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統計でウソをつく法 ― 数式を使わない統計学入門 (ダレル・ハフ)
(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)
この手の統計(モドキ)の利用(悪用)のされ方をテーマにした本は数多く世に出されていますが、本書のオリジナルは1954年に出版されたものとのこと。まさに「先駆け」です。
数々の統計(モドキも含んだ)手法を用いた見せ方の実例の紹介に続いて、著者は、「統計のウソを見破る5つのカギ」を列挙しています。
誰がそういっているのか?(統計の出所に注意)
どういう方法でわかったのか?(調査方法に注意)
足りないデータはないか?(隠されている資料に注意)
いっていることが違ってやしないか?(問題のすりかえに注意)
意味があるかしら?(どこかおかしくないか?)
これらの内容や指摘は特段目新しいものではありませんが、本書がこういったテーマを先陣を切って扱ったということからすれば、むしろその後に発行された本が、本書を凌駕していないとも言えますね。
説明に使われている例示は馴染みのないものも多いのですが、それも「時代」と「場所」の違いであり、“当時のアメリカは、こんな時代だったんだ” と新たな気づきにつながるものでもあります。