冬晴れの避妊手術を受ける猫
わたしはこれまでに3匹の猫のを避妊手術に連れて行った
1歳になるくらいまで
ずっと部屋に閉じ込めていたところで
そのうち大きくなれば猫だって自分でドアを開ける。
本当に開けるんですよ
引き戸なら爪で
プッシュ式なら飛びついて
生きるための知恵はどんな生き物にも備わっている
そして外の世界ばかり眺めるようになる
するとどうしたって
庭を歩く自分の仲間に気づく
最初不思議そうに見ているが
すぐに目で追ったり威嚇したりする
猫は縄張り意識が強いからだろう
どんなに小さくたってここは自分の縄張りだって主張する。
すると野良猫がからかうように窓におしっこを掛けて走ってゆく
子を成し、自由に外の世界を駆けまわる猫たちをみて
わたしはいつも悩んでしまう
たとえ命は短かったとしても
責任さえとれれば、無理に健康な体にメスを入れ
生物として一番大切な機能を
自分達の都合で奪うようなことをしなくてもいいのではないかと・・・
しかし、自分の年齢と
猫の年齢を考えて
どう頑張っても、何回もの出産の責任をすべて負えるほどの
体力もなければ、年齢でもないと我に返り
仕方なく諦めるのである
でも猫がいなければ、わたしがまた病気になってしまう
駄目な飼い主だ
猫に頼っているのは自分の方なのだ
幸い母から預かった「みーちゃん」は
預かった時にもう17歳と高齢だったので
外の世界にそう興味がなく
わたしの後ろばかりついてまわった
きっと2人も飼い主が変わって放っておかれるのが怖かったのだろう
しかしまだ1歳にもなっていなかったさくらは全く違っていた
二度目の夏が来ると
鳥が飛んだり
蝶が舞ったり
蝉が鳴いたりすると
もうじっとしておられない様子で
飛ぶものを見つけると
廊下をあちこちと全速力で走り回っておりました
そして結局家を出て行った
「大切に見守るよ」
という代わりに受けさせた手術だったのに
悔やんでも悔やみきれないでいる
そして今日は三度目のメイちゃんの避妊手術の日
午前10時に病院に連れて行き
心臓や腎臓のエコーをとって
問題ないということでそのまま預けてきた
そして普段あまりできていなかったメイの部屋の大掃除をしている
じっとしていられない
奇麗に掃除してお迎えの時間を待った
駄目な飼い主はご飯ものどを通らず
もう陽の暮れるころようやくメイを迎えに行った
注意事項などを聞いているうちに
すっかり日も暮れて
帰りは真っ暗だった
誤嚥の可能性があるので
今夜は絶食
朝から何も食べていないので
お腹が空いているのでいつも餌を置いている場所を
なんども覗いては切ない瞳でこちらを見る
でも意外と元気で安心した
こんどこそお前をぜったい離さないからねと撫でてやった
夜になると
いつもどうり自由にうごきまわっているので
一安心
来週に抜糸にいきます
それまで不便なカラーで辛抱してね
それでは〆の一句
あれやこれ忘れるほどの冬夕焼け
今日もお粗末様でした
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