フランクフルト・ナイト【ドイツ#1】【サポート飯】
ドイツ、フランクフルトには昨日着いた。
インドの入国時は荷物検査に異常なほど時間をかけていたが(電動歯ブラシのドルツについての説明を詳しくさせられた)、ドイツ入国時は、入国審査でものすごくたくさん質問されて緊張した。行く国、目的、期間などもしつこく聞かれ、ホテルの予約票や海外旅行保険の証書などを見せろと言われて、その都度バタバタとリュックの中を探って、証明を見せてというのを繰り返した。
久しぶりのヨーロッパは、いい匂いがした。
香水、ソープ。いろんなところでいろんな匂いがしたが、スパイシーな匂いは見つけられず、いよいよ本当にインドを去ったのだなと実感した。
フランクフルトにいる人たちは、概ね背が高い。アジア人は背が低いんだなと168cmの私が、行き交う人々を見上げながらそう思う。
そして、私も含めて上下とも黒い服を着ている人が多かった。私は黒が好きなので、上下黒の服を着ている若者の男女が格好いいなと思ったが、インドのカラフルな色の洪水がなくて寂しい感じがしなくもない。
ドイツ語がさっぱり分からない私は、フランクフルト空港からフランクフルト中央駅の電車に乗るのをかなり手間取った。
行き先のどこにも「station」と書いてないので、人に聞きまくるという原始的な方法で切符を買って乗れた。「Hauptbahnhof」がどうやら駅という意味らしい。読み方すら分からない。
予約した宿からは、「ここはかなり赤信号なゾーンの真ん中にあるから、無料でキャンセルしていいから、本当にここでいいかよく考えてね」というようなメッセージが来ていた。
フランクフルトを下調べした際に、治安の悪さについてはチェックしていて知っていたが、ニューデリーのパハールガンジに泊まっていたから、治安の悪さとか危険とかは、私にとっては、注意して過ごせばまあ大丈夫だろうと思い、予約はそのままにした。
行ってみると、確かにヤバそうな地域だった。
宿は、フランクフルト中央駅から徒歩3分くらいで着くいい立地だったが、その3分の間にも、北斗の拳の世紀末な世界が少し垣間見えた。
ストリップや風俗店の並ぶ通りに宿があったが、中に入ればとても雰囲気の良いスペースが広がっていた。
「宿にはフリードリンクとバーがある」と書いてあったが、若き日のレニー・クラヴィッツがクレープを焼いてくれるコーナーがあった。フリークレープがあるなんて聞いてないよ。喜びながら、チェリー味をオーダーした。
夜20時だったが、春のヨーロッパは日が長いので、まだ明るい。
荷物を置いて、散歩に出かけることにした。
何かを炙っている男の横を早歩きしたり、ゾンビのような歩き方をした男とすれ違ったりしながら風俗街を通り抜け、ユーロタワーに出る。
1ユーロが150円を超えたという。
頼むから下がってくださいませ、とユーロタワーに手を合わせて願う。
それからレーマー広場まで行って、マイン川沿いを散歩し、また戻って、遅めのご飯を食べて、宿に戻った。
フランクフルトの観光名所レーマー広場は、かわいさではオランダのアムステルダムの方が上だし、美しさではベルギー、ブリュッセルのグランプラスには勝てないなと思った。
マイン川沿いも、ベルギーのゲントや、ポルトガルのポルトの方が圧倒的に美しかった。
それは私の思い出得点が、かなり加味されているからだが、旅を重ねすぎて、こういう風に過去のものと比べてしまうようになっているから、感動しにくくなっている気もする。
今回の旅では、なにか新しい感動か、もしくは感動以外の感情が見つかればいいな。
フランクフルトは、おそらくドイツの魅力を存分に知るための都市ではない印象だ。
今回は通り過ぎるだけなので、尚更そう感じる。
しかし、フランクフルト中央駅の正面を出て左側の地域一帯に関しては、いろんな国を旅してきた中でダントツに治安が悪いと言うか、雰囲気が悪い場所だと感じた。私の知りうる限り、ヨーロッパ1、いや世界有数だと思った。
治安の悪さには、詐欺師が多い、物乞いやスリが多いとか色々あるが、ここは写真も撮れない危険さ、不気味さがあった。
大きな駅のすぐそばにこそ、危険地帯はあるなというのは旅をしていると割とよく感じるが、ここはレベルが違う。
今後も注意の必要な場所はチェックしておく必要があるなと感じた。
なんとなく、フランクフルトが、時差ぼけで鈍っている私に、警鐘を鳴らしてくれているような気もした。
さて。
フランクフルトでフランクフルトソーセージを食べるという、唯一の目的を叶えるために立ち寄った店「PAULANER」。
レーマー広場近くで、賑わっていて、メニューを見たらそれほど高くなさそうなのでここにした。
ヨーロッパ上陸を記念して、サポート飯で、ご飯をご馳走になろうと思います。
ヨーロッパ旅を中心にnoteを書いているzakさんに奢ってもらうことにしました!zakさんには、私のnoteをよく読んでもらっていて、世界多分一周旅に向けてサポートまでしていただき、感謝です。ありがとうございます。
zakさん、クリスマスに何かを奢ってもらおうと思ってましたが、ここはヨーロッパ上陸記念のディナーに使わせていただきます!
