富山駅周辺をぶらり旅したことを少し【山ごもりのその後】
テントを無事撤収し、富山駅まで降りてきた私は、下界に降りてまずここへ行くのだ!とある場所を求めてバックパックを担いだまま、ぶらついた。
目的地はユニクロ。そこでブラトップとパンツを買うこと。
大体旅ではボロいパンツを履いていって、後半で捨てるタイプの旅の仕方をしています。ボロいパンツを捨てる旅だと言ってもいい。
国内ではユニクロに寄ってパンツを買うし、海外ならちょっとオシャンティーな店で記念におパンティーを買うのが常。
生乾きボロパンツを捨て去り、新しいパンツを買うためにユニクロを駅前で検索したら、駅前にはどこにもなかった。Google氏いわく、バスで25分の距離だと言う。
そ、そんな…。
ユニクロって、メジャーな駅には必ずあるんじゃないの?
富山駅って新幹線止まりますよね?
利便性最優先の、全くもって都会っ子の悪い癖だ。
衝撃を受けた私は駅の隣のショッピングビルに入る。なんと無印良品と3COINSと好日山荘があった。これはもう無敵。無事にパンツを含めいろんなものを買い足すことが出来た。
1泊したホテルはドーミーイン富山。駅から徒歩15分の距離だったが、標高の低い富山駅界隈の徒歩15分なんてちょろかった。ここの決め手は天然温泉があることと、ランドリーがあること、夜鳴きのラーメンが21時から無料だと言うこと。結論は最高。GOTOキャンペーン用の書類ももらい、全部の服を洗濯して気分もさっぱり。お風呂も良かったので次もまたここに泊まろうと思う。
ホテルで久しぶりに見るTVで、下界ではコロナが猛威を振るっていた。数日くらい北陸地方を適当に泊まり歩いて旅をしようかと思っていたが、急に予定を変更し、次の日に大阪に変えることに決めた。なんだか気分が乗らなかったからだ。だからまた改めて来ようと思う。
夜ごはんは、ホテルの無料の夜鳴きラーメンが待っているので、抑え目に食べようと思い、歩いて駅前まで行き、適当なお店で「男の肉飯」「富山ブラックチキン」を注文して食べた。
このご時世に、メニューに「男の」とつけるなんて、ダサいなと思った。女子力、レディースセット、女子でも食べれる担々麺、あっさりした女性向けの味、こってりした男の味。はっきり言ってもう全部死語だよ。
ジェンダーフリーの時代にまだまだこういう言葉が使われていて、疑問にも思わない人も多い。これに気づかない人がまだまだ世の中にはいるのだなあと嘆きながら、堂々と「男の肉飯ください」と注文する。味は最高だった。これぞ人類の肉飯だった。メニュー名をすぐさま変えるべきだと思う。ごちそうさまです。
ホテルに帰ってからもラーメンを食べて、久しぶりのお布団での熟睡ワールド。寝相を思いっきり悪く開放できたので、目覚めは最高だった。
翌日、ホテルをチェックアウトし、富山駅のコインロッカーに小学生低学年くらいのでかさのバックパックを入れて、身軽になる。まず朝ごはんに選んだのはゴーゴーカレー!
