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大きな劣等感を抱かせないために、得意な事で克服する機会を与えよう
劣等感を感じる時、それはどんな時でしょう。環境だけの視点からみると、その背景には、優越感の中にいる対象者の存在があります。優越感とまでいかずとも輝かしい存在です。
少なくとも自分より何かが出来ている存在。
競争が激しい環境で、より生れやすいとされていますが、優越感も劣等感も全てが悪ではありません。誇りにもなれば、向上心の糧にもなります。強くなりすぎて、ねじれると、糧になり得ず悪のようになるだけです。
人にはだれしも得意不得意があります。走るのが苦手、理科が苦手、料理が苦手、苦手はどうやって克服するといいでしょう。
努力の末に上達し、出来る様になる克服も存在しますが、少しでも楽しさを感じ続けられている事と克服は隣り合わせです。苦手意識を持たせない事が克服そのものでもあります。苦手、出来ないと決めるのは心だからです。
また、とある事が苦手意識に変わり、克服を難渋させるのは、出来ない事実より、周囲の叱咤や評価によるところが大きい。誰かの得意は誰かの苦手、はよくあることです。○○くんの方が上手、ただそれだけの事実を認め合えるように、なかなか上達しない事実を、いけない事にしない姿勢が大切です。
苦手な事や、気の進まない習い事を無理に続ける中で、苦手から劣等感がうまれやすい。頑張っても、他の人より上手く出来ない事に、ずっと縛られているのはとても苦しい事です。
親の叱咤はほどほどにとどめる。親から認められていない、今のままではダメなんだと、他人より強い影響力によって劣等感を大きくしてしまいます。
スポーツトレーニングの世界では、プロの手法があるかもしれませんが、箱根駅伝での声かけをみてみても、最近では、認める声かけが選手をのばしているように見えます。もし、努力で克服を支えたい時は、感情の揺れや発する言葉には敏感でありたいところです。
苦手が気になる時ほど、我が子が大好きな何かを発見して、それを後押しする。得意な事であれば、ちょっと教えればどんどん上達します。そういうものをみつけてあげる。成果がでやすいものは自信につなげやすい。親に認められている得意は楽しい。なんなら得意という勘違いでもいい。自分で頑張れる流れができれば、好きで得意な世界での壁は、自分で克服していきます。克服の体感はここからも作れるのです。
よく言われる、苦手な事より得意な事を伸ばす
とは、こういったところだと思います。