運動で便秘?!
マラソンや激しいスポーツをしている方によくある悩み〝 便秘 〟についてのお話です。
便秘とは
便に含まれる水分が少なくて硬くなったり、便が通過する腸管が狭くなって、排便するための腸管内の動きが遅れ、3日以上排便のない状態が便秘です。また、毎日排便があっても残便感が残る状態も便秘に当てはまります。※疾患や内服薬が原因で便秘になっている場合もあります。その場合は自己判断で対処せず、主治医や薬剤師に相談しましょう。
便秘の種別
便秘を引き起こす要因は様々です。
精神の変化、消化器官の揺れが腸へのダメージにつながります。こうした要因により、腸管の機能が低下することで栄養吸収不良になり、運動能力も低下し、加えて腸管上皮が損傷することで炎症や出血が起こり、腸のバリア性も低下していくなどが予想されます。さらに、これらがメンタルダメージにもつながっていきます。
腸バリアが低下すると免疫も下がり、風邪をひきやすくなったりとバテやすい体につながっていきますので、ここ数年は腸ダメージ予防に、腸ケアする感心が高まっています。
要因ケース
①運動中の水分不足
運動中の内臓虚血という言葉があるのですが、筋肉の酸素供給が優先されて、腸に血液がまわらず、腸けいれんがおこります。また汗で体内のミネラルも排出されますので、攣ったりしやすくなりますし、運動中の水分補給を普段より摂取するようにしましょう。
②減量
食事量を極端に減らしすぎていないか見直しましょう。減らしすぎの場合は、少し増やしてみてください。適正量がわからない場合は公認スポーツの栄養士や管理栄養士に相談することをお勧めします。
③脂質不足
油の摂取が足りないと排便の滑りがスムーズに動きません。質の良いあぶらを摂るようにします。揚げ物や肉の脂身などは避けつつ、魚やアボカド、MCTオイル、オリーブオイル、アマニ油、エゴマ油などがおすすめです。
④たんぱく質過剰摂取による腸内環境の悪化
体の栄養素の基本となるたんぱく質は非常に大切ですが、過剰に摂取するとしっかり胃腸で消化されず未消化の状態で腸内にいると腸内環境が悪化し、悪玉菌が増えて荒れます。超粘膜バリアもただれてしまう状態に陥りますので食事のバランスを見直しましょう。
また、消化酵素を毎食ごとに一緒に取り入れるのも消化を助けます。(大根おろし、パイナップル、キウイフルーツ、レモン、酢、酢キャベツなど)
⑤緊張や過度なストレスなど精神的要因
ストレスによる精神的要因は自律神経のバランスが崩れ、蠕動運動がうまく起こりません。入浴や深呼吸、ストレッチ、独自のルーティンなどで緊張が緩和され、自律神経を整えることが理想的です。しかし、なかなか緊張がほぐれない場合もあるでしょう。生活リズムを整え、日頃から腸のリズムを作っておくことが大切です。
まとめ
自分の便秘の「タイプ」を理解し、適切な対策をとりたいものです。いきなり便秘を解消することは難しく、少しづつ改善していきますので、ぜひ、少しづつできることから始めてみて快適な生活を送れるヒントになりますように。