炭酸ボーイ (吉村 喜彦)
(注:本稿は、2021年に初投稿したものの再録です。)
いつも聞いているpodcastの番組に著者の吉村喜彦さんがゲスト出演されていたのですが、その番組のパーソナリティ ピーター・バラカンさんも彼の作品のファンだということで手に取ってみました。
吉村さんの本は初めてです。
小説なので「ネタバレ」になるような引用は控えます。ちょっとした時事的なトピックも散りばめられていますが、とても軽いテイストの読みやすい作品です。
「井戸から湧き出した天然炭酸水」をモチーフに、宮古島の風景と人びとが登場する舞台は新鮮でした。
宮古島には学生のころですから、今から40年以上前になりますが、一度行ったことがあります。
大阪南港から那覇までの船底(二等船室・雑魚寝)2泊3日の航程の中で少しの間寄港しただけでしたが、初めて見る南国の海ということで、その異次元の美しさには圧倒された記憶が今でも残っています。