NIKE広告から見えるブランドトレンド【2分記事】
自分が経験していないからといって差別がない事にはならない。
紛争国の飢餓は想像できても、国内の問題には思考停止し見たことも聞いたこともないと否定する。
リアルにそんな人と出会ったら、あなたにとってそんなに不都合な事実なの?と問いてみたい。
NIKEの広告はそんな人たちによって放送されなくなったが、企業としてそういった思想が絡む広告や製品を途中から出す事は利益を生むだろうか。
ブランドは「人種」「見た目」「年齢」の枠を設けない提案が市場にウケている。
若い世代になればなるほど、この傾向が強まる。
好みは分かれるが、わりと最近のトレンドに則ったやり方ではないだろうか。
パリコレを開催するような複数ブランドでは、動物の毛や皮を使った製品をやめて合成皮革(フェイクレザー)を使うようになった。
リアーナが出したSAVAGE X FENTY(ランジェリーブランド)や FENTY BEAUTY(化粧品ブランド)はダイバーシティをテーマにした大成功事例だろう。
(P&Gがアジア人向けのPRに失敗したような例もある)
安くて高品質なものがあるのに、入手しにくかったり少し高くても選ぶファンがブランドにはいる。
熱狂的顧客とでも呼ぼう。
熱狂的顧客は今まで宗教的に名前で勝手に生まれていたが、名前の価値が希薄化している、もしくは名前では買えない人が増えている事により獲得しにいかなければならなくなった。
そんな新たな潜在顧客のニーズが思想ではないだろうか。
これは一過性のトレンドではなく、しばらく続くと思われる。
わざわざお金を出すのはダサいみたいな大阪商人(あきんど)スタイルは余程良い景気以外変えられない。
競合と違うファン層を獲得する意味でも思想の広告は有効である。
既存のファン層全員にウケないやり方でも、長期的に見れば次の世代の購買を促進するので生き残るのに有効そうだ。
NIKEが社会に見せた提案は決して不正解ではなかった。
タイミングが良くなかっただけだ。
差別が絡む思想は市場で意識が熱を帯びている時に一番否定票を獲得し、それ以上の応援を生む。
もう少しキャンペーン(メディアを使い油を注ぐチームを別で動かすなど)があれば、成功していたのではないかなと思う。
二度目を期待したい。
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