赤毛のアン
母はね、若いころから白髪を毛染めしていた
昔々は茶髪、そのうちに黒髪
黒髪はカラスみたいと言っていた
そうしたら、いつの間にかヘナで赤毛になっていた
父がいる頃は
父に染めてもらっていた
そこからは自分で
私の髪もたまに染めてくれた
母は自分のことは自分でやる人
人に手を出されるのは嫌い
私が染めようかと言っても
大丈夫、自分でできる
自立した人
私が丁寧に染めると
「あんた、時間がかかりすぎ」
あとはきれいに染まっているから満足顔するけれど
身体がきついのに我慢を強いた
ごめんね、お母さん
友だちから
「お母さんの赤毛、素敵。密かにお母さんのことを赤毛のアンて呼んでいるのよ」
といわれる
どうぞ、どうぞ
赤毛のアン
かわいらしい響き
お母さんにぴったり
似合っているよ
赤毛のアン
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