宇宙人に怒られる

いつもはニコニコしているむつこさん
お猿と言われても笑っている

何にも分かっていないように見えるけど
本当は全てにおいてお見通し

お笛が大好きなむつこさん

自分の世界を持っている

ちょっと愚痴も聞いてくれる優しい人

その人に怒られた

「かなちゃん、それはいけないよ」唐突に口調が変わる
「すずさんや華さんはそんなことは言わないよ」
「惜しい、欲しい、憎い、可愛い、恨み、腹立ち、欲、高慢。八つのほこりは大祖母様おやさまの教えを聞いている人の口から出てはいけない」
と叱られた

「分かるけど…」
あまりの剣幕におののいた

宇宙人はとても素直に真剣に考えてくれる人…

大祖母様おやさまの話しを真摯に受け止めて、それを行おうとする

「かなちゃんは息子たちに振り回されている、もっと冷静になりなさい」

その時はまだまだ心の中は波が立つ
カチン、ムカっとしてる

理屈に合っているのは長男だが、この人は短気でワガママ
でもやさしい…

二男はもう遠くに行った人
結婚した時からそう思っている
それでも親だからしてもらって当たり前
と甘えがある

それは仕方のないこと

二人の息子の中に挟まれてつい愚痴になる

いつもなら笑い飛ばしてくれるはずなのにむつこさんは突然怒り出す

「かなちゃんのは怒りだよ」って…

私の愚痴には「怒り」が顔を出していたのだろう

宇宙人も怒るのか
怒ると怖かった