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広島、因島で生まれた3つのものを【2022夏18きっぷ旅③】
私の旅といえば、ご当地グルメを巡る旅とも言える。
朝一番に岡山倉敷にある「くらしき桃子」で岡山の桃のパフェを食べてから広島尾道に移動してきたので、広島グルメもいくつか食べておきたいところ。
まずはランチに尾道ラーメンを食べた。
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尾道ラーメンはまあまあのノーコメント仕上がりだったが、次は広島風お好み焼きとレモンを使った何らかのスイーツあたりを食べて、広島を去りたい。
弾丸日帰り旅で、朝食にどでかい丸ごと桃パフェを食べて、ランチに尾道ラーメンを(それとパン3つとプリンも)食べた私に残されたチャンスは晩ごはんのみ。
晩ごはんはどこかで広島風お好み焼きを食べようと決意して、しまなみ街道をママチャリで爆走していたわけである。
しまなみ海道ママチャリ爆走の裏側に、広島グルメ発掘のもう一つの旅があった。
観光パンフレットに「因島お好み焼き」というジャンルを目にした私。
因島お好み焼き、略して「いんおこ」に興味が惹かれる。
「いんおこ」は、そばの代わりにうどんが入っていて腹持ちが良いこと、揚げ玉や魚介類をたくさん入れていて漁船に乗る男たちのためのソウルフードのようである。
漁船には乗らないがチャリとJRの電車に乗る女として因島に行って「いんおこ」を食べてみたいと思った。
また、因島と言えばはっさくなので、「いんおこ」と「はっさく大福」を求めて何とか踏ん張って因島までママチャリを走らせてきた。
因島が生んだその2つのものを求めて因島へ。
私は、京都に行けばくるりを聞くし、キューバに行けばブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブを聞くような、「郷にいれば郷に従え」なタイプなので、気分をさらに盛り上げるため、「因島に入ればポルノに従え」と思って、因島が生んだアーティスト、ポルノグラフィティにBGMを変えて、因島に入ることにした。
ちなみにポルノグラフィティは、TVとラジオでしか聴いたことがなく、ものすご早口で上手に歌ってる人とハセキョーの夫の二人組というイメージしかなく、間違えてアポログラフィティって言う時もあったくらいなのだが、意外と沁みることを歌っていたから、因島に感謝である。
ポルノグラフィティの歌詞と共に写真を貼っておく。
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どこまで行くのかと
いつになれば終わるのかと
旅人は答えた
終わりなどないさ
終わらせることはできるけど
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揺れてる君でいいよ
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夏が熱を帯びてく
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ジャングルだった頃から
変わらない愛のかたち探してる
かなり汗をかいてチャリンコを立ち漕ぎして頑張った先にあったはっさく大福のお店は、衝撃の臨時休業。
因島にあるお好み焼きのお店も軒並み休業中だったり、16時という変な時間帯のためにまだ開いていないかもしくはランチで営業を終了している店ばかりだったので、「いんおこ」を因島で食べることは厳しそうな雲行きであった。
そもそも、戻るべきタイムリミットも迫ってきており、お好み焼き自体が危ぶまれる…。
いんおこー!
因島の中心で愛を叫んだ。
泣く泣く「いんおこ」を諦めて、尾道に引き返すことにした。
スピードを上げて、因島大橋を渡って向島に戻り、岩子島に寄り道をしたりしながら、尾道に戻るフェリー乗り場に向かっているとお好み焼きの旗が立っているお店をいくつも見つけた。
夜の営業が始まっていそうな予感。
ソースの匂いがする。
フェリー乗り場のすぐ近くにある細い道に入ったところのお好み焼き屋さんでテイクアウトができそうだったので、買って帰ることにした。
この店のお好み焼きは、因島のいんおこではなさそうだったが、揚げ玉や肉玉子が入ってしかもかなり大きめのお餅まで入れてもらえた。
これは漁師じゃなくても腹持ちは良さそうである。
ちなみにたまたま立ち寄った「一茶」というお店は、どうやらこちらも広島出身のアーティストperfumeの聖地らしく、どういう聖地かは知らないが、perfumeの3人のポスターやグッズやサインが並んでいた。きっとおいしいはずである。
焼いてもらっている間にトイレを借りて着替えたり顔を洗ったりさせてもらい、焼きたてのお好み焼きを受け取り、それをぶら下げてフェリーに乗った。
尾道に渡ってきてから、19時の電車まで20分ほど時間がありそうだったので、海のそばで潮風を感じ、日が落ちていくのを見届けながら、お好み焼きを食べた。かなり美味しくてボリューム満点。
私は大阪人なので、お好み焼きと焼きそばは別々に食べたいタイプだが、たまに食べる麺の入った広島風お好み焼きもボリュームがあって良かった。
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世界に光が満ちた
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いつかまた逢いましょう。
その日までサヨナラ恋心よ
それから、最後に残り5分しかないのに尾道駅のお土産屋さんに寄って、「焼きたてレモンケーキ」が売られているのを発見。
ご当地グルメの一番大切なことは、焼きたてや作りたてに出会ったら必ず手中におさめることだ。
出会いに感謝し、まだ温かい大きめのホカホカのレモンケーキを2つ紙袋に入れてもらい、「島ごころレモンソーダ」と大阪のKALDIでも売られている「因島はっさくゼリー」もお土産に買って、19時発の帰りの電車にすべりこんだ。
これで広島のミッションは完了。
今治までは予想通り行けなかったものの、ほぼすべてのミッションを完了できた。
次回はやり残したしまなみ海道完走を目指して、1泊か2泊して尾道から今治までを駆け抜けたい。
その時には因島で「いんおこ」と「はっさく大福」を食べられるといいな。
旅はやり残したことがあればあるほどいい。次に旅する理由になるから。
そんなことを思って感傷にふけっていたが、途中、思い立って岡山駅で降りて、午前中に買いそびれた「岡山育ちの白桃ジュース」をささっと買って電車に戻った。
やり残したことを早々に回収した私もまた私らしくてニンマリした。
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ひとつずつあなたを知っていって
さらに時を重ねて
ひとつずつ分からなくなって
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夕日に例えてみたりして
そこに確かに残るサウダージ
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ずっとずっと前にはもう
アポロ11号は月に行ったっていうのに
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できたら愛してください
僕の肩で羽根を休めておくれ
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溢れるものだとしたら
その滴も、もう一度飲み干してしまいたい
家に帰ってから食べた「因島はっさくゼリー」は、大阪のKALDIで時々買うはっさくゼリーよりも、酸っぱさが美味しく感じたし、はっさくの表情がいつもよりも愛らしく感じた。きっとちゃんと因島を感じたからだろう。
そんな気がするから、そういうことにしておいた。
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せめて最後は笑顔で飾らせて
(キャプションの出典は、すべてポルノグラフィティの中で私の聞き覚えのあった曲「アゲハ蝶」「サウダージ」「アポロ」「ミュージック・アワー」の歌詞から抜粋。因島で生まれた人がこういう詩を書いたのか、と少し感慨深い気持ちになれたのが旅の収穫。)
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