小説「魔法使いのDNA」/#009
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慎太郎
土日はほとんどミニバスの練習があった。
家から歩いて数分の距離に僕の通う小学校があり、その小学校の体育館がミニバスの練習場だった。
小3の夏からミニバスをはじめて、3度目の夏だった。最初の年は無我夢中で、ドリブルもシュートも下手くそでとてもバスケをしているといえるような状態じゃなかったけれど、ミニバスの仲間と一緒にいるのが楽しくて、何もつらいことはなかった。
2年目の夏までは父がいて、日曜日には僕のミニバスの練習をよく見にきていた。時々は練習試合もあって