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読むまちづくり

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#大学

地域活動は大学(生)にとってもお世話になっているが、そのパートナーであるはずの大学(生)の事情はあんまり知らない

地域活動は大学(生)にとってもお世話になっているが、そのパートナーであるはずの大学(生)の事情はあんまり知らない私は、コミュニティ政策と呼ばれるジャンルの研究をしている人間だ。コミュニティ政策とは、平たく言えば、地域住民主体のまちづくり事業の推進を助ける自治体政策のことだといえる。 住民主体のまちづくりにおいて、自治会・町内会を核とした地縁組織による自治活動は欠かせない存在だ。地縁組織は市民自治の器であると同時に自治体行政サービスの末端機関として、欠かせない役割を担ってき

休日だったので、chatgptに、町内会の未来を占うパネルディスカッションを開催してもらった

これからパネルディスカッションを開始します。 現在町内会は加入率の低下や高齢化で存続が危ぶまれている。ただ、では将来的にどのような姿になるのかということはあまり議論されていない。 あなたはこれから、このテーマに詳しい3人の科学者を演じる。 科学者1は、町内会が消滅するシナリオを想定する。 2は町内会が発展するシナリオを想定する。 3は町内会の機能が異なる組織に置き換えられるシナリオを想定する。 三者のディベートを記してください。 ChatGPT ディベート:町内会の将

学生ボランティア活動者を募集する活動(略して「ボ募活」)に関する一考察

学生ボランティア活動者を募集する活動(略して「ボ募活」)を「マッチング募集」と「動員募集」に分けて整理するまちづくり活動の多くはボランティア活動に依存している。だから活動者は時間をお金に置き換える必要のない高齢者に偏りがちだし、慢性的に人手が不足している。そのため、若い労働力への期待が根強い。しかしいくら若くても、勤め人には時間がない。そこで、定職についておらず時間に余裕がある(と信じられている)若い労働力として学生ボランティアに期待するようになる。 学生ボランティアの募

地域連携における「大学生」ではなく、「大学」の役割とは?という話

 こないだ、「学生が地域に関わることとはどういう意味を持つのか」みたいな話をお友達としていて。  以前も書いたけど、私自身、学生時代にまちづくり活動の盛んな地域のフィールドワークを経験させてもらい、貴重な学びをいただいた人間の一人である。  しかし、私が学生だった時代からもう20年も経っている。地域も学生も大学も変わりゆく中、学生が地域に関わる意義も変わっていくだろう。当時の感覚だけで現在を解釈しようとすることもまた乱暴だろう。アップデートが必要だ。  以前は、日本財団

公営住宅のコミュニティ再生について考えて、「それって人生じゃね?」という結論に至ったという話。

 先日、公営住宅のコミュニティ再生を標榜してに取り組んでいる活動の取材をしたんですね。  そういえば、なんだか仕事柄なのか、繰り返し公営住宅の話題してるなあ、と思います。市営住宅については以前こんな話を書いています。 とある公営団地のコミュニティ再生に、とある大学が関わることに

オンライン化したい勢力と、元に戻りたい勢力の政治闘争が見える化してきたねという話。

 面白い記事を見まして。 文部科学省は16日、新型コロナウイルスの影響でオンライン授業を続ける大学が多いとして、対面授業の割合が半数に満たない大学の状況を調べ、大学名を公表すると発表した。  おや?と。ついこの間までオンライン化を進めてくれと言ってなかったっけ。悪意を持って読むと、まるで「まだオンラインとかやってんの?そんな大学は名前晒しちゃうよ」みたいなニュアンスに見えてしまう。それともオンライン中心でいく大学とオフライン中心でいく大学とを消費者が選べるようにするための

なぜ「教科書を読んでおけばいい」はずの大学の講義を、わざわざ教員がライブでやる必要があるのか。

 本っていうのは、文字の並んだ「文」がまずあり、その文が連なって「文章」になり、その文章が集まってできています。で、私達は、文章を読むことは割とできるんですね。例えば「猫は可愛い」という文章を、私達は無理なく理解できます。可愛い猫ちゃんの姿をおそらくは多くの人がイメージできることでしょう。いわゆる「識字率」っていうのは、そういう能力がある人がどれくらいいるか、という割合のことを意味します。  しかし、「文章に書かれていることを、読むことができる」ということと、「その書かれて

大学の講義をオンライン化してみた感想、中間まとめ。

 疫病騒ぎで「非集」が要求された結果、僕が勤める大学では、4月からオンライン授業化を進めています。「非集」についてはこちらを参照のこと。  先日、第4回目の講義を終えまして、運営がだいぶ安定してきたので、いま時点での印象をメモしておこうと思います。  ちなみに、大学が始まる前はこういう想定をしていました。  さて、僕が担当しているのは2クラスで、どちらも15人程度の少人数演習です。基本的にどちらも同じ内容で、1年生向けには入学者用コンテンツをオプションでつけますが、2年

大学の講義のオンライン化に関する覚書

 僕が講師を務める大学でも、5月まで対面講義の見送りが決定されまして。この大学は、講義方法は各講師に任せるという、僕は好きな運営方針を示してくれています。しかし、じゃあどうするか。対面はダメだけど講義はしましょう、となると、当面オンライン化が最有力候補となるわけです。もちろん、古風に「文通でやりとりしましょう」という手もなくはないですけど。  こういうお悩みを抱える同業者は結構多くて、いま同業者ネットワークの間でも「どうしましょうね」という情報交換が盛んです。もしかすると他