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不都合な真実 ECO入門編 (アル・ゴア)
環境問題については、私も、以前、武田邦彦氏の「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」という本を読んだりしていますが、本書では、地球環境の問題、とくに地球温暖化をテーマに、その現状を数多くの写真で視覚的・直裁的に紹介しています。
科学的な根拠や因果関係の説明はほとんどなく、効果的な写真や図表で著者の主張を伝えていきます。
著者のアル・ゴア氏は、クリントン政権時のアメリカ副大統領。
一般の読者への訴えはお手の物です。彼はこう語っています。
まずは、事実を隠し自らの都合に合わせて情報操作する力に対して。
(p158より引用) 「真実を否定してはならない」
マーク・トウェインのこの言葉は、私たち人間が自然との衝突コースに乗ったままでいるのはなぜなのか、そのもう1つの理由を説明しています。つまり、気候の危機が存在していることを認めたくない人々がいるのです。
また、人々の行動を惹起させる訴えとして。
(p166より引用) 温暖化に関するもう1つの大きな問題は、「否認」から一挙に「絶望」へと、その中間地点で足を止めることなく飛んでいってしまう人々が、驚くほど多いことです。そう、確かに危機はあります。しかし私たちは、手を打つことができるのです。
科学的に因果関係が証明された原因が何であるかを脇においたとしても、事実としての「環境破壊」は地球上のありとあらゆる地域で起こっています。これが将来にとってよい兆候であるはずはありません。
よくないと思ったら、できることから行動するんですね。環境は、地球で暮らしている限りすべての人(生命)の生存条件ですから。