大阪留学のススメ【2分】
それまでわたしは歩道と車道を分ける白い線の上をはみ出ないよう慎重に歩き、少し踏み外す度に能無しのような気がして酷く落ち込んでいた。
大阪では失敗がオイシイ。
なにか上手く行かなくても恥ずかしいことがあっても面白いネタになれば良い。
大学入学を機に関西へ引っ越し、大阪で生まれ育った人たちと親しくなった。
商人の土地らしい話術の中で過ごすうちに自分の失敗談を面白おかしく話すようになっていた。
自分の失敗に寛容になっていた。
人生は誰かが引いただいたい正しい白い線の上を歩くようなものだ。
その線は社会の変化を感じ取り、ひとりひとりが手を加えていかなければいけない。
だが日本人の多くは手を加えるどころか、より良くしようとする人を冷やかしたり失敗を嬉しがったり、それを傍観している。
大阪ではそんな一連の流れを面白く加工できればいい。
失敗を笑い話にして昇華していく。
今までマイナスに思っていた失敗の扱い方を学んだ。
数字だとか反省だとか学校で習うようなことより大切なことだ。
おかげで人の意見より自分の仮説に従えるようになった。
やらないリスクを背負わなくて済むようになった。
大阪は失敗させてくれる。
東京にも田舎にも無い武器をくれた。
落ち込んでいる人、自身に厳しい人、学校が億劫な中高生に大阪留学を勧めたい。
今の世界が窮屈なのはあなたのせいではない。
大阪で失敗の扱い方を学んでみて。