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きみは自由に生きているか (岡本 太郎)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。

 岡本太郎さんの著作ということで、迷いなく手を伸ばしました。
 内容は、岡本太郎記念館館長でもある平野暁臣さんがプロデュースし “岡本太郎さんの言葉” を集めたものです。

 改めて岡本さんの “強い言葉” には大いに興味を惹かれ、また刺激をうけました。
 それらの中からいくつか覚えとして書き留めておきます。

 まずは、「きみは自分自身と闘え。」とタイトルされた小文から、いかにも岡本さんらしいメッセージが語られているくだり。

(p24より引用) 人はなんのために生まれてくるのか?
闘うためだ。

・・・
ほんとうの闘い、無目的的な闘いのことだ。
闘うなかでいちばんの強敵――
それは自分自身だ。
・・・
意味なく卑しく憤ってみたり、卑しく甘えてみたり、卑しく妥協したり。
そんな自分と闘わなきゃダメだ。
ほんとうの敵は自分自身なんだよ。

 そして、こちらも “The TARO” というべきセリフです。

(p33より引用) 自分を信じるなんて、ないね。
逆に、自分だから叩きつぶしている。
そこから出てきたものだけが答えだからね。
「自分を信じる」なんていやらしいことはないよ。

 最後の1行は痺れますね。

 さらに続いて、「意味なんかあるものか。」との章。

(p134より引用) 意味なんかあるものか。
わからんところがいいんだ。

わかってしまっては頭になにも残らない。
芸術ってのは判断を超えて、
「なんだ、これは!」というものだけが本物なんだ。
「ああ、いいですね」なんてのは
「どうでもいいですね」ってことだよ。

 この切れ味も見事です。
 ともかく、岡本さんが発する言葉は、まさに“言霊”。眼を射る作品と同じく、そのインパクトは異次元ですね。



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