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理系あるある (小谷 太郎)
(注:本稿は、2020年に初投稿したものの再録です。)
新型コロナウィルス禍の影響で長期間にわたっていつも行く図書館が業務内容を縮小しているので、新しい本を借りることができません。
ということで、取り出してきたのが、かなり以前にダウンロードして “積ん読?” 状態だったこの電子書籍です。
はるか昔の高校時代は、国語や英語などよりも数学や理科の方が得意な「変な文系学生」だった私ですが、さて、どの程度この本に “共感” できたでしょうか。
結論から言えば、「確かにそういうこともありそうだけど、でもあまりインパクトはないねぇ」といった感想でした。
本の紹介文には、
「理系の人なら身に覚えのある『あるある』な行動や習性を蒐集し、その背後の科学的論理をやさしく解説。ベッセル関数、ポアソン確率、ガウス分布、ダーク・マターなど科学の知識が身につき、・・・」
とあったので、ちょっと期待していたのですが、“知識が身につき” というところは大いに期待外れでしたね。
理系人間の生態の紹介を軸にするとして、その生態を導き出している「科学理論」や「科学史的背景」を “コラム” として取り出してしっかりと解説を加えるといった構成だと、 “二兎を追う” ことが少しはできたのではないかと思います。