石川県の有名カレー店だが北陸に来たら必ず食べるようにしている。
カツカレーが美味しかった。ふとフジロックを思い出す。毎年この時期はフジロックに行っているし、フジロック期間中はカレーを何度も食べる。そしてパワーを貰える。今回の山ごもりでも4回ほどカレーを食べた。カレーなんて、なんぼあってもええからね。ゴーゴーカレーに今回の旅カレーのフィナーレを飾ってもらえて良かった。
そのあと、富山駅から北に10分くらい歩いた場所に環水公園というスポットがあり、そこには世界一美しいと言われているスタバがあると知り、向かった。
「富山駅 観光」で調べたらザクザクと「世界一美しいスタバ」がヒットしたのだ。
私はコーヒーアレルギーがあるのでコーヒーは飲まないし、スタバへはポン子とお茶する時にしか行かない。だが、「世界一美しい」と謳われると何であれ見に行きたくなる性分なので行ってみた。さてどうかしら。
うーん。ピンと来ない。
世界は広い。だから、世界で一番美しいとは思わない。
確かに気持ちのいい場所ではあったけど。ピンと来ないのは天気の悪さのせいにしようと思う。
私の中では世界一美しいスタバはベルギーのアントワープ駅にあるスタバなのだけど、駅自体が世界一美しいと謳われている場所であり、スターバックスになかなか気づかないくらいの溶け込み方で、スタバらしくないからいいのだ。
アントワープ駅の美しさについてはニコタローさんのこちらのnoteでご確認ください。
まあ、富山のスタバも、気持ちのいいスペースになっていて、私はマンゴーなんちゃらを注文し、のんびりした。
マンゴーなんちゃらはめちゃくちゃ美味しかった。
スタバを出た後、環水公園をぐるっと散歩して、芝生のベンチに座っておにぎりと白エビかまぼこを食べた。緑はやっぱり落ち着く。何となくここはアムステルダムに似ている。まあ、ただ身近に運河があるからだけど。
遠くのビルの屋上に何人もの人がいるのが見えた。あそこから何か見えるのかな?と気になって行ってみることしにした。
そこは、富山県美術館で屋上が「オノマトペの屋上」という屋上庭園になっているらしかった。美術館をゆっくりみる時間は残っていなかったが、私が旅先で美術館に通りかかったら必ず寄るのが美術館のショップ。センスの良い雑貨が売られていて大好きなのだ。富山デザインの物がたくさん売られていて、和柄の風車のマグネット(風で本当に風車がまわるのがかわいかった)や富山で生まれたドラえもんのグッズなども置いてあった。私は雷鳥のイラストのマスキングテープと付箋を買った。
そう言えば、雷鳥をあれほど見たせいもあり、雷鳥が他人とは思えず、愛着も生まれ、富山で雷鳥の今治タオルと雷鳥のピンバッジも買った。
こうして旅での思い出を雑貨に投影し、部屋に飾るのが好きだ。なので私の部屋はやっぱりごちゃごちゃしていてミニマリストには程遠い。
オノマトペの屋上とやらに上がってみると、あちこちにオノマトペが転がっていて、立山連峰が見える場所があり、そこの前に立ち看板と実物の景色を見比べてみる。
いや、分かってましたよ、曇ってて何も見えないことくらい。剱岳がやっぱり雲で隠されていた。
ここから立山連峰と剱岳が見えたら、完璧な旅のフィナーレなんだけどな、と思いつつ、思い通りにいかないのが旅の良さよ、と負け惜しみを思い、駅に戻ることにした。
スタバが向こう側に見える。まあ、なんせ天気が悪い。
環水公園のお散歩を終え、最後に富山らしい富山グルメを、と思い、バスの中で食べるます寿司と北陸のセブンイレブン限定の白エビ天おむすびを買う。大阪行きの高速バス乗り場の前にレモネード屋さんがあったのでそこでレモネードを飲んでバスを待つことにした。
色んなレモネードがあり迷ったが、ピーチレモネードというこれまた訳の分からないドリンクを注文。
有吉が以前ラジオで、タピオカドリンクの店が今どんどんレモネード屋さんに変わっていってる、と流行の移ろいを話していたが、そういうことに疎い私は、へぇ、と自分に関係のないこととして聞き流したことを思い出した。
タピオカは台湾に行った時に飲むが、日本の長蛇の列のお店で買ったことはない。レモネード屋さんにも寄ることはないだろうと思っていたが、並ばずに買えたし、飲んでみるとむちゃくちゃ美味しい。
ギャルではないが、「ヤバイ、マジうまい」と飲みながら独り言を言うくらいだ。
大阪でもレモネード屋さんを見つけたら、並んでなければまたテイクアウトしてもいいな、次はマンゴーレモネードがいいな、と思いつつ。
そうこうしていると、新大阪行きの16:30のバスがやってきた。ここから5時間半ほどのバス旅。まあひたすら眠るだけだが。
ピーチレモネードの残りをナルゲンボトルに移し替えてバスに乗り込んだ。
1泊の富山ぶらり旅は、1泊とは言えのんびり過ごせた。
今度は天気の良い時にレンタサイクルに乗って剱岳の見える上市駅をぶらつこう、と計画している。
私のこれまでの旅は、一度きりしか訪れない場所と何度も旅をする場所とに別れるが、富山は間違いなく、これから何度も訪れる場所になると思う。
雲に隠れている剱岳に約束して、私は大阪へと帰ることにした。
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