
俳句日記映画感想文2025年1月8日
映画感想文 PERFECT DAYS
ちょうどnoteを休んでいるときに
映画館で観た映画ですが
今回アマゾンのプライムで観れたので
2度も観てしまいました
外国人監督から観た東京は本当に美しい
主人公平山の運転するワゴンから見える街は
川を挟んでビルが整然と立ち並び
それがいくつも流れて行く
その川を挟んだ風景がまず良い
主人公は寡黙で
テレビもない小汚いアパートに住み、
毎朝同じルーティーンで
ワゴンに乗り込み渋谷のトイレを掃除し
仕事が終わると大衆食堂で夕食を食べ
夜は銭湯に行き
寝るまでを古本屋で買った本を読んで過ごす
また昼食をとる神社の
大樹の根元から芽が出ていたら
丁寧に小袋に入れて持ち帰り世話をする
彼がこれまで昔どんな生活を送っていたかは
多く語られないが
寡黙で笑顔を絶やさない役所広司の奥深い演技から
また妹や姪の言葉から
なんとなく想像できる
またちょこっと登場する
共演者もとてもいい仕事をしている
田中泯さん
麻生祐未さん
柄本時生さん
三浦友和さん
この映画についてはすでに多くの方が
完璧に近い映画評論を書いているので
もう書くつもりはなかったが
コンクリートに映る光と影の様子が
丸谷才一の樹影譚(じゅけいたん)の世界に
通じるものがある様に感じ
まさかこの監督がそれを知っていはずはないだろうがが
知っていたらすごいなとも思い
その点だけ古い小説を知ってるものの範疇かな?
と書くことにしました。

川端康成文学賞を受けた
短編小説の名作です
少し引用してみましょう
高速道路を行って霞が関の出口から出る。ほんの少し前の景色が好きだ。
といつても格別の眺めではないから、他の人は気にも留めないと思ふ。
中略
樹がいいのでもなく、壁がいいのでもなく、取り合わせに魅惑されるのである。ほぼ平凡な舗道の樹々にすぎなにのに、無地の壁を背にした姿かたちが妙に心に迫る。樹の影が真っすぐに映っていればとりわけうれしい。季節や時刻や、天候によって斜めに映っていたり、影が薄かったりするが、それはそれで風情がある、
中略
やはり樹々が光に遮られ壁に造る黒ずんだ意匠がいい。
どこか平山の夢に出てくる情景と似ている。
樹から出た苗を持ち帰り、
大切に育てる作業にも通じるように思えた。
もしアマゾンのプライム会員で
まだこの作品を観ていな方がおられたら
役所広司という役者の熟練の演技を見て欲しいと思います
役所広司さんことは以前にも記事にしています
寝るまでを本に費やすオリオンよ
#映画感想文
#PERFEKUT DAYS
#役所広司
#実験三日目
#やってみた
いいなと思ったら応援しよう!
