高倉健インタヴューズ (野地 秩嘉)
(注:本稿は、2015年に初投稿したものの再録です)
高倉健さんの著作は以前「旅の途中で」というエッセイを読んだことがあります。
本書は、高倉健さんとその所縁の方々へのインタビューをまとめたもの、高倉さんの様々な顔を覗い知ることができます。
高倉さんの“人に接する姿勢”を伝えるエピソードは数々あります。
本書のあとがきにも、ある上場企業の経営者の方が学生時代、アルバイトで高倉さんが出演するテレビのドキュメンタリー番組のADしていた時の想い出が紹介されています。
その方が、ホテルに高倉さんを迎えに行ったときの1シーン。
そして、俳優としての “「高倉健」の凄み” を語る言葉。
高倉さんの映画を撮り続けたカメラマン木村大作さんは、『鉄道員ぽっぽや』の予告編を示してこう語っています。
もうひとつ、「単騎、千里を走る。」のチャン・イーモウ監督。
だからこそ、高倉さんは、自分自身の心の在り様を大切にしたのだと思います。
高倉さんと10年以上の付き合いの広告プロデューサー風間克二氏の言葉はとても印象的です。
なるほど、そうかもしれません。でも、やはり高倉さんは世にいう“普通の人”ではないですね。
普通の人は、知らず知らずのうちに自分を基準に自分の立ち位置を定め、相手との距離を測ってしまうものです。そして、自分との関係性の中で相手への接し方を変えるのですから。