶えないんだと思う?」と尋ねた樹木さんの答え。
“老い” に向かう自然体の心の持ち方、そして、この言い様もまさに樹木さんらしさ満開です。(とはいえ、樹木さんがTBSドラマ「寺内貫太郎一家」でおばあさん役を演じたのは31歳のときでしたが・・・)
さて、自らの半生を振り返りつつ、樹木さんとの思い出を語った浅田さんですが、本書の「あとがき」にこう記しています。
次のステージも “樹木さんとともに歩み続ける” という心情でしょうか。
なるほど、お二人のお付き合いならきっとそうなんだろうなと、心に沁み入った言葉でした。
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