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リターンマッチ (後藤 正治)

(注:本稿は、2020年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 先に柳田邦男さんの本を読んだ際、激賞されていたので手に取ってみました。後藤さんの著作はちょっと前にも「スカウト」という作品を読んだところでした。

 さて、本書、舞台が「定時制高校のボクシング部」ということなので、材料となるエピソードには事欠かないことは想像に難くないのですが、後藤さんは、それら “教師と生徒という「人間と人間の関わり合い」” を徒にドラマチックに煽るでもなく、丹念に綴り起こしています。
 それゆえに、書き込まれた登場人物は皆一人ひとりの個性が光り、とても魅力的に映ります。

 確かに、オーソドックスで真っ正直なノンフィクション作品だと思います。



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