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海外移住後にくる不調とは?
はじめに、先日のはじめての投稿に「スキ」をくださった方、ご覧くださった方、本当にありがとうございます。今後の大きな励みと動機になりました。
今回はCross-Cultural Adjustment(クロス カルチュラル アジャスメント)について書きたいと思う。
いま私はこの適応期を抜けつつある。
最近4つのステージがあることを知り、自分と照らし合わせ先が見えた気がして、ようやく楽になってきた。
この期間には体調不良が生じることが多い。これを読んでくださっている方に、
もし移住後の心身の不調があるなら、長引くなど状態によっては
医療機関受診等や人の助けが回復への近道になることを先に伝えておきたい。
Cross-Culture Adjustmentとは?
Cross-Culture Adjustmentは、異国の地で新しい環境に心身が慣れていく過程のこと。日本語訳が見つからなかったため正確ではないかもしれないが、異文化間における適応期間といえるだろう。
先日アメリカの友人に、5月は心身不調だったと話した。彼が私の症状について、「それは想定内。Cross-Cultural Adjustment Stressだね。」と教えてくれた。
彼は海外在住経験があり、勤務する大学の生徒引率であちこちを旅しているから、よく理解していると思う。この適応期間にはステージがあり、
それぞれステージ1から4を経て心身ともにタフな期間を抜けることになる。
4つのステージ
友人にCross-Cultural Adjustment Stressを聞いてから早速ググって調べてみた。
以下リンクを貼ったカリフォルニア大学バークレー校のホームページ(英語)にはグラフや対処法などの記載もあったので、記事を参考までざっくりと訳してみた。
(素人翻訳なので感じを掴み取っていただく程度でお読みくださいね)
ステージ1
The Honeymoon Phase ハネムーン期
この段階では、新しい環境や文化に入ったときによく経験する興奮、楽観、驚きの感覚とよく説明される。ポジティブな要素や新しい環境下における心地よい違いにフォーカスする傾向がある。
ステージ2
The Crisis Phase 危機的時期
この段階はカルチャーショックとも言われ、まったく違う文化や社会環境での活動に不安や驚きの感情、置かれている状況の把握欠如、または混乱を感じる。
新しい環境に溶け込むことへの難しさに同化して、何が適切で何がそうでないかに従うことや、知ることに対して困難が生じる。
必ずしも突然起こるわけではないが、時間を経て、徐々に気分に影響する可能性がある。経験する期間は、人々の自己認識と滞在期間による。
カルチャーショックの症状
カルチャーショックはさまざまな形で表れるが、症状は以下のようなものがある:
・食習慣と睡眠の習慣の変化
・激しいホームシック;以前より増し家に電話をする
・敵意を感じる;移住国や文化について頻繁に不満を言う
・頻繁なフラストレーション;怒りっぽくなる
・自己不信;失敗の感情
・病気を繰り返す
・友人や活動から遠ざかる
ステージ3 と ステージ4
The Recovery Phase 回復期 と The Adjustment Phase 適応期
カルチャーチョックからの回復は人によって異なる。それぞれの状況、背景、長所、短所があり考慮しなければならない。
時間の経過と忍耐ともに、自信、モチベーション、文化的感受性が高まり、文化的適応のポジティブな側面を経験することができる。
新しい環境に快適さを感じるようになると、社会ネットワークの拡大や新しい考え探求したいと思うようになる。
自分の経験について、ますます柔軟かつ客観的になり、自身の文化的伝統を保ちながら、新しい文化の側面を受け入れるようになる。
移行期を穏やかにするための行動例
・経験している過程が自然であることを理解する
・自国の家族と連絡をとり続ける
・自分を大切にする
・誰かに話す
・楽しんで同時にリラックスする
・英語力を向上させる
各ステージの私の症状
ステージ1期の私:3月中旬〜4月
やっと夫と暮らせるようになりウキウキ、幸せを感じる。
21年ぶりの海外生活だが経験があるからなんとかなると楽観視。
日本の家族友人ともLINEでいつでも話せる。ホームシックはない。
体調は問題なし。毎日夕食作り以外することがない時間的余裕に違和感を感じる。1ヶ月を過ぎた頃から夫の家族友人と食事をするようになり英語力の限界を痛感、社交が苦痛になっていることを自覚する。そして落ち込む。
ステージ2期の私:5月
心身に症状が出てきた。5月初め、起床時から胃の不快感、倦怠感あり。
まったくやる気がなし。午前中ずっとベッドの上で眠った日もある。
夫が心配して仕事中に電話をくれ声を聞いたら急に涙が出てきてわんわん泣いた。「どうしたベイビー?なんでも話して。」と言ってくれたけど、
何が原因か自分でまったくわからなかった。
大好きなお日さまの下では気持ちよかったから鬱ではないなと自己判断。
夜寝つきが悪い。寝ても3時〜5時の間に起きてしまい眠れなくなることもあった。症状安定せず、出現と回復を繰り返す。日本から持ってきた大正漢方胃腸薬は全く効かない。焦り、不安、心配が出てきて、毎朝気功を始め、食事も変えた。
5月は3回ほど、夫に泣きついた。自覚していることを全部話した。
その度に、「何かできることがないか?本当によくやってるよ。」と言ってくれる夫にまた涙が止まらない。英語が思うように話せない。
ステージ3期の私:6月上旬〜現在
今この期間にいると思う。胃腸の症状は数日あったがもうない。
無理もしていない。とりあえず嫌なこと、しなーい。眠たい時は寝る〜。
やる気のある時にやりたいことをするという図々しさが心地よい。
英語での社交は相変わらず乗り気でないが抵抗は薄らいでいる。
行きたいとところに車で行くことが快適になってきた。久しぶりに自立を感じる。
日本人を探しコンタクトを取り、実際に会えて久しぶりに日本語で話したり、
新しい交流関係を築けてうれしくなる。
英語もできるだけ話して、あまりに出来が悪いと自分で笑える余裕が出てきた。
質問の多い夫へうまく英語で説明できなくても、抵抗は感じなくなった。
ブログも始めた。
ステージ4期の私はいつ来るのか、そんなことはまったく気にならない。
そんなところです。
「1年はかかるよ。」
先日ある人が言ってくれた。これには私も同意する。
日本での台湾人の同僚の日本語力は度肝抜かれる優秀さだったが、
慣れるまでの最初の一年は大変だったと話してくれたことを思い出した。
私が以前アメリカの大学に留学したときも、
1年後にやっと会話に不自由さを感じなかったことも思い出した。
おわりに
海外に住む限り言語力はかなり影響するから、言葉がうまくいかない期間は孤立しやすいと個人的には思う。
孤立は人間の脳に影響を及ぼす。
人との関わりは重要ではあるけれど、適応期においては心や体を観察しながら、しっかり休み無理をしない。焦らない。
一人でのんびりもいい。
それまでに十分頑張ってきているはずだから、
ちょっと休もうかというサインと捉え、反応しすぎないことも大切かもしれない。
頼れる人には頼り、
泣きたいときには泣き、
嫌なことはせず(←これマジ大事)、
話せる人には話し、
人や以前の自分と比較せず、
今をゆったり過ごすといいと思う。
川の流れのように過ぎていくから大丈夫。
それを気づかせてくれたと思うと、
しんどかった時期がありがたくなった。
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