「吃音さえなければ、」と嘆いている時は治りません。治った私が説明します。
「吃音さえなければ、僕(私)は何でもできるのに、、、」
この精神状態の時、吃音は治りません。
(私の吃音は、精神的な症状です。それ以外の吃音は専門家に確認してください。)
早速ですが、吃音さえなければと考えている人は、吃らずに話すことが目的になっている方です。
しゃべるという行為は、言葉で伝えることが目的ですので、多少言葉が詰まることはたいした問題ではありません。
吃音を自分の弱点として悩みに悩んでいる人は、正しい人間の考え方を理解していないから悩んでしまいます。
言葉が詰まることよりももっと苦しい状況の人は、たくさんいます。
五体満足で生きていられるだけでも、生死さまよっている人よりマシというものです。
悩んでいる時は、正しい判断が出来なくなっているということです。
私が通っている自助グループにはいろいろな悩みをかかえている人が参加しています。
視線恐怖、対人恐怖、雑音恐怖、乗り物恐怖、あがり症、潔癖恐怖など
それぞれ悩みの最中の人は、他人お悩みを聞いて「いいな視線恐怖は。僕の吃音恐怖は、人からバカにされて笑われるからきついんですよ。」と言います。
逆に「吃音恐怖は、言葉を出した時だけだからまだ楽じゃないですか?視線恐怖は、人が近づいてきたらきついんですよ。」と言います。
で、この恐怖症は、無数にあると言われています。
自分が作り出している恐怖症なので、人の数だけあるという訳ですね。
もしも吃音で苦しんでいる人が、突然意味もなく吃音が治ったらどうなるか。
新しい症状で悩むことになります。
誤った考え方が治らずに吃音の症状だけ良くなっても、結局は他の部分が気になりだし、他の新しい症状でまた悩むことになります。
私は吃音で一番苦しみましたが、不眠症や腹痛恐怖など自分が意識すると苦しい症状に意識が集中して、具合が悪くなる時がありました。
なので「吃音さえなければ、人生楽になるのにな、」と思っている人が、急に吃音がなくなると、ほぼ間違いなく他の症状が出てきます。
吃音のある人は、そんなダメな人?
そもそも吃音のある人は、そんなダメな人でしょうか?
吃音のある人は、ダメな人間ではなく、人が持っている弱点の一部にしか過ぎません。
嘘をつく人間、ずるい人間、弱い人に強くあたる人間、頑張らない人間のことは、どう思いますか?
言葉が出づらい弱点を持った人間の方が、これらの人間よりはるかに上です。
それに吃音者は、だいたい真面目な人間が多いです。
それを理解出来ず「自分は吃音を持っているからダメな人間んだ」といつも嘆いているのは、吃音が問題ではなく「誤った考え方」が問題なんです。
吃音で悩んでいる人は、「誤った考え方」が問題
「誤った考え方」の為、普段の行動にいろいろ制約が出来てしまうことが、問題です。
これは、理屈では理解出来ても一度聞いて「なるほど」と腑に落ちる人はなかなかいません。
頭で理解出来ても感情まで入ってくるまでに時間が掛かるからです。
吃音で悩みの最中の人は、「誤った考え方のクセ」が付いていると考えます。
この記事を読んで一発で治る人は、なかなかいないと思いますが、少しずつ自分で経験を繰り返したり経験者からの話を聞いて、そのガチガチに固まってしまった「クセ」を正していくことが勉強です。
もしもこの記事で自分の症状と近いかも思った方は「スキ」を押していただければと思います。
しかし、吃音は苦しいですよ。いや、分かります。
悩み真っただ中の方には、むかつく記事かもしれませんが、少しでも伝わればと思います。