フランクフルトでフランクフルトソーセージ。
簡単に食べられると思っていたものの、思っていたよりもハードルが高かった。
店に入ってみたものの、なんせ、ドイツ語が分からない。
メニューに写真もない。
手前のテーブルでソーセージを食べている人がいたから、ウェイトレスのおばさまに、あんな感じのウィンナーを食べたいことを伝え、メニューのどれになるかを尋ねた。
カレー味のソーセージと、そうじゃない何とかの味のがこれ、盛り合わせがこれ、と教えてくれた。
インドから来たし、カレー味はやめておこうと思い、2番目のものを注文した。
ドリンクを聞かれ、ドイツビールでも飲もうかと思ったら、アップルワインがおすすめだと教えてくれたので、面白そうだと思い、それを選んだ。
待ってる間にiPhoneで調べたら、アップルワインとは「Apfelwein」と言って、ドイツの無形文化遺産らしい。フランクフルト地方がりんごの生産地として有名とのこと。
たとえ短時間の滞在だとしても、名物のものやご当地グルメは何としても飲んだり食べたりしておきたい私。初めての味が楽しみである。
まるでリンゴジュースのような色をしたApfelweinがやってきた。
それでは。
4年ぶりのヨーロッパに、zakさんに、乾杯!
prost!
うん。
甘酸っぱくて、飲みやすくて美味しい。シードルよりもアルコール度数は低い気がする。
そして、あれが来た!
ROSTBRATWÜRSTE!
英語メニューによると、グリルソーセージ2本と多分ザワークラウトと、じゃがいも。
いただきます!
すみません、第一の感想が、じゃがいもが美味い!です。
ローズマリーとなんらかのスパイスの味がしてホクホクしてて最高。
もちろんソーセージも美味い。
そしてソーセージの下にたんまり盛られたザワークラウトも酸っぱ美味い。
アップルワインの甘酸っぱさとよく合う。
最高、最高。
そう言いながらペロリと食べた22時。
ドイツなら、クリスマスマーケットとかでホットワイン飲んだりもしたかったなぁ。zakさんのnoteも素敵だったし。でもクリスマスまではいられないし、テラス席で冷たいアップルワインで大満足。
zakさん、ごちそうさまでした。
翌朝(というかさっき)、早朝にフランクフルトからパリへ。
以前オーストリアで食べたシュニッツェル(トンカツみたいなの)が美味しかったのだが、ドイツの名物でもあるらしく、シュニッツェルも食べたいと思っていたところに、ちょうど駅の売店のパン屋に、シュニッツェルサンドがあった。
それを買い、電車内で食べる朝ごはんにした。
さて、パリに向かう。
「15時17分、パリ行き」の映画を見ながら。
おっと。
これはパリ行きの列車内で、テロリストに襲われる映画であった。
飛行機でも「MH370」という、マレーシア航空が行方不明となり、どこに消えたのか、墜落したのかどうかの謎を追うドキュメントを見てしまった。
なぜか自ら恐ろしい気持ちにさせていく私。
これも、油断するなよと警鐘を鳴らしているのだと思って、気を引き締めて旅をしていこうと思